フィルムのライカMシリーズの違いを簡潔に解説

Leica M7

これからフィルムライカを始めたい皆さんこんにちは。

フィルムのM型ライカと言えば、そのいずれもが時を超えて愛されるフィルムカメラの名機たちです。

しかし発売から年数が経ち、「ライカには興味があるけれど、それぞれがどんなモデルであるのか分からない」という方も増えてきていることでしょう。

そこで今回は、今も色褪せないレンジファインダー最高峰にして永遠の名機、フィルムM型ライカの基本モデルを初めての方にも分かりやすく簡潔にご紹介します。



■フィルムM型ライカ基本機種解説


LEICA M2(1957年発売)

LEICA M3の下位機種として登場したのがこのLEICA M2で、LEICA M2といっても発売年としてはLEICA M3の後ということなります。

LEICA M2ではLEICA M3よりもファインダー倍率を低くしており、また35mm画角のフレームを搭載しているため広角撮影が行いやすくなっている点も特徴となっています。

このLEICA M2での35mm画角のフレームが好評であったため、その後のM型ライカの標準的なフレームとなっていきました。

LEICA M3(1954年発売)

LEICA M3の発売当時の価格は約23万円で、1954年(昭和29年)の23万円は現在の貨幣価値に換算すると135万円程度となる高価な機種です。

LEICA M3は4本爪のバヨネット式マウントを採用したM型ライカの初号機で、ライカとして初めてファインダーにブライトフレームを採用したモデルです。

初号機にして驚愕の完成度を実現したLEICA M3は、日本のカメラメーカーに大きな衝撃を与え、レンジファインダーカメラから一眼レフへの方針転換を余儀なくさせたと言われています。

広大なファインダー、素晴らしい感触の巻き上げ機構、確実性の高いフィルムの装填方法、各部の高い質感など、LEICA M3はM型ライカの初代機にしてレンジファインダーカメラの伝説となった名機です。

LEICA M4(1967年発売)

LEICA M4は、M3の正統後継機として登場したモデルです。

LEICA M4にも幾つかのバージョンがあるのですが、基本モデルはLEICA M3が一コマを巻き上げるのに2回のストロークが必要であったところを、LEICA M4では1回のストロークで行えるようになっており、フィルムの巻き戻しもクランク式になり素早い巻き戻しが可能になっています。

LEICA M4のファインダーの光学系はLEICA M2に近いものですが、135mm用のブライトフレームが追加されています。

またフィルムスプールにスリットが追加され、フィルム交換時の確実性をより高めています。

LEICA M4はその使いやすさとデザイン性から、いまも高い人気を保っています。

LEICA M5(1971年発売)

LEICA M5は、他のMシリーズと比較してやや角ばったデザインや大型化したことから、当時不人気だった機種で、現在でも値段的にはリーズナブルなモデルです。

しかし実際には使い勝手は良く、またM型ライカとして初めて露出計を内蔵したモデルでもありました。

LEICA M5は通好みのM型ライカであり、ニコンで言えばF4、キヤノンで言えばT90のようなモデルで、デザイン面やカメラ業界の保守的な風潮によって当時はあまり評価されず、後に再評価された機種と言えるでしょう。

LEICA M6(1984年発売)

LEICA M6は、いうなればLEICA M4の外見に露出計を内蔵したモデルです。

現代的な使いやすさをもった機種で、製造台数も多いことから価格面もこなれてきており、状態も良いものが選べるため、実際にフィルム撮影をしたいという方におすすめできる機種です。

LEICA M6は28mm、35mm、75mmのブライトフレームがあります。

クラシカルな見た目と、現代的な実用性を両立しているLEICA M6は使いやすさと所有する喜びを両立しているモデルと言えるでしょう。

LEICA M7(2002年発売)

LEICA M7はM型ライカで初めて電子制御式のシャッター(※ミラーレスなどで使われている、いわゆる電子シャッターとは異なり、物理シャッターを電子的に制御するという意味です)を採用したモデルで、LEICA M7最大の特徴は絞り優先AEが使えることです。

型番の文字なども現代的なフォントとなっており、デザイン的にはクラシカルな佇まいは弱まっているため、そのあたりが好き嫌いが別れるのと、基本的に電池がないと使いづらいカメラであるため、ストイックな機械式カメラファンの中には、LEICA M7があまり好きではないという人がいるのも事実です。

しかしながら電池がないと全く撮影できないわけではなく、1/60秒と1/125秒のみ機械式シャッターで動かすことが可能であるため、絞りを調整すれば撮影自体は電池が切れている状態でも可能です。

2018年に生産が終了したため、LEICA M7はフィルムのM型ライカで唯一の絞り優先AEを搭載したモデルとなりましたが、機能的には非常に使いやすいカメラとなっています。

ストイックさやクラシックさなどいらない、撮影道具としてのM型ライカが欲しいという方にこそLEICA M7はおすすめですが、現在もフィルムカメラとしては中古価格も高価なものとなっています。

 

画像:LEICA

Reported by 山﨑将方