フィルムパトローネの市松模様(DXコード)は何を表している?

DXコード

フォトマスター検定の予想問題です。フォトマスター検定勉強法も掲載していますので、参考にして頂ければと思います。

過去の各級の予想問題のまとめ

合格目指してさっそく問題です!

難易度:準1級レベル

問:フィルムのパトローネには市松模様のCASコード(通称「DXコード」)が設けられている場合があるが、このDXコードから判別「できない」情報はどれか?次の中から選べ。

① 撮影枚数(何枚撮りフィルムか)
② ラチチュード
③ 製造メーカー

正解はこのあとすぐ!

■正解は③(製造メーカー)


CASコード(DXコード)とは?

フィルムのパトローネの市松模様は通称「DXコード」と呼ばれる電子接点で、正式名称を「CASコード」と言います。

こDXコードは世界中のフィルムメーカーに採用されており、DXコード対応のカメラにフィルムを装填すると、カメラ側がDXコードからどのようなフィルムを装填したのかを読み取り、それに合わせて自動的にカメラ側の設定を行います。

DXコードのメリット

DXコードが無い時代は、フィルムの種類が変わるたびに感度設定などを手動で行う必要がありましたが、DXコードの登場によって、それまで使用していたフィルムと異なるフィルムを装填してもカメラがDXコードからフィルムの概要を読み取り、瞬時に設定を変更することが出来るようなりました。

これによって手動で設定を変えることなく、フィルムを装填してすぐに撮影を始めることが出来るようになりました。

■DXコードに記載されている情報って?


DXコード

DXコードの表す意味

DXコードはシルバーの導電する部分と、黒の絶縁された部分に分かれた市松模様となっています。

この模様は12個4つのエリアで分かれており、上図の、「1と7」「2〜6」「8〜10」「11と12」の4つグループとなっています。

  • 1と7:導電部分で、1と7は同じものとなっています
  • 2〜6:感度情報部分で、ISO25〜5000までに対応しています
  • 8〜10:撮影枚数情報部分で、撮影可能なコマ数を表します
  • 11と12:ラティチュード情報部分で、ポジとネガで異なります

DXコードは全てのフィルムカメラが全ての情報を利用しているわけではなく、感度情報だけ利用している機種もあれば感度情報と枚数情報を利用している機種、ラティチュードまで全ての情報を利用する機種があります。

DXコードからはメーカーやブランドは分からない

つまりDXコードに記載されている情報は、「感度」「枚数」「ラティチュード」ですから、問題の選択肢のうち③の製造メーカーは判別できないというわけです。またフィルムのブランドなども分かりません。

ちなみにDXコードは導電・絶縁で分かれているだけですから、黒い絶縁の部分にアルミ箔を両面テープで貼り付けて導電にしたり、シルバーの導電部分にセロテープやパーマセルテープを貼って絶縁にしたりすることで、どのようなフィルムなのかをカメラに錯覚させる事が可能です。

画像:Wikipedia

Reported by 正隆