キヤノン、ニコン、ソニーでレンズ性能が一番優れているのは?

85mm F1.4 DG HSM

レンズファンの皆さんこんにちは。

レンズ交換式カメラはカメラボディだけでなく、レンズも重要な要素ですが、果たして画質面で最も優れたレンズラインナップを誇るカメラメーカー、そして最も優れたレンズマウントはどこなのでしょうか?

そこで今回は、DxOのレンズレーティングから、

  • キヤノン:EFマウント
  • ニコン:Fマウント
  • ソニー:Eマウント

それぞれのマウントのレンズ性能を、純正レンズのみと、サードパーティ製レンズを含めた2つのパターンで比較してみたいと思います。

■どのマウントのレンズが優れているのか?


調査方法

本当は主要マウント全てを比較したいところですが、レンズレーティングのスコアはイメージセンサーの性能にも影響を受けるため、例えばフルサイズとマイクロフォーサーズで直接スコアを比較しても、イメージセンサーの性能差で大きな差が付いてしまい、比較するまでもなく結果は見えています。

そこで今回は、フルサイズ用のレンズのみを対象(※勿論この場合でもイメージセンサーの性能の影響をある程度受けています)とし、またペンタックスKマウントに関しては、DxOのKマウントのサンプルがAPS-C機で記録されたものとなっているため、除外しています。

そのため対象は、

  • キヤノン:EFマウント
  • ニコン:Fマウント
  • ソニー:Eマウント

となり、各メーカー及び各マウントのスコアTOP20までを合計、その平均値を出しています。

各マウントのレンズ性能比較

純正レンズのみを対象としたレンズ性能比較
メーカー 総合点 解像力 歪曲 周辺光量 透過 色収差
キヤノン 36.6 28.4 0.30 -1.89 2.33 8.80
ニコン 38.0 26.7 0.27 -1.60 2.12 8.75
ソニー 38.3 33.8 0.50 -1.59 3.25 7.55
サードパーティ製レンズを含めたマウントごとのレンズ性能比較
マウント 総合点 解像力 歪曲 周辺光量 透過 色収差
EFマウント 41.5 33.5 0.20 -1.80 1.92 5.15
Fマウント 44.1 31.9 0.19 -1.57 1.85 5.55
Eマウント 41.5 35.5 0.46 -1.80 2.63 7.20

純正ではソニーEマウント、サードパーティを含むとニコンFマウントのレンズが好結果

結果をまとめてみると、

  • 総合点
    • 純正のみ:ソニーEマウント
    • マウント:ニコンFマウント
  • 解像力の高さ
    • 純正のみ:ソニーEマウント
    • マウント:ソニーEマウント
  • 歪曲の少なさ
    • 純正のみ:ニコンFマウント
    • マウント:ニコンFマウント
  • 周辺減光の少なさ
    • 純正のみ:ソニーEマウント
    • マウント:ニコンFマウント
  • レンズの透過(T値)の高さ
    • 純正のみ:ニコンFマウント
    • マウント:ニコンFマウント
  • 色収差の少なさ
    • 純正のみ:ソニーEマウント
    • マウント:キヤノンEFマウント

このようになっており、純正レンズ限定ではソニーEマウント、サードパーティを含むとニコンFマウントのレンズが画質面で優れているという結果となりました。

これは近年のソニーG MASTERレンズやZA(ツァイスブランド)レンズの性能の高さと、ニコンFマウントのサードパーティ製レンズを含めた多彩なレンズラインナップの結果と言えるのかも知れません。

特にソニーのレンズ性能の急速な進歩には驚かされる部分でしょう。

キヤノンEFマウントに関してはやや残念な結果となってしまいましたが、DxOでもEF35mm F1.4L II USMのような最新レンズの評価は高く、またEFレンズはその素晴らしいラインナップやAF速度に関して定評がありますから、これからのキヤノンの巻き返しに期待したいところです。

ちなみに現時点の各マウントの最高記録は、

となっており、レーティングのTOP20をメーカー別で分類すると、

  1. ツァイス製レンズ:9本(※ソニーZAレンズを除く)
  2. ソニー製レンズ:5本(※ソニーZAレンズを含む)
  3. シグマ製レンズ:4本
  4. ニコン製レンズ:1本
  5. タムロン製レンズ:1本
  6. キヤノン製レンズ:0本

となります。今尚ツァイス神話は生きていると言ったところでしょうか。

参考:DxO MARK
画像:Amazon

Reported by 正隆