本気撮影向けバックパックタイプのカメラバッグの使い方とおすすめモデル!

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今日は肩の凝りや腰の痛みにも効くバックパックタイプのカメラバッグのお話です。

大量の機材を運びたいときに是非とも使いたいバックパックタイプの背負い方や選ぶ時のポイント、オススメのバックパックなどをご紹介します。



■人はなぜバックパックを使うのか?


ショルダーバッグの限界

ショルダーバッグは機材の出し入れは便利ですが、機材が増えていくと一本のショルダーベルトで重さを支えるため肩が痛くなったり、体の片側に重量が掛かるためにそれを支えようとして背筋を使うため凝りの原因になったりします。

機材が増えてショルダーバッグが辛くなったらバックパックを検討してみましょう。バックパックは重量を腰や両肩で支えられるために重量が分散して掛かり、ショルダーバッグよりも楽に機材を持ち運ぶことが出来るようになります。

 

■バックパックの背負い方


正しいバッグのフィッティング

バックパックタイプは正しく背負うことで荷重を分散し体への負担を減らすことが出来ますが、バックパックタイプで重要なのはその背負い方です。ここでは登山用ザックの大手ドイターのザックの背負い方を参考にしながら解説していきます。

ちなみにドイターのザックはしっかりした作りで非常に人気があり、カメラ用ではありませんが、登山用のザックとして非常に優秀ですから皆さんも山登りの際には是非ご検討ください。

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機材は入れる場所が大切

まずは機材を実際に詰め込みます。その後全てのストラップを緩めてバックパックを担ぎます。機材がかなり重い場合は一旦膝に乗せてから背負いましょう。

いきなり担ぎ上げようとすると腰を痛めたりふらつく要因になります。

登山用ザックのような上からしか取り出せないタイプのバックパックでは、機材を入れる際注意します。重い機材をバッグ下部に入れてしまうと疲労の原因になります。重い機材はバッグ中段、背中に近い側に収納しましょう。

衣類や折りたたみ傘のようなサッと取り出したいものはバッグ上部に、重いものはバッグ中段に、特定の場所に着いた際に使うようなあまり出し入れしないものはバッグ下部に収納します。

トップローディングタイプ(雨蓋方式)のようなバックパックでは、一番上の蓋の部分にポケットがありますから、良く使うものなどはそちらに入れておくと良いでしょう。

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重さは肩ではなく腰で支える

ヒップベルトの中央が腰骨の上にくるようにして締めます。ベルトの位置が高すぎると胃が締め付けられる可能性があります。

ベルトの位置が低すぎる場合は足が動いた際にランバーパッドによるこすれが起こる恐れがあります。ランバーパッドの中心に腰骨が来て腰骨を包むようにヒップベルトの位置を調整します。

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強く引けば良いというものではないショルダーストラップ

次にショルダーストラップを締めますが、このときに締めすぎないようにします。ショルダーストラップを締めすぎると荷重が方にかかってしまい疲労の原因となります。

バックパックの重量はその大部分をヒップベルト(腰)で支えます。言い換えればヒップベルトがしっかりした作りでバックパック本体としっかりと縫い付けられていないと、重量を支えきれなかったりバックパック本体が後ろに倒れ込もうとしてしまいます。

するとショルダーストラップをより締めつけなければバックパックを背負えないため、肩に重量がかかり疲労につながるわけです。

しっかりとしたヒップベルトで重量を支え、ショルダーストラップはバックパック本体を背中に寄せることでフィット感を向上させる役割を担います。

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背面長が合っているバッグを選ぶことの重要性

ショルダーストラップの取付位置が肩甲骨の中間に来るのが理想的です。背面長が長すぎるバックパックはショルダーストラップの付け根から肩のあたりが浮いてしまいバックパックが体にフィットしません。

また背面長が短いとヒップベルトが適切な位置に来ないため荷重を腰で支えられません。かと言ってヒップベルトを適切な位置にしショルダーストラップを伸ばしてしまうと背面が安定せずショルダーストラップが簡単に肩からずり落ちてしまいます。

バックパックは適切な体格に対して背面長のものを選ぶことが大切です。登山用ザックでは背面長を調節出来るものがかなりありますが、カメラ用バックパックでは背面長を調整できるのは極一部の高級モデルのみとなりますから、実際に背負ってみて体にフィットするかどうかを確認するのが一番です。

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歩行時のブレを防ぐチェストストラップ

正しい背面の長さを見つけたら、高さ調整が可能なチェストストラップを固定して閉じます。締めすぎると呼吸を妨げることがあります。

チェストストラップは歩行時に左右のショルダーベルトの揺れを防ぐことでバックパックのふらつきを防ぎ疲労を軽減させますが、締めつけすぎると呼吸が苦しくなるため軽く張っている程度で構いません。

かと言ってゆるゆるではショルダーベルトを安定させる効果はなくなってしまうので、軽く張っているが深呼吸しても胸を圧迫しない程度の長さで留めることが大切です。

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バッグを体に密着させるショルダーハーネス

ヒップベルトのスタビライザ-ストラップを締めます(容量の大きなタイプにのみ付いています)。荷重をコントロールするときは締めます。動きやすくするためには緩めます。

次に、ショルダーハーネスの根元に付属するスタビライザ-ストラップを調整します。緩めると通気性が向上しより多くの重量がウェストベルトにかかるため、平坦な道や下り坂に適した状態になります。

強く締めると荷重をコントロールしやすくなり、より多くの重量がショルダーストラップに伝わるため、荒れた地形や登り坂に適した状態になります。

長期間の行程ではすべてのストラップを定期的に緩めたり締めたりして、重さのかかり方を変えるようにしてください。バランスよく行うことで均一な負担を生み、トータルでの疲れ方が異なってきます。

一連の流れをまとめると、

1.機材を詰め込む。
2.全てのストラップを緩める。
3.バックパックを背負いヒップベルトを締める。
4.ショルダーベルトを締める。
5.チェストストラップを留める。
6.ショルダースタビライザーとヒップベルトスタビライザーを引く。
7.各部の締めつけ具合を微調整し体に無理なくフィットさせる。

フィッティングのポイントは一箇所をいきなり目一杯決めて締め付けるのではなく、腰→肩→胸→スタビライザーと締めていき調整して全体のバランスを取っていくことです。

一箇所を締めつけすぎるとその他の部分が浮いてしまい、締め付けた場所にだけ負担が掛かることになるのでそうならないように気をつけましょう。

 

■カメラ用バックパック選びのポイント


バッグを選ぶ際は調整ベルト良く見よう

得てしてバックパックタイプのカメラバッグを選ぶ際に、どんなポケットがあるか?どれだけ機材が入るかなどが気にされがちです。

しかし重要なのはむしろバックパックとしてちゃんとした作りになっているかどうか?という点です。

細かい収納などは工夫次第でなんとかなりますが、根本的な作りが悪いバックパックでは持ち運びが非常に辛くなってしまい、折角のバックパックタイプの良さを発揮できません。

カメラ用のバックパックの場合登山用のザックほど調整ベルトが充実していないモデルも多く、機材は重いのに荷重の分散が上手く出来ないモデルもあります。その辺を注意しながらバックパックとして真っ当な作りになっているかどうかを気にして選ぶと良いでしょう。

まずヒップベルトは絶対です。これがないバックパックタイプを選ぶ意味がないと言っても過言ではありません。またチェストストラップやショルダースタビライザーも身体へのフィット感を上げるために必要な物ですからあるに越したことはありません。加えてヒップスタビライザーがあれば理想的です。

また荷重を支える腰のランバーパッドはしっかりとしていることが大切で、単なる紐のような物では不十分ですし、ランバーパッド自体がバックパック本体としっかりと接続されていないと荷重を支えることが出来ません。一見するとしっかりしたパッドでも本体との接続部がいい加減なものもありますから気をつけましょう。

 

■オススメのカメラ用バックパック


オススメのバックパックタイプのカメラバッグをご紹介します。

ロープロ/フリップサイド400AW II

フリップサイド400AW IIフリップサイド400AW II

バックパックタイプカメラバッグの定番、フリップサイド400AW IIです。手頃な価格と軽さで長い間このタイプの定番として君臨してきました。今では珍しくない背面アクセス機構もこのバッグが流行らせたと言って良いでしょう。

バッグを地面に下ろしてバッグを汚すことなくカメラ機材を取り出し撮影の準備が出来ます。そして移動中にバックパックを他人にあけられることがないため混雑した場所でもセキュリティ面で安心のシステムです。

ショルダーやヒップベルトのスタビライザーはありませんが、しっかりとしたヒップベルトとシンプルな作りで使いやすいバックパックタイプカメラバッグの定番です。

フリップサイド400AW II仕様
内寸法 W290 × H425 × D150mm
外寸法 W320 × H490 × D253mm
重量 約1500g

ロープロ/フリップサイドスポート 20L AW

ロープロ フリップサイドスポート 20L AW

ロープロ フリップサイドスポート 20L AW 2

ロープロ フリップサイドスポート 20L AW 3

ロープロ フリップサイドスポート 20L AWはアクティブなアウトドア撮影を行うフォトグラファーに最適なバックパックです。便利な背面アクセスはバックパックを体の正面に回した状態で機材を出し入れできるので、撮影の機動性が向上します。

取外し可能なカメラ収納部は機材保護にプラスとなる巾着開閉式であるため、カメラ収納部を取り出してしまえば、外側は普通のバックパックとして使うこともできます。また通気孔のあるショルダーストラップは長時間でも快適に装着できます。

三脚取付システムもストラップのような細いベルトで留めるのではなく、バックパックサイドにしっかりと包むような珍しいタイプで、歩行時の三脚の揺れを抑えることができます。

ロープロ フリップサイドスポート 20L AW仕様
内寸法(カメラ収納部) W260 × H380 × D160mm
外寸法 W320 × H470 × D250mm
重量 約1710g

テンバ/シュートアウト 24L

テンバ シュートアウト 24L

テンバ シュートアウト 24L 2

テンバ シュートアウト 24L 3

テンバ シュートアウト 24L 4

テンバのシュートアウト 24Lの特徴は何と言ってもその作りの良さでしょう。ファスナーひとつとっても滑りが非常にスムーズで大きく開く際も気持ち良くスーッと開いていきます。このあたりは他のバックパックにはなかなか無い特徴です。

勿論三脚やタブレットなども持ち運ぶことが出来ますし、バックサイドの開口部からカメラを引き出すことが出来ますから、背面が開くタイプでは無いですが、カメラバッグを完全に降ろすことなくカメラの出し入れが可能です。

加えてチェストハーネス、ショルダースタビライザー、ヒップスタビラーザーなどの調節機構も充実しており、本格的な背負い心地を実現しています。

テンバ シュートアウト 24L仕様
内寸法(カメラ収納部) W290 × H420 × D160mm
外寸法 W300 × H440 × D230mm
PC収納部 W250 × H370 × D30mm
重量 約1800g

マンフロット/ MP バックパック50

マンフロット MP バックパック50

マンフロット MP バックパック50 2

マンフロット MP バックパック50

マンフロットのMP バックパック50は大きさの割に収納力が高く、また上部だけを開けることが出来るため、カメラを取り出すだけであれば地面に立てるだけで取り出すことが可能です。

またチェストストラップやショルダースタビライザーなども充実しており体格さえ合っていればフィット感も悪くありません。しかし外国人体型が基準になっているのか、私の場合は背面長が長すぎてショルダーストラップがやや浮き気味になってしまいます。

ある程度の体格がある男性であれば問題ありませんが、女性や小柄な男性ではヒップベルトも長すぎて締め付けると左右のランバーパッドが接触してしまいます。

身長が175cm以上あるような男性であればフィット感も良いと思われますしデザインもバックパックタイプのカメラバッグとしてはオシャレですからオススメです。

マンフロット MP バックパック50仕様
内寸法(カメラ収納部) W240× H460 × D160mm
外寸法 W310 × H505 × D280mm
PC収納部 W240 × H460 × D30mm
重量 約2330g

マインドシフト・ギア/ファーストライト30L

マインドシフト・ギア ファーストライト30L 6

マインドシフト・ギア ファーストライト30L 2

マインドシフト・ギア ファーストライト30L 3

マインドシフト・ギアのファーストライトシリーズは、移動が多いアウトドアフォトグラファーのためのバッグです。長距離を飛行機や電車、車などで移動するフォトグラファーのニーズを汲んでデザインされたこのバックパックは、体型に合わせショルダーベルトを適切な位置に調節可能でき多くの体型に対応します。

また、メインコンパートメントには給水ボトルやラップトップ、身の回りの物はもちろん望遠レンズも収納できます。

特に背面長の調節機能や各スタビライザーも充実している点は特筆で、カメラ用バックパックでは限られた機能です。三脚が背面とサイド双方に取り付けることが可能であるため、背面に三脚、サイドに一脚などといった付け方も可能です。もちろん今時のバックパックらしくiPadやMacBookなども収納することが可能です。

マインドシフト・ギア ファーストライト30L仕様
内寸法(カメラ収納部) W285 × H460 × D180mm
外寸法 W305 × H483 × D220mm
重量 約2400g

ロープロ/ウィスラー BP 350 AW

ロープロ ウィスラー BP 350 AW

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ウィスラー BP 350 AWのカメラ収納部は、安全性の高い身体側開口で開口部カバーは半開と全開を使い分けられるように折線が設けられています。

三脚だけでなく、重量のあるスキー板やポールなどを取り付けることが可能です。ショルダーストラップとヒップベルトには、強度と快適性を併せ持つよう、異なる密度のフォームを使用。

チェストストラップには、ITWブランドのサイドリリースバックルを採用、メス型バックルをショルダーストラップに固定することで開閉操作が片手で完結可能で、アウトドアの使用に耐えられるよう表面はTPUコーティング、裏面PUコーティングの420Dリップストップナイロンが採用され防水性と堅牢性が強化されています。

各種調整ベルトなども当然のように完備されたウィスラー BP 350 AWは、本格的なアウトドア撮影に対応したモデルと言えます。

ロープロ ウィスラー BP 350 AW仕様
内寸法(カメラ収納部) W230× H360 × D155mm
外寸法 W310 × H540× D300mm
重量 約3130g

 

■ガチ勢と呼ばれるために


バックパックタイプのカメラバッグは誇り高きガチ勢のためのカメラバッグです。

ぬるいオシャレカメラバッグなど放り捨て、そのバックパックに溢れんばかりの機材と情熱を詰め込んで撮影に挑みましょう!

 

画像:Amazon,deuter,Lowepro,TENBA,Manfrotto

Reported by 山﨑将方