あの頃の自分を取り戻せ!初心を思い出す原点回帰撮影法。

Photo by 正隆

初心を取り戻したい皆さんこんにちは。

写真趣味もある程度年数が経つと、最初の頃の楽しさは薄まってしまい、クオリティの高い写真でなければ撮りに行く意味がないと感じたり、カメラの情報追うことに疲れ果てるといった状態に陥いり、写真撮影を楽しむことが難しくなってしまう場合があります。

そうした状況から脱するにはどうすれば良いのでしょう?

【目次】

  1. あなたの写真の素晴らしさは凡人には理解されなくていい。
  2. 水道の蛇口や送電線を今再び嬉々として撮るべき。
  3. レンズは開放と最小絞りだけ使えばいい。
  4. カメラの最新情報を追うのは無駄。
  5. カメラは恥ずかしがりながらバッグから出すべき。

そこで今回は、初心者の頃の撮影の楽しさを思い出すための5つのコツをご紹介します。

■初心を取り戻すための5つのポイント


1.あなたの写真の素晴らしさは凡人には理解されなくていい。

まず初心を取り戻すにおいて非常に重要なポイントは、人に評価される写真を撮ろうと思うのをやめる、ということです。

これはフォトコンテストのようなものだけでなく、写真共有サイトやSNSの評価も必要ないということであり、もっと言うなら写真趣味とは、人に見せる必要さえないということです。

つまり自分で自分の写真を見てご満悦になることこそ写真趣味の最初の一歩であり、誰にどう思われようが、自分で自分の写真を歴史的傑作であると評価してあげればいいのです。

もしもあなたの写真の素晴らしさを理解できない人がいたら、その相手に見る目が無いだけなのです。

2.水道の蛇口や送電線を今再び嬉々として撮るべき。

次に被写体に関してですが、写真趣味が高じてくると得てして有名な撮影地に行ったり、写真映えするインパクトのある被写体を選びがちになります。

しかし、写真趣味を始めた本当に初期の頃を思い出してみてください。有名な撮影地などろくに知らず、モデルさんを撮るなど夢にも思わず、近所の公園や神社に行って撮ることから始めませんでしたか?

そして、水道の蛇口や電線や送電線、ススキや草花など、大して珍しくもない被写体を自分の感性を信じて撮影していたのではないでしょうか。

ですから有名な撮影地など行くのではなく、

  • 水道の蛇口
  • 手水の龍口
  • ススキ
  • 送電線

などを今再び一生懸命になって撮りましょう。

逆に空とか雲を撮ることは若干バカにしているくらいの方がむしろリアルな初心者らしくていいかも知れませんが、「空きれい…」と心の中で呟いて撮ってみるのもまたいいものです。

3.レンズは開放と最小絞りだけ使えばいい。

何事も中途半端はいけません。「適切に絞る」などという姑息なことをしているうちはちっぽけな人間になってしまいます。

基本はとにかく開放でボカしまくること。ボカしたい時でも多少は絞った方が画質が良くなる、といった考え方は実にダメです。ボカすなら絞り開放。

逆にパンフォーカスに撮る時は、当然最小絞りまで目一杯絞り込みましょう。回折現象などという瑣末なことを気にしているようでは、あなたの人生が小絞りボケです。

ボカすなら最大絞り、絞るなら最小絞り。当然の帰結です。

4.カメラの最新情報を追うのは無駄。

これも重要なことで、現代のカメラ趣味を最も疲弊させているのは速過ぎるデジタルカメラの進化と製品サイクルによる情報過多です。

ですからカメラの製品情報など律儀に追っていると、それだけで日が暮れてしまいます。税金の無駄遣いを怒る前に、新機種の情報を四六時中追うことの無駄さを怒るべきです。

カメラのスペック情報などカメラを買い替える時にだけ、数日調べれば十分です。

そんな事よりもベルセルクやキングダムが本当に完結するのかについて悩むべきです。

5.カメラは恥ずかしがりながらバッグから出すべき。

写真趣味を始めた頃のこと覚えていますか?大きなレンズ交換式カメラをバッグから取り出すのは、ちょっと恥ずかしかったりドキドキしたりしませんでしたか?

もしもあなたが今なんの躊躇もなくゴツいカメラをカメラバッグから取り出して撮影を始めるようなら、それはあなたの心がすれてしまっている証拠です。

まして高級機種や新機種を半ば自慢げにカメラバッグから取り出しているとしたら、あなたは、あの頃の僕らが嘲笑って軽蔑した空っぽの大人になってしまっていたことに、中谷美紀になったつもりで深く反省すべきです。

ゴツいカメラを人前で取り出すことに気恥ずかしさを感じる人間であり続けられたなら、きっとあなたは写真趣味も人生も、いつまでも新鮮な気持ちで楽しむことが出来るでしょう。

Reported by 正隆