国立新美術館でアルフォンス・ミュシャのスラヴ叙事詩を鑑賞してきました。

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故郷のスラヴ人
画像:Wikipedia(https://ja.wikipedia.org/)

国立新美術館で現在公開されている企画展「ミュシャ展」に行ってきました。とても素晴らしい展示でした。

スラヴ叙事詩は非常に大きな作品群で、チェコ国外で全20点が公開されるのは今回の国立新美術館の展示が世界で初めてとのこと。ミュシャというとイラストのようなポスターが日本では広く知られていますが、このスラヴ叙事詩はミュシャの最高傑作とも言えるシリーズで、その壮大なスケールはまさに圧巻です。



■アルフォンス・ミュシャってどんな画家?


ジスモンダ
画像:Wikipedia(https://ja.wikipedia.org/)

アルフォンス・ミュシャとはどんな画家でしょうか?

ミュシャはオーストリア帝国領モラヴィアのイヴァンチツェに生まれ、ミュンヘン美術院を卒業しました。しかしミュシャは34歳になるまでなかなかその才能を発揮する機会に恵まれず燻っていました。

時は1895年の年末、舞台女優サラ・ベルナールは急遽ポスターを発注することになりました。しかし年末で多くの画家が休暇で不在であったため、ベルナールは予定していた画家に発注することができませんでした。そこで当時印刷所で働いていたミュシャに白羽の矢が立ちました。

その時ミュシャが作成した「ジスモンダ」のポスターがパリで大好評を博し、まさに一夜にしてミュシャとベルナールはスターダムへと駆け上がるのです。

この作品でミュシャはベルナールの絶大な信頼を得ました。ベルナールはその後も多くの作品をミュシャに発注し、ベルナールがフランス演劇界の女王に君臨していくにつれ、ミュシャもアール・ヌーヴォーの旗手としての地位を確立していきます。

 

■超大作「スラヴ叙事詩」の凄さ


スラヴの歴史の神格化
画像:Wikipedia(https://ja.wikipedia.org/)

人気画家となったミュシャでしたが、1900年のパリ万博においてボスニア・ヘルツェゴビナ館の内装を依頼され、スラヴ民族の歴史を調査したことを切っ掛けに、「残りの人生をひたすら我が民族に捧げる」という誓いを立てます。

そしてミュシャは1910年故国チェコに戻り、この超大作「スラヴ叙事詩」の制作に取りかかります。

スラヴ叙事詩はスラヴ民族の伝承や神話および歴史を描いた全20作からなるシリーズで、なんとそのサイズは小さいもので405×480cm、大きいもので610×810cmという非常に大きな作品です。

 

■今回の展示は相当すごい


2017年06月05日(毎週火曜日休館、5月2日(火)は開館)まで展示されているとのことなので、ぜひ国立新美術館で実物を見て頂きたいのですが、スラヴ叙事詩の大きさはとにかく圧巻です。

しかも20作品全てが揃った展示というのは、日本国内ではもしかしたらもう一生見られないかもしれません。

さらにミュシャの出世作となった「ジスモンダ」や名作「四つの花」シリーズなど、まさにミュシャの傑作のほとんどが勢ぞろいしているという圧巻の展示となっています。

さらにさらに、なんとスラヴ叙事詩の「最後の部屋は撮影可」なのです。もちろん三脚などは立ててはダメですし、フラッシュも不可だと思いますが、多くの人がスマートフォンなどで撮影したおり、SNS時代に対応した画期的な試みだと思います。

本当に価値ある展示となっていますので、美術ファンだけでなく、写真愛好家の皆さんにもオススメできる素晴らしい企画展となっています。

 

参考:Wikipedia,国立新美術館
画像:Wikipedia

Reported by 山崎將方



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