f-stopを超えた?マインドシフトギア「FirstLight」の魅力に迫る!

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マインドシフト・ギアというカメラバッグブランドをご存知でしょうか?

マインドシフト・ギアは、バックパックタイプのカメラバッグで不動の地位を確立したシンクタンクフォト のクリエイターたちによって発足しました。

シンクタンクフォトと言えば、シンプル、軽量、高品質といった部分が特徴の人気カメラバッグメーカーですが、軽量を重視している分、機能性やホールド感はやや犠牲になっている部分もあります。

マインドシフト・ギアのコンセプトは、”Engage with Nature” 。
彼らのスローガンとして、ただ単にアウトドアを楽しむだけでなく、写真を通して自然との協調・共生を育むことを目標としています。

今日は期待のカメラバッグ、マインドシフト・ギア「FirstLight」のお話です。



■FirstLightシリーズとは?


そのため、今回ご紹介する「FirstLight」シリーズは、アウトドアでのハードな使用も想定し、登山用ザックの設計を活かしたバックパックになっています。

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ウエストベルト、ショルダーストラップ、トップベルト、チェストストラップ、背面長の調整など、各部に重量軽減とフィット感を重視した構造になっているのが特徴です。

これらはバックパックを背負う際の重要なベルトで、登山用ザックではあたり前のものですが、カメラバッグではここまでしっかり各部の調整ストラップが付いているものは一部の高級品のみになります。

付いていても細くて意味がない場合もあり、FirstLightシリーズはこの辺が非常にしっかりしています。

勿論F−stopなどもこれらの調整ベルトは付いているのですが、背面長の調整は30Lクラスのものでは出来ません。まさに登山用ザック並みの調整が出来るのがFirstLightシリーズの魅力ですね。

これらのストラップですが、各部のベルトを一旦緩めてから下から順に締め込んで、最後にチェストストラップ(胸のストラップ)を止めます。

重要なのは一箇所を一気に締めこまないようにしてください。キュッ、キュッと各部を締めてから最後に各ストラップのテンションのかかり方を確認して締めすぎや締めこみが足らない部分を調整します。

ゆる過ぎればストラップの効果がなく、締め過ぎれば痛くなります。程良く各部を締め込んで体と一体となるようにフィットさせていきます。

■各ベルトの役割


ウエストベルト→腰を包んでいる太いベルトです。腰骨を包むように締めます。お腹ではなく腰骨を包むように締め込むことで重さを腰で支えます。重量を肩で背負ってしまうと、疲れる上に肩こりの原因になります。

FirstLightはウエストベルトが非常にしっかりしているので、重い機材を腰で支えることができます。

ショルダーベルト→脇を通って下に流れていくベルトです。下方に引っ張ってバックパック全体を体に引きつけます。重量の大半はウエストベルトで支えていますから、引きすぎないようにしてください。体とバッグが密着すればOKです。

またベルトは、前方ではなく下方向に引けば楽に引くことが出来ます。ストラップが肩の丸みに沿いながら自然に脇に流れていけば大丈夫です。

トップベルト→肩の上にある小さめのベルトです。これを適度に引くことでバックパックの上部が後ろに倒れ込むのを防ぎ、より体との一体感が高まります。

このベルトも程度に適度に締め込んでください。緩ければバッグが後ろに傾いて効果がありませんし、引き過ぎればショルダーベルトが肩から浮いてしまい痛みや疲労の原因になります。

指で弾いて適度にテンションがかかりつつ、ショルダーストラップと肩に隙間が空くほど引きすぎていないことを確認してください。

チェストストラップ→胸を一文字に横にショルダーストラップを結んでいるベルトです。これを止めることで歩いた時の荷物の揺れを抑えます。深呼吸して胸が締めつかられないか確認して垂れない程度に軽くとめて貰えば大丈夫です。

背面長調整→バックパックの背面長を調整できます。体格によって背面長が長すぎるとショルダーストラップが浮いてしまい肩にフィットしなくなります。

短すぎるとザック全体が下に下がってしまい荷重が下に下がりすぎてしまいます。どちらも疲労の原因になります。ショルダーストラップが自然な弧を描きながら肩にフィットする長さに調節してください。

特に背面長調整まで出来るカメラ用バックパックは今まで大型の物以外は殆どなく、30Lや40Lクラスではありませんでした。

勿論登山の為なら登山用ザックの方が優れているのですが、大量の撮影用機材を入れるとなるとFirstLightのようなカメラ用バックパックの方がおすすめです。

これらの調整ベルトと適切にフィッティングさせていくことで、疲労感や痛みを大幅に軽減させることが出来ます。

機材を入れた状態のカメラバッグ全体の重量が5kgを超えたらバックパックタイプを検討する価値があると思います。10kg程度になってきたらもうバックパックタイプの出番です。

ショルダーバッグとバックパックでは体への負担と体力の消耗に大きな差が出てきます。

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■ハイドレーションシステム


FirstLightは、登山ザックでは当然の機能となっている、ハイドレーションシステムに対応(30L/40Lのみ)し、歩行しながらの給水も容易になっています。

袋状の水筒をバック内部の専用スペースに差し込んで、そこからチューブを出してショルダーストラップにとめていつでもストローのように吸って水を飲めるようにようにするシステムです。

わざわざ荷物を下ろしたり、バックパックの脇に挿した水筒を引っ張り出す必要もありませんから、こまめに水を補給することが非常に楽になります。

重要に思わないかも知れませんが、大きなポイントです。

もちろんFirstLightシリーズも脇にもペットボトルが挿せるようにはなっていますが、給水は少量をこまめに行うのが好ましく、一気に飲んでも一定量以上は体内に吸収されず排出に回されます。つまりトイレに行きたくなるだけで効果的に水分補給できないのです。

登山では当たり前の装備になっているハイドレーションシステムですが、カメラ用バックパックではまだまだ珍しいものです。

夏場屋外での撮影ではこまめに給水しないと熱中症になってしまうため、夏の屋外の撮影はペットボトルや水筒よりもハイドレーションシステムの方がおすすめです。

■FirstLightシリーズの機能性


さらに、ノートPCの収納スペースが設けられ、出先でのレタッチやテザリング撮影も可能と、まさに本格登山ザックと高機能カメラバッグを融合したものとなっています。

F-stop

こうしたタイプでは、日本では知名度が低いものの、海外ではネイチャーフォトグラファーの定番となっているF-stopがありますが、FirstLightシリーズはよりモダンなデザインを採用し、F-stopのようにICUシステムを必要としない分、シンプルで剛性感の高いものとなっています。

FirstLightシリーズには、F-stopから学びつつ、よりカメラバッグとして使いやすくするための改良が随所に見受けられます。

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勿論すっきりしたデザインでありながら三脚もフロントとサイドに付けられるため、どちらの流派?の方でも対応できるようになっています。

画像はトラベラー三脚の足をわざと伸ばした状態で付けていますので、中型三脚程度なら上部と下部で綺麗に止めることが可能です。縦長のシェイプが効いています。

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携帯性と機能性を兼ね備えた、信頼できるカメラバッグといえるのではないでしょうか。風景写真にかぎらず大量の機材を運ぶ方には、注目のバックパックです。

また、銀一が代理店を務めるため、日本国内での入手が容易な点も魅力です。F-stopは日本に正規代理店がなく、海外からの個人輸入や代行業者を通じての購入になってしまい、不具合や修理の際不安な部分がありました。

F-stopも優れたバックパックで海外では新シリーズも出していますので、是非日本に正規代理店ができれば、店頭でFirstLightや他メーカーと比較検討されたい方も多いのではないかと思います。

MindShiftGEAR

■バックパックはカメラマンの相棒


カメラバッグはカメラマンと苦楽を共にし、数多の撮影を共にする旅の仲間。使いやすく頼りになるFirstLightシリーズは、あなたのフォトライフの友として、数々の冒険と思い出を刻んでいくでしょう。

画像:MindShiftGEARF-stop

Reported by 正隆