NATIONAL GEOGRAPHICに掲載された湖に浮かぶ男性の写真が話題になっているそうです。この写真はフォトグラファーのMARTHA SULFRIDGEさんが撮影した写真で、合成などではなく実際にこのようになっているとのこと。
今回はこの不思議な「水の上に立つ男性」の写真をご紹介します。
■傑作写真を撮るコツは行動力!?
氷の上に立つ男
まるで湖の上に浮いているかのようなこの写真はアメリカのミシガン州シャールボイ湖畔にて撮影されました。
この写真に写り込んでいる男性はアンドレ・ポイノー氏で、前夜に-18°Cまで下がったシャールボイ湖は完全に凍結していたとのこと。ポイノー氏はシャベルを手に湖の上に立ち、氷に穴を開けてみたところ氷の厚さは約5cmほどだったそうです。
シャールボイ湖が非常に透明度が高かったこともあり、ポイノー氏が氷の上に立つ姿はまるで水面に浮いているかのように写り込んでいます。
スマートフォンが生む「決定的瞬間」
シャールボイ湖畔に63年間も住んでいるポイノー氏は少なくとも6回は似た現象を見たことがあるそうで、子供の頃は友人と凍った湖でスケートをして氷の下の魚たちを驚かせたこともあると言います。風が全くない日に湖が凍結するとこのように透明度の高い氷が張るそうなのです。
またシャールボイ湖にはゼブラ貝が生息しており、その貝が水を綺麗にするためシャールボイ湖は非常に透明度が高いようです。観賞用の水槽でも水質を維持するためにヒメタニシなどを入れることがありますが、ゼブラ貝も水質を良くするのかもしれません。
この写真はiPhone 6で撮影されたものだそうです。スマートフォンのカメラの高性能化によってこういった決定的瞬間が映像に残る確率が飛躍的に上がったように思います。
一歩外に出てみよう!
ポイノー氏はこの写真をSNSに投稿し大きな反響があったことに対し最後に印象的な言葉を残しています。
「あの日はよく晴れたいい天気でしたが、人の姿は全く見えませんでした。外に出てみようという人はいなかったのです。」
ポイノー氏の言葉には、傑作写真を撮影するための極意があるような気がします。
参考:NATIONAL GEOGRAPHIC
画像:NATIONAL GEOGRAPHIC
Reported by 正隆