経験者が語る…フリーのプロカメラマンになる方法!

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フリーのカメラマンになる方法

ズバリ、フリーのカメラマンってどうやってなるのでしょうか?実は私も社員カメラマンの方からよく受ける質問です。

「名刺にカメラマンと書いて配れば、もうあなたはカメラマン」というのはもちろんそうなのですが、それだけでは心細いですよね。本気でフリーランスになりたい全ての方に、フリーのプロカメラマンになるために必要なことを私ひらはらあいの経験を基に真摯にお答えいたします!



■フリーカメラマンとは?


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まず、フリーカメラマンとは何か考えてみましょう。

フリー:縛られない。どこかの社員ではない。フリーランス。
カメラマン:撮影を生業とする人。

以上のようなキーワードが思い浮かぶので、ここではフリーカメラマンを「フリーランス(個人事業主)で、撮影の収入によって生計を立てる人」と定義したいと思います。なので、どこかに所属せず写真で食べていければフリーカメラマンです。

前述のとおりカメラマンには資格がないため、自分でカメラマンと名乗ればカメラマンなのですが、今回は写真でお金をもらって食べていく方法を、ありとあらゆる角度から、懇切丁寧にご紹介したいと思います。

私はまだまだ駆け出しのカメラマンですが、独立して一年をなんとか乗り切ることができました。ポートレートを中心にお仕事をさせて頂いているものの、経験した撮影のジャンルは多いほうだと思います。あくまでも私個人の経験に基づくものなので全ての人に当てはまる訳ではありませんが、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

目次

  • フリーカメラマンに向いている人は?
  • 写真学校に行くべき?
  • なんでも撮れたほうがいい?ジャンルを限定するべき?
  • 下積みの方法は?
  • 機材は必要?
  • 仕事を得る方法は?
  • ポートフォリオを作ろう!
  • 仕事の流れは?
  • 料金の設定は?
  • 名前を売る方法は?
  • ファッションは?
  • 撮影以外に写真で稼ぐ方法
  • 自分のスタジオを構える

 

■フリーカメラマンに向いている人は?


・社交的

取り引きの段階ではクライアント、現場ではモデルやメイクさん、アートディレクターなど…たくさんの人と知り合うカメラマンは、社交好きな人に向いています。人見知りが激しくても、極端に人嫌いでなければ大丈夫。ただ現場ではカメラマンが場をリードすることになりますので、率先して雰囲気作りができることが大事です。

物撮りや料理撮影なら、あまり人と話さなくても大丈夫なのでは?と思うかもしれません。確かにポートレートカメラマンに比べれば人と交流する比重は少なくなりますが、それでもお客さんあってのカメラマンです。自宅で商品の物撮りをするにも打ち合わせの電話が必要だったり、例え風景カメラマンでも出版社の人とのやり取りやギャラの交渉は必要不可欠。完全に誰とも話さないのはちょっと難しいかもしれません。

・チャレンジ精神があり、好奇心が旺盛

フリーランスは自分に厳しく、目標を自分で設定しなければ向上できません。人から与えられる評価を待つのではなく、自分で考えてどんどん挑戦していける人がフリーランスに向いています。

もしスタジオ業務なら、そのスタジオ特有の業務やルーチンワークが多くなるところですが、良くも悪くもルーチンワークが少ないのがフリーランスカメラマンという印象です。

特に最初の頃は毎日が初めて行く現場、初めて会うクライアント、(仕事としては)初めて撮る被写体。最初はだれでも初めてなのは当然ですが、とにかく刺激的な毎日でした。

フリーランスになって一年を過ぎ、かなりバラエティ豊かな撮影経験をしたものの、いまだに「○○の撮影をお願いできますか?」という被写体やシチュエーションの組み合わせは新鮮なものであることが多く、悩みつつもわくわくしながらお客さんのご要望と向き合っています。

世の中にはあまたの被写体と写真の需要があるので、かなりの年数をカメラマンとして過ごしても、自分にとって斬新な案件というのは定期的にあるんじゃないかという気がします。(専門を決めており、その分野の撮影しかしないというのでなければ)

そんな日々を気後れせずに楽しく過ごせるという人は、フリーランスのカメラマンに非常に向いていると思います。

・事務ができる

カメラマンに事務のイメージはあまりないかもしれません。パソコンに向かう仕事と言ってもすぐに思い浮かぶのは、写真のレタッチではないでしょうか?

それがフリーランスになったとたん、事務の分量が大幅に増えるのです。まずはクライアントとのメールのやり取り。これは1日のうち空き時間に何度も、こまめに対応します。しかし返信が早いのは好印象を与えるものの、案件がスムーズに決定するかどうかは別の問題です。いつでもお客さんとこちらの条件の兼ね合い次第ですので、取り引きがまとまらず流れてしまうこともあり、さんざん交渉したあげく苦労が水の泡ということもしばしば。

そう、メールには見積もりはもちろん、撮影する場所やモデル、画のイメージなどディレクション的な提案も含まれる場合が多々あるのですが、取り引きが決定しない限りお金になることはありません。それでも撮影に漕ぎつけるためには必要不可欠な仕事なのです。

他には納品作業、写真の掲載許可、年末年始のご挨拶、帳簿などなど…。会社でしたら分業されていることを全部自分一人でやらなければならないので当然といえば当然なのですが、フリーランスのカメラマンは撮影以外のあらゆる業務に追われる身なのです。

・勉強が好き

スタジオによっては講習会などが開かれて、さまざまな機材や先輩カメラマンの撮影テクニックを学ぶ機会などがあるかもしれません。

フリーランスのカメラマンは、そもそも他のカメラマンと接触する機会が多くありません。誰も教えてくれないのですから自分からどんどん学ぶ機会を得、日々の研鑽を怠らないようにしなければ錆びれてしまいます。

世の中にはプロ以外にもたくさんのアマチュアカメラマンがいて、好きで好きで調べるうちに詳しくなる方がたくさんいます。

プロの価値が撮影の腕や知識だけだとは思いませんが、それも含めて常に向上心を持ち続けられるかどうかは、5年後、10年後にきっと差が出てくると思うので、私も日々を大切に頑張りたいです。

・営業が苦ではない

自分をアピールすることが苦手な人は多いと思いますが、フリーカメラマンにとって営業行為はなかなか切り離せません。

飛び抜けた才能や個性があれば、黙っていても引く手あまた…なんてこともあるのかもしれませんが、普通は期待しないほうがいいでしょう。やはりどんな人間も、露出しなければ見つけてもらうのは難しいと思います。

カメラマンは他の一般的な職業と比べれば珍しい存在かもしれませんが、業界を覗いてみれば履いて捨てるほどいます。その中で自分を選んでもらうための適切なアピールができるかどうかは、将来写真撮影によって食べていけるかどうかを左右する重要なファクターではないでしょうか。

 

■写真学校に行くべき?


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第一線で活躍しているプロカメラマンの経歴はいろいろで、必ずしも写真学校を卒業しているわけではありません。なので、写真学校に行かずともカメラマンになれると言えます。

それでも写真学校というものが存在し、行く人々がいるということはそれなりの理由があるのでしょう。まず考えられるメリットは、卒業後にスタジオに就職したり、ブライダル撮影会社などにも契約が取りやすくなります。もちろん履歴書にも書ける立派な経歴ですので、何もないよりは自信につながるかもしれません。

ですが写真学校を卒業してもカメラマンとして活躍できずに終わる人や、撮影のアルバイトを少し経験しただけで辞めてしまう人もたくさんいます。要は写真学校は選択の一つ、きっかけの一つに過ぎないということではないでしょうか。

まだ10代で若いのなら、写真学校で学びの機会を得るという判断も決して悪くないかと思います。ただ、費用がかかる割に、そこでしか学べない貴重な知識や技術というのがあるわけではないように思います。

世の中には独学で学んで詳しくなり、技術を磨いている人たちもたくさんいます。特に今はインターネットの時代ですので、大抵のことは調べて学習することができます。もしかすると写真学校に通う一番のメリットは、写真の道を志した仲間に囲まれて、写真漬けの生活が送れるということかもしれません。どの方法を選ぶかはあなた次第です。

 

■なんでも撮れたほうがいい?ジャンルを限定するべき?


なんでも撮れると喜ばれることもある反面、より専門的なプロフェッショナルに依頼したいというケースもままあり、難しい問題です。

なんでも撮れるのが望ましい場合として、よくあるケースが店舗撮影です。まずは建物の内観、外観(建築撮影のスキル)、次にお店の商品(物撮りや料理撮影のスキル)、そしてスタッフのプロフィール写真(ポートレートのスキル)が必要となります。ですが短時間でいろいろなジャンルの撮影を詰め込まれてしまえば、いかにプロカメラマンといえどクオリティを出すのが難しい場合もありますし、そもそもそこまでの品質が要求されるかどうか、要求があったとしてもそれに見合うギャラかどうかは別の問題です。

本来は撮影するジャンルごとに適切な機材があり、環境がありますので、職人肌のカメラマンにとっては、いっぺんに全部やれと言われるのは無茶ぶりで不本意かもしれません。依頼された仕事を引き受けるかどうかは自己責任ですので、難しそうな場合は無理せず自分の得意なジャンルに絞ってお仕事をさせて頂くか、場合によってはお断りするのも一つの判断です。

専門性が求められるケースとしては、よりクオリティを重視する広告撮影などです。多くの場合、カメラマンのポートフォリオや今までの仕事の実績を見て判断されます。小中企業からの依頼が多い店舗撮影と比べ、こうしたニーズの広告撮影は単価もアップすることが多いです。

自分の追求したい得意ジャンルがすでにあり、高単価な仕事をバリバリこなしたいという方は、専門性を極めてそのジャンルの一流になる道がお勧めです。

一生をかけて追及したいジャンルがまだ確立していなかったり、とりあえず幅広い仕事を多く受けてみたいという方は、なんでも撮影できるカメラマンとしてゴリゴリ活動するのも良いでしょう。ただその場合でも、単純に「なんでも撮れます」というのはインパクトが弱く説得力に欠けるようです。より具体的に「何が自分の売りなのか」をアピールできると案件の獲得に繋がります。

そして一つ言えるのは、自分はこれをやりたいというジャンルがある場合、最初から「私は○○(専門分野)のカメラマンです」と宣言することです。そのように見られれば、周囲も自然とそういう仕事をあなたに持ってきてくれるのではないでしょうか。「なんでもできます」と言ってしまった場合、やりたいジャンル+他ジャンルなんていう都合のいい集まり方はせず、たくさんの雑多な案件の中に、本当にやりたいジャンルが薄まってしまう危険があります。

 

■下積みの方法は?


カメラマンの世界は体育会系の古い体質が残っているところが多く、先輩後輩の上下関係が厳しかったり、理不尽な仕打ちが行われていることもままあるようです。

私個人としてはカメラマンは技術者だと思うので、いろいろな困難を「根性」で乗り切るのではなく、理知的に解決したいと思うのですが…。

下記に将来フリーランスとして活躍したい場合の、一般的な下積みの方法をご紹介します。どれを選ぶかによって、経験できる世界はかなり変わってくるかもしれません。

・有名カメラマンに弟子入りする

有名なカメラマン・写真家の先生に弟子入りをしてアシスタントとして働き、ゆくゆくは独立して生計を立てるというパターンがあります。

弟子入りを募集しているカメラマンを探すには、コマーシャルフォトなどの雑誌の巻末に掲載されている広告を見ましょう。

このケースのメリットは、独立後最初の数年を師匠のカメラマンの人脈とネームバリューによって仕事がもらえるということです。プロフィールに「写真家○○に師事」と書くことができ、世間一般にも「あの先生の弟子なら、そういったレベルの写真が撮れるに違いない」と思ってもらえます。

もちろんプロカメラマンの仕事を間近で目にすることができ、そのアシスタントをすることで知識も磨かれためになります。良い働きをしていると広告代理店の人の目にも留まるようです。

デメリットは、アシスタントとしての賃金は非常に安く、労働環境として恵まれているとは言えないことでしょうか。

・スタジオ勤務を経験する

写真館や撮影スタジオに勤務しながら腕を磨き、ゆくゆくは独立するという方法です。完全に未経験の場合、最初はアシスタントからになると思いますが、実際に撮影するカメラマンとして勤務するのは貴重な経験になります。勤務後どれくらいの期間でカメラマンとして撮影させてもらえるかは、スタジオによってピンキリのようです。

貸しスタジオのスタジオマンという手もありますが、機材を組まされるばかりで実際に仕事として撮影できないというもどかしさはあると思います。メリットは休みの日にスタジオを使わせてもらい、自分の個人的な作品撮りができることです。

また、スタジオマンとしての働きがいいと撮影に来る有名カメラマンの目に留まり、そこから師弟関係が生まれることもあるそうです。

・一般の仕事をしながら独学で学ぶ

ゆるぎない情熱があれば、独学で学ぶことも十分可能だと思います。なかなか触れない高価な機材も、スタジオ撮影セミナーなどが開かれているので試せるチャンスはあります。

少しでもカメラや写真に携わる仕事がしたければ、家電店や中古カメラ屋のカメラの販売員、DPEショップのスタッフとして働くのもいいと思います。そういった専門店のベテランスタッフには、並みのプロカメラマンより遥かに詳しい人がたくさんいて勉強になります。

 

■機材は必要?


もしスタジオ勤務のカメラマンでしたら、プライベートでは1台のカメラすら所有していないというツワモノもいる世界ですが、フリーランスとなるとどうでしょうか?

ネット上の意見には「プロカメラマンになるには、機材だけで数百万の出費が必要」という情報も見かけますが、ちょっと大げさかと思います。

まずフリーのカメラマンだとしても、撮影に必要な全ての機材を自己所有している必要はありません。私もたまにしか使わない機材は、必要に合わせてレンタルしています。コマーシャルフォトを読んでも、機材をレンタルする派のカメラマンは多いようです。

さすがにメインで使うカメラボディとレンズは手元にあったほうが便利で安心かと思いますが、なかなか手の届かないレンズもストロボも、大抵のものはレンタルで間に合わせることができます。ご存じのとおり、撮影機材は種類が多いうえに安くないものですので、これからフリーになろうという方・まだフリーになりたてで仕事の少ない方は特に、こうしたサービスを利用する価値は高いと言えます。

まず機材を潤沢に揃えてから…なんて言っていると、お金持ち以外はいつまでたってもカメラマンになれません。レンタルサービスを積極的に活用しましょう。

どんな機材がどれだけ必要かは、 Amazing Graphの今までの記事を参照すれば安心ですね!

 

■仕事を得る方法は?


仕事をもらうには、まず営業しないと始まりません。抵抗のない範囲から少しずつ広げていき、仕事の幅も増えれば万々歳だと思います。

・身近な人に声をかける

カメラマンに限った話ではありませんが、フリーになって最初の一年は、身近な人から舞い込んでくる「ご祝儀案件」が多いそうです。「独立しました!」といえば、周りの人が親切に仕事を持ってきてくれる…カメラマンなら結婚式のブライダル撮影を頼まれることが多そうですね。ただそんなラッキーもせいぜい最初の一年くらいまで。着実に結果を残し、いろいろな方面から仕事をもらえるようにならなければなりません。

・ネット上の案件を獲得する

ネット上には多種多彩な撮影案件が転がっています。カメラマン登録サイトなどを検索してみてください。やはり不特定多数に公開されるものですので、必然的に競争率は高く、単価は低くなる傾向にあります。それでも、独立したばかりのカメラマンにとっては狙ってみる価値はあるのではないでしょうか。

・出版社や広告代理店に営業する

ポートフォリオを持って出版社や広告代理店を回ります。スタンダードな方法ですが、勇気がいりますね。まずは自信のある写真ではなくても、自分のスタイルを見てもらうことから始めましょう。

 

■ポートフォリオを作ろう!


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ポートフォリオと聞いて思い浮かぶのは、レタッチバリバリのアーティスティックなブックや、おしゃれなデザインの立派なWebサイトかもしれません。

でもカメラマンとして商業撮影を請け負いたいというレベルでは、そんなに肩肘張らなくても大丈夫です。

もしあなたが今までに撮った写真を見せてもらわなければ、お客さんはあなたのカメラマンとしての技術や撮影する写真のイメージが沸かず、スルーしてしまう確率が高いです。

例え拙い写真であったとしても何か手掛かりがあれば、それをもとにカメラマンに依頼をするお客さんは存在します。全てのお客さんがハイクオリティでアーティスティックな写真を求めているわけではなく、「自然な表情のスナップ写真を撮ってほしい」と思っているお客さんもたくさんいるのです。

ですので、気負わずに作例を載せてみましょう。何もないよりははるかにマシです。最初のうちはスキルアップするスピードも速いと思いますので、ポートフォリオはこまめに最新の、よりクオリティの高い写真に差し替えていきましょう。

ポートフォリオが充実すると自分のカメラマンとしての成長がわかって励みになるだけでなく、良い写真は良い案件を連れてくる、好循環を生み出します。

ちなみに、撮影した人物やクライアントに無断で写真を公開してしまうカメラマンがいますが、こうした権利を無視した行為はトラブルのもとになりますので、止めたほうがいいのではないかと思います。確かに毎回クライアントやモデルさんの事務所に許可を得るのは大変なのですが、その写真によって得られる高い価値があるのですから、億劫がらずに丁寧に交渉しましょう。断られた場合は、残念ですが諦めましょう。

 

■仕事の流れは?


下記のような流れが一般的かと思います。

営業する→撮影の相談を受ける→見積もりを出す→依頼が決定する→撮影する→納品する

フリーカメラマンの業務は、カメラを持っている以外の時間が意外と長くなります。相談の段階では、クライアントは他の業者と比較検討している可能性が高いです。受注率をアップさせるためにも、迅速で丁寧な対応を心がけましょう。

 

■料金の設定は?


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撮影料を決めるにあたっては、実際に撮影にかかる時間だけでなく、必要であればレタッチなどの編集、メールや納品にかかる時間と手間などを加味したうえで、最低限利益が出るように設定しなければ、いくら働いても生活していくことができなくなってしまいます。

私は撮影料は時間あたりで頂戴し、お客さんのご要望によるレタッチはレタッチ料を別途頂くことにしています。プリントや台紙を希望される場合ももちろん別途です。これも実費だけでは割に合わなくなってしまうので、良心的な設定にするにしても手数料を含めたほうが後悔しないと思います。

カメラマンは撮影機材にもお金をつぎ込んでいます。機材の元を取るためにも、あまり安すぎる料金設定にするのは考えもの。

特に個人事業主であるフリーランスは、税金などもすべて自分で支払っていかなければなりません。撮影料を単純に「時給にしたら○○円」と喜んでいられないのです。

継続の取引となる場合、「以前○○円だったから次も同じで」とクライアントは思っています。一度低い料金でやってしまうと、同じ取引先にあとから値上げするのは大変です。

ネット上の案件は値段競争の世界ですが、安く叩かれすぎないよう、自分なりの値段のボーダーラインを持つようにしましょう。割に合わない案件は、お断りする勇気も必要です。

最後に大切なのは、「踏み倒されないようにすること」です。個人事業主であるフリーランスはナメられてしまうことも多く、自分の身は自分で守らなければなりません。撮影料の支払い方法は撮影前や納品前にお願いするなど、もし「写真データを渡した途端、音信不通」になったとしても困らないようなシステムにしておき防衛します。

万が一踏み倒されてしまった場合は少額訴訟となりますが、手間がかかるうえ必ず回収できるとは限りません。最初から踏み倒すことのできないシステムにするべきです。

 

■名前を売る方法は?


大きな写真賞で賞を獲る、写真展を開催する、などが思い浮かびますが、そうした華やかな手段はなかなか手が届きにくいのではないでしょうか。また、一回や二回賞を獲ったり写真展を開催したからといって、すぐさま大きな仕事が調子よく入ってくる訳でもないようです。運やタイミングも大事な部分なので、過剰な期待はしないほうがいいかもしれません。

実際には、自分のWebサイトやFacebookでコツコツと地道に集客をした結果、そうした繋がりからお客さんができたり、思わぬ取り引きが生まれることはよくあります。

今なら変わった方法として、もし自分のキャラクターに自信があるなら、ユーチューバーを目指してみても面白いかもしれませんね。

いずれにしても、「名前が売れたら仕事が来るに違いない」と思っているといつまでたっても仕事が始められないということになりそうですので、コツコツ小さな仕事をしつつ、少しずつ名前も広めていくという考え方がいいのではないかと思います。まったく無名でも仕事をしているカメラマンはたくさんいますので、とりあえず食べていくという前提ならそれほど心配する必要はないように思います。

ただ、カメラマンはクライアントに選考されるとき、必ずと言っていいほど名前を検索される時代ですので、検索したときに自分の作品を見せるWebかポートフォリオくらいはあったほうがいいようです。有名か無名かはともかく実際に活動している痕跡がまったくないと、なかなか大きな仕事は来ないでしょう。

 

■ファッションは?


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男性の方は髪を伸ばして後ろで縛るか、バンダナを巻きます。バンダナが似合わないという方は、やけにつばの広い帽子をかぶりましょう。…ごめんなさいもちろん嘘です。

ステレオタイプなカメラマンのイメージを挙げてみましたが、ファッションに決まりがないのもフリーのカメラマンのいいところです。なので、有名なカメラマンにもこうした個性的なファッションを楽しんでいる方が多くいます。自由を謳歌できるって素敵ですよね。

実際には、撮影でファインダーをのぞく際にはつばの広い帽子は邪魔なので、プロフィール写真などの宣材的なキャラクターづくりの意味合いが大きいかもしれません。バンダナは汗を吸い取ってくれて合理的なのかもしれませんが、もちろん被りたい方が被ればOKです。

「被写体に映り込まないよう、カメラマンは全身黒であるべき」という考えを提唱する方もいますが、何も常に映り込みに注意すべき撮影というわけではないですし、実際にどうしても映り込むような場合は(黒で目立たなくても映り込みは映り込みですので)レタッチで消すことも多く、そこまで合理性のある考えとは思えません。こちらも好みで、全身黒にしたい方がすれば良いことです。

もっとも大事なのは、他の職業と同じくTPOではないでしょうか。フリーカメラマンでも格式あるホテルのウェディングでは黒いスーツが推奨されますし、カジュアルな二次会などでは平服で全く問題ありません。大切なのはクライアントに恥をかかせたり不都合がないことですので、もし判断に困るようなケースがあった場合は単刀直入にお伺いを立てても問題ないと思います。

契約カメラマンになると、トラブル防止のためどこへ行くにも無難な「スーツで」と言われて、縛られたくないフリーダムなカメラマンは嫌な顔をすることもあります。できればいつも動きやすいデニムなどのパンツスタイルでいたいという方が多いかと思いますが、黒いスーツは現場で目立たぬ黒子になれるスタイルでもありますので、撮影の内容によっては一概に不便なばかりでもありません。卒園式や入学式などフォーマルな場で、目立たず撮影に集中できるというメリットもあります。

他にも服装の規定がなくても、大企業のインタビューに同行する場合など、あまりカジュアルだと自分のほうが気が引けてしまう場合があります。そんなときはいつもの格好にジャケットを羽織って、きれいな靴を履いていくだけでもかなりきちんとした印象が醸し出されます。それくらいでしたら動きを妨げる心配もないと思いますので(そもそもインタビュー撮影で派手な動きはしないと思いますが…)、いつもTシャツにジーンズがユニフォームという方は試してみる価値があります。

普段着でまったく構わないポートレートや物撮りなどの場合は、もちろん思い思いの格好で、撮影しやすい自分なりのスタイルを探してみてください。

 

■撮影以外に写真で稼ぐ方法


・オンラインの作品販売

最近は「SHOTJAPAN」などのサービスを利用して、プロだけではなくアマチュアカメラマンでも手軽に作品販売を始めることができます。実際に売れるかどうかは別の話なのですが、ネット上にギャラリーを持つ喜びを味わえます。

・ストックフォト

今ではすっかりお馴染みとなったストックフォト。ビジネスとして頻繁かつ大量にアップすることが可能な場合、効率的に収入を得られるようです。自分のスタジオを持っており、空き時間に作品撮りができる方には、ちょっとした副収入として魅力があります。「どのような写真が素材として売れるのか」を見極めるセンスが必要です。

・路上販売

駅前などで写真の路上販売を行っている方もいますが、収入は厳しいようです。以前話した方は、アルバイトをしながら生計を立てているとのことでした。利益を生むのは難しいものの、何の縛りもなく好きな作品を撮って売ることができ、「写真家」と名乗ることが多いようです。

最近は道路事情なども厳しいため実現するのは困難かと思いますが、自分の意思を貫き通せる一種のスタイルなのかもしれません。

・写真集を出す

出版社に声を掛けてもらえなくても、個人で手軽に写真集を作れるサービスが増えてきました。例えばキヤノンの「PHOTOPRESSO(フォトプレッソ)」では、ネット上にフォトブックを公開して注文を受けることができます。

 

■自分のスタジオを構える


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「いつかは自分のスタジオを構えたい」という夢があるカメラマンは多いもの。スタジオがあればいつでも快適な環境で撮影ができます。また、自分が使うだけでなく、空き時間を活用するためレンタルスタジオとして経営を始める方も多いようです。貸し出すとなると管理も大変かとは思いますが、新たな収入源として検討してみる価値はありそうです。

 

■まとめ 〜フリーを選ぶかどうかはあなた次第〜


フリーランスのプロカメラマンになる方法や、なった直後に役立つ知識をご紹介しました。意外と簡単そうでしたか?それとも大変だと思いましたか?

フリーランスの働き方にルールはなく、十人十色のスタイルがあるといえます。ここに紹介したのはほんの一例ですが、何かのお役に立てれば幸いです。

 

Reported by ひらはらあい



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