写真用紙のサイズ一覧。切れずにプリントするにはどれを選ぶか?

キヤノン写真用紙 プラチナグレード

写真用紙にはさまざまなサイズがあり、どのサイズを選べば良いのか、比率は変わってしまうのかなど悩ましいもの。

そこで今回はプリントサイズと比率のお話となります。

■写真用紙(印画紙)サイズの比較


A列 mm B列 mm 印画紙 mm
A12 13×18 B12 16×22 DSC 89×119
A11 18×26 B11 22×32 L判 89×127
A10 26×37 B10 32×45 はがき 100×148
A9 37×52 B9 45×64 KG判 102×152
A8 52×74 B8 64×91 2L判 127×178
A7 74×105 B7 91×128 八切 165×216
A6 105×148 B6 128×182 六切 203×254
A5 148×210 B5 182×257 ワイド六切 203×305
A4 210×297 B4 257×364 四切 254×305
A3 297×420 B3 364×515 ワイド四切 254×366
A3ノビ 329×483 B2 515×728 半切 356×432
A2 420×594 B1 728×1030 全紙 457×560
A1 594×841 B0 1030×1456 全倍 600×900
A0 841×1189

用紙のサイズ (B列はJIS)

紙のサイズに関しては、A列・B列の寸法は基本的にA0の長辺を半分にしたものをA1、A1の長辺を半分にしたものをA2という風に変化していきます。

ですから同様にB列の寸法も、例えばB2の長辺を半分にしたものがB3、B3の長辺を半分にしたものがB4と言う風に変化しますが、1mm未満の端数が出た場合はその端数を切り捨てるという方式になっています。

また、日本を始めとする一部の国では国際規格のB列ではなくJIS B列使用されており、国際規格のB列とJISのB列は寸法が異なっています。

撮像素子と用紙比率の関係

サイズに加えて用紙の比率もプリントする上で重要になってきます。切れてもいいから大きくプリントしたい、切れない範囲で大きくプリントしたいなど、さまざまな要望があると思います。

一般的なAPS-C機やフルサイズ機はフル画素の撮影では短辺と長辺の比率が2:3(1:1.5)、マイクロフォーサーズ機の場合は3:4(1:1.33)となっているため、例えば短辺と長辺の比が1:1.41の用紙に合わせてフチなしでプリントすると、

  • APS-C機/フルサイズ機 → 長辺が切れる
  • マイクロフォーサーズ機 → 短辺が切れる

といったことが起こります。フル画素で撮影すると仮定すると、APS-C機やフルサイズ機では短辺と長辺の比率が1:1.5に近い用紙を、マイクロフォーサーズ機の場合は1:1.33に近い比率の用紙を使うことで元画像に近い範囲をフチなし印刷することが可能です。

またコンパクトデジタルカメラに関しては、さまざまなイメージセンサーが混在しているため、各機種の仕様を確認して頂ければと思います。

また、現代のデジタルカメラの多くは撮影時に比率を選ぶことも出来るため、プリント前提でかつ最初から用紙が決まっているのであれば、それに近い比率で撮影しておくというのも一つの方法でしょう。

ざっくり言うと、

  • 画像の比率に対して、用紙の長辺の割合が大きい時:画像の短辺が切れてプリントされやすい
  • 画像の比率に対して、用紙の長辺の割合が小さい時:画像の長辺が切れてプリントされやすい

というわけです。

■切れずにプリントするにはどの写真用紙を選べばいい?


プリント用紙の短辺と長辺の比率

APS-C機やフルサイズ機の場合、短辺と長辺の比率が概ね1:1.5ですから、用紙の比率が1:XのXが1.5より小さければ長辺が切れ、1.5より大きければ短辺が切れます。

マイクロフォーサーズ機の場合、短辺と長辺の比率が概ね1:1.33ですから、用紙の比率が1:XのXが1.33より小さければ長辺が切れ、1.33より大きければ短辺が切れるというわけです。

A列 比率 B列 比率 印画紙 比率
A12 1:1.38 B12 1:1.37 DSC 1:1.33
A11 1:1.44 B11 1:1.45 L判 1:1.42
A10 1:1.42 B10 1:1.40 はがき 1:1.48
A9 1:1.40 B9 1:1.42 KG判 1:1.49
A8 1:1.42 B8 1:1.42 2L判 1:1,40
A7 1:1.41 B7 1:1.40 八切 1:1.30
A6 1:1.40 B6 1:1.42 六切 1:1.25
A5 1:1.41 B5 1:1.41 ワイド六切 1:1.50
A4 1:1.41 B4 1:1.41 四切 1:1.20
A3 1:1.41 B3 1:1.41 ワイド四切 1:1.44
A3ノビ 1:1.46 B2 1:1.41 半切 1:1.21
A2 1:1.41 B1 1:1.41 全紙 1:1.22
A1 1:1.41 B0 1:1.41 全倍 1:1.50
A0 1:1.41
APS-C/フルサイズで切れる量が比較的少ない用紙サイズ
マイクロフォーサーズで切れる量が比較的少ない用紙サイズ

結局どのサイズでプリントすれば良いのか?

もちろん単に大きなプリントになれば良いということであれば、A0やB0でプリントすれば良いのですが、画像があまり切れない範囲でということであれば、以下のような用紙を選ぶと良いでしょう。

ただし、仮に比率が撮影画像の比率とピッタリ合っている用紙を選んだとしても、印刷時の塗り足しの都合から全く切れないわけではありません。場合によってはフチあり印刷を選択するのも良いでしょう。

APS-Cやフルサイズ機で画像が切れる量が少ない用紙、マイクロフォーサーズで画像が切れる量が少ない用紙を上げておきますので、参考にしていただけれればと思います。

APS-C/フルサイズ マイクロフォーサーズ
用紙 サイズ 短辺:長辺 用紙 サイズ 短辺:長辺
B11 18×26mm 1:1.45 A12 13×18mm 1:1.38
はがき 100×148mm 1:1.48 B12 16×22mm 1:1.37
KG 102×152mm 1:1.49 DSC 89×119mm 1:1.33
ワイド六切 203×305mm 1:1.50 八切 165×216mm 1:1.30
A3ノビ 329×483mm 1:1.46
全倍 457×560mm 1:1.50

というわけで、今回はプリントサイズと比率のお話でした。PCやスマートフォンだけでなく、紙のプリントで鑑賞するのも良いものです。

またプリントする必要ができた時、プリントの技術は非常に深いので、色々と試行錯誤して思い通りのプリントに仕上げられるように練習しておきましょう。

では!

画像:Amazon

Reported by 正隆