今、安くて高性能な中華ストロボが熱い!Neewer、Yongnuo、Godox!

Yongnuo YN560III

最近注目を集めている中国製ライティング機材メーカー、いわゆる中華ストロボ、その高いコストパフォーマンスで近年急速に人気が出てきていますが、特に人気があるのがNeewer(ニーワー)、Yongnuo(ヨンヌオ)、Godox(ゴドックス)の3メーカーです。

それぞれのモデルの違い、オススメモデルなどをご紹介していきたいと思います。



■Neewerの特長とおすすめ機種


安いことで有名な中華ストロボの中でも特に安いNeewerは、純正ストロボと比較すると考えられないような価格を実現しているのが魅力です。

  • 液晶画面無しモデル
  • 液晶ありモデル
  • 液晶&TTL調光ありモデル
  • 液晶&TTL調光&HSS(ハイスピードシンクロ)ありモデル
  • 液晶&TTL調光&HSS(ハイスピードシンクロ)&ラジオスレーブありモデル

といったクラス分けがされていますが、最も高いストロボでもニコンSB-5000やキヤノン600EX-RTといった純正フラッグシップと同等の発光量(ガイドナンバー35:35mm・ISO100・m)を誇るストロボが本体のみでは実売8,000円程度という驚きの低価格を実現しています。

本体の質感や耐久性、調光精度などは高くはありません。ハズレを引く可能性もありますし、タフな使い方にも向かないでしょう。しかしその圧倒的な価格と価格以上の性能を考えれば悪くないストロボだと思います。

おすすめモデル:NW660III(Nikon i-TTL用/Canon E-TTL用)

NW660III 2.4G E-TTL

NEEWER:NW660III

  • ガイドナンバー:58(ISO100・180mm・m)
  • スレーブ発光:ラジオスレーブによるマスター/スレーブモード(10チャンネル・3グループまで)
  • 発光モード:TTL、Master、Slave、S1/S2、Multi、M
  • シンクロモード:HSS(ハイスピードシンクロ)、後幕シンクロ
  • 照射範囲:18-180mm

TTL自動調光、ハイスピードシンクロ、ラジオスレーブなどを搭載しながら1万円を切る価格は驚きです。多灯ライティングをしなければならないような場合でもこの価格なら気兼ね無く行えるのではないでしょうか。

■Yongnuoの特長とおすすめ機種


YongnuoのストロボはNeewerと比較するとやや高価ですが、それでも純正ストロボと比較すると遥かに低価格となっています。またラジオスレーブに強いメーカーで、ラジオスレーブ機能付きのストロボだけでなく、ラジオスレーブ用のトランスミッター(送信機)やレシーバー(受信機)も非常に人気があるメーカーです。

Yongnuoより高品質かつ外装の質感も上で、純正に近い性能をリーズナブルな価格で提供しているメーカーと考えて頂ければ良いでしょう。

おすすめモデル:YN560III×2+YN560-TX×1セット(Nikon用/Canon用)

Yongnuo YN560III×2&YN560-TX×1

YONGNUO:YN560III×2+YN560-TX×1セット

折角ラジオスレーブを売りにしているメーカーですので、おすすめはこちらのYN560III×2+YN560-TX×1セットは如何でしょう。TTL自動調光こそありませんが、コントローラーがセットになっているため調光のためにわざわざストロボの場所まで行く必要がなく、カメラ位置から調光操作が可能です。

ガイドナンバー58(ISO100・105mm・m)でラジオスレーブ対応のストロボ2灯(YN560III)とコントローラーが付属して2万円程度と非常にお買い得なセットとなっています。

配光特性は優れており、ラジオスレーブコントローラーまで付属しているのでこれから多灯ライティングに挑戦したい方にもおすすめと言えるでしょう。

■Godoxの特長とおすすめ機種


Godoxは中華ストロボとしては高価な部類に入りますが、性能や品質も高く、特に性能に関しては純正ストロボを遥かに超えると言っても過言ではない性能を有しており、費用対効果ではなくその性能に惚れて選ぶプロカメラマンも多いストロボとなっています。

例えばVING V860 TTLに関しては、クリップオンストロボとしては珍しいリチウムイオン充電池をしようすることで、圧倒的に速いチャージタイム、発光回数を誇るため、レスポンスの良い撮影が出来ますし、またその性能・耐久性・外装の仕上げなど、他の中華ストロボとは一線を画す品質を持っています。

他の中国メーカーと比較すると明らかに価格は上がってしまいますが、性能面では純正以上でありながら価格は同クラス純正品の半額以下で購入できますから十分にお買い得なストロボとも言えるでしょう。

またライティングアクセサリーが豊富なことも魅力で、様々は撮影に本格的に使用できるシステムが揃っています。

おすすめモデル:VING V860 TTL(Nikon i-TTL用/Canon E-TTLII用)

VING V860C TTL

Godox:VING V860 TTL

VING 860 TTLは1.5秒という非常に速いリサイクルチャージタイムとフル発光650回というリチウムイオン電池ならではの長いバッテリーライフを誇るストロボで、これはニコンSB-5000(1.8秒/190回)やキヤノン600EX-RT(5.5秒/100回)といったカメラメーカー純正の最上位ストロボをはるかに超える基本性能を誇っています。

モデル V860CV860N
タイプ V860C/Canon E-TTL II対応
V860N/Nikon i-TTL II対応
対応カメラ V860C/Canon E-TTL II対応機
V860N/Nikon i-TTL対応機
ガイドナンバー GN58(105mm:ISO100)
照射範囲
  • 24mm~105mm(ワイドパネル14mm)
  • オートズーム
  • 手動ズーム
  • バウンス角(水平0〜360°/垂直-9〜90°)
フラッシュ時間 1/300〜1/20000秒
露出制御システム V860C/E-TTL II自動調光+マニュアル発光
V860N/i-TTL自動調光+マニュアル発光
ストロボ調光補正(FEC) 1/3段ステップで±3段
FEロック <FEL>ボタンまたは<>ボタンで
ストロボ同調モード ハイスピードシンクロ(1/8000秒まで)
先幕シンクロ
後幕シンクロ
マルチフラッシュ V860C 最大100回:199Hz
V860N 最大100回:100Hz
ワイヤレスフラッシュ機能 マスター、スレーブ、オフ、S1、S2、光制御トリガー
制御可能なスレーブグループ 3グループ(A、B、C)
送信範囲
  • 屋内:12~15m
  • アウトドア:8~10m
  • マスターユニット受信角:水平方向±40°、垂直方向±30°
チャネル 4チャンネル(1、2、3、4)
スレーブレディインジケータ 2つの赤いインジケータが点滅します
モデリング発光 カメラの絞り込みボタンで発光
AF補助光有効範囲 センター:0.6~10m
周辺部:0.6~5m
電源 11.1V / 2000mAhリチウムイオンポリマー電池
リサイクル時間 1.5秒。チャージ完了時、赤のLEDインジケータが点灯
フルパワー発光可能回数 約650回
省電力機能 最終発光から約90秒後に自動OFF
スレーブ発光時は約60秒後に自動OFF
シンクロトリガーモード ホットシュー、2.5ミリメートルシンクロケーブル端子、無線制御ポート
色温度(ケルビン) 5600±200K
幅 x 高さ x 奥行き(mm) 64 x 76 x 190 mm
重量(バッテリなし) 420g
重量(バッテリー込み) 540g

■中華ストロボの台頭、その時カメラメーカーは?


中華ストロボの台頭は目覚ましく、プロアマ問わずその勢力を急速に拡大しています。

その背景には純正ストロボが非常に高価であることが最大の理由ですが、幾ら信頼性が必要とは言え競合がなかったこともありあまりに高価すぎたというのは事実です。

お手頃な価格ではNissinを始めとする国産サードパーティ製ストロボもありますが、中華ストロボの価格は従来の常識を覆したと言っても良いでしょう。

さらに中華ストロボは最近ではラジオスレーブやリチウムイオン充電池の採用など、カメラメーカー純正が性能でも後追いすることになるほどの機能的な進化を続けており、コストパフォーマンスではなく性能面でプロの現場にも導入されています。

果たして純正ストロボ vs 中華ストロボは今後どのような展開を見せるのでしょうか?その戦いによって、今よりもっとストロボが一般的に普及していくのではないでしょうか。

画像:Amazon,Neewer,Yongnuo,Godox

Reported by 正隆