というわけで遂に正式発表されました、EOS-1D X Mark IIの話題です。
果たして4年ぶりのリニューアルで大幅な進化を遂げたキヤノンフラッグシップ一眼レフ、EOS-1D X Mark IIを外観・機能・4K動画サンプル・前モデルやライバルD5との性能比較など、じっくりと見ていきましょう!
■EOS-1D X Mark IIの見た目はどうなの?
- 1.シャッターボタン
- 2.メイン電子ダイヤル
- 3.マルチファンクションボタン
- 4.EFレンズ取り付け指標
- 5.マイク
- 6.レンズロック解除ボタン
- 7.電池
- 8.縦位置絞り込みボタン
- 9.縦位置マルチファンクションボタン2
- 10.縦位置シャッターボタン
- 11.グリップ
- 12.セルフタイマーランプ
- 13.絞り込みボタン
- 14.マルチファンクションボタン2
まずは外観から見ていきましょう。EOS-1D Xまではなかったペンタプリズム部の出っ張りはGPSが内蔵されています。
GPSユニットはマグネシウム合金内では極端に受信状況が悪化してしまうため、ペンタプリズム部分に樹脂製の出っ張りを作ってそこにGPSユニットを埋め込んでいるようです。巷ではすでチョンマゲという愛称で親しまれているようです。
- 1.メニューボタン
- 2.インフォボタン
- 3.ファインダー接眼部
- 4.アイピースシャッターレバー
- 5.ライブビュー撮影/動画撮影ボタン(スタート/ストップボタン)
- 6.AFスタートボタン
- 7.AEロックボタン
- 8.AFフレーム選択ボタン
- 9.マルチコントローラー
- 10.クイック設定ボタン
- 11.サブ電子ダイヤル
- 12.設定ボタン
- 13.十字タッチパッド
- 14.縦位置マルチコントローラー
- 15.アクセスランプ
- 16.縦位置AFスタートボタン
- 17.縦位置AEロックボタン
- 18.縦位置AFフレーム選択ボタン
- 19.スピーカー
- 20.カードスロットカバー開放つまみ
- 21.電源/マルチ電子ロックスイッチ
- 22.音声メモ用マイク
- 23.プロテクト/音声メモボタン
- 24.背面表示パネル
- 25.消去ボタン
- 26.インデックス/拡大/縮小ボタン
- 27.カード/画像サイズ選択ボタン
- 28.再生ボタン
- 29.ネットワークランプ
- 30.液晶モニター
- 1.ストロボ調光補正/測光モード選択ボタン
- 2.ドライブモード/AF動作/AF方式選択ボタン
- 3.撮影モード選択ボタン
- 4.AEB設定ボタン
- 5.表示パネル照明ボタン
- 6.ホワイトバランス選択ボタン
- 7.測距エリア選択/マルチファンクション/FEロック/マルチスポット測光ボタン
- 8.メイン電子ダイヤル
- 9.ISO感度設定ボタン
- 10.露出補正/絞り数値設定ボタン
- 11.上面表示パネル
- 12.アクセサリーシュー
- 13.シンクロ接点
- 1.ハンドストラップ取り付け部
- 2.三脚ねじ穴
- 3.アクセサリー位置決め穴
- 1.ストラップ取り付け部
- 2.Ethernet用RJ-45端子
- 3.HDMIミニ出力端子
- 4.デジタル端子
- 5.電池着脱つまみ
- 6.シンクロ端子
- 7.ヘッドフォン端子
- 8.外部マイク入力/ライン入力端子
- 9.拡張システム端子
- 1.ストラップ取り付け部
- 2.縦位置測距エリア選択/マルチファンクション/FEロック/マルチスポット測光ボタン
- 3.縦位置メイン電子ダイヤル
- 4.縦位置操作ON/OFFスイッチ
- 5.端子カバー
リモコン端子(N3タイプ) - 6.カードスロットカバー
ボタンやダイヤルなどのレイアウトに大きな変化はありませんが、全体的にやや精悍さを増したシルエットとなっています。
■動画で見るEOS-1D X Mark II機能紹介と4K動画サンプル
EOS-1D X Mark IIの機能紹介
EOS-1D X Mark IIの4K動画サンプル
■4年分の進化はいかほど?旧機種・ライバル機種との比較してみる
秒間コマ数と動画のEOS-1D X Mark II、オートフォーカスと高感度のD5といったところで、ライバル対決はほぼ互角と言って良いでしょう。旧機種であるEOS-1D Xからの進化は顕著で、あらゆる意味でEOS-1D X Mark IIは進化しています。
ニコンはD5でXQDダブルスロットとCFダブルスロットの2モデルを出すという贅沢な判断をしましたが、EOS-1D X Mark IIはCFastとCFの混合スロットということで、この点は賛否が分かれそうです。
また、F8対応測距点こそ増えましたが、AFポイントやクロスタイプセンサーの数はEOS-1D Xから変わっておらず、少し物足りない印象があります。
対して秒間コマ数はAF追随で最高約14コマとEOS-1D Xから更に上げて一眼レフでここまで高速なミラー制御が可能なのかと驚かされるばかりです。
重量はD5には負けるものの、性能を向上させながらEOS-1D Xから変化しておらず、実質的な軽量化が図られているようです。バッテリー持ちは僅かにEOS-1D Xから向上し1210枚に上げてきたものの、D5(3780枚)の1/3程度となっており、後継機では改善が望まれます。
総じてEOS-1D X Mark IIはEOS-1D Xからの正常進化で、劇的に向上した部分は少ないですが、あらゆる部分を丁寧にブラッシュアップした機種と云えるでしょう。
EOS-1D X vs EOS-1D X Mark II vs D5性能比較 | |||
機種 | EOS-1D X | EOS-1D X Mark II | D5 |
有効画素数 | 約1810万画素 | 約2020万画素 | 約2082万画素 |
撮像素子 | 約36×24mm | 約36×24mm | 35.9×23.9mm |
画像処理エンジン | デュアルDIGIC 5+ | デュアルDIGIC 6+ | EXPEED 5+専用AFエンジン |
記録媒体 | CFダブルスロット | CFast+CFダブルスロット | XQDモデル:XQDダブルスロット CFモデル:CFダブルスロット |
ファインダー視野率 | 上下/左右とも約100% | 上下/左右とも約100% | 上下/左右とも約100% |
ファインダー倍率 | 約0.76倍 | 約0.76倍 | 約0.72倍 |
アイポイント | 約20mm | 約20mm | 約17mm |
シャッタースピード | 1/8000~30秒 | 1/8000~30秒 | 1/8000~30秒 |
ストロボ同調速度 | 1/250秒 | 1/250秒 | 1/250秒 |
秒間コマ数(AF追随) | 最高約12コマ/秒 | 最高約14コマ/秒 | 最高約12コマ/秒 |
秒間コマ数(ミラーアップ) | 最高約14コマ/秒 | 約16コマ/秒 | 約14コマ/秒 |
連続撮影枚数(RAW/14ビット) | 約35枚 | 約170コマ(CFast) | 200コマ(XQDカード) 82コマ(CFカード) |
連続撮影枚数(JPEG/FINE) | 約100枚 | 無制限(CFast) | 200コマ(XQDカード) 200コマ(CFカード) |
常用ISO感度 | ISO100~25600 | ISO100〜51200 | ISO100~102400 |
最高ISO感度 | ISO204800 | ISO409600 | ISO3280000 |
フォーカスポイント | 61点 | 61点 | 153点 |
クロスタイプセンサー | 41点 | 41点 | 99点 |
F8対応測距点 | 1点 | 61点 | 15点 |
AF検出範囲 | -2~+18EV | -3〜+18EV | -4~+20EV |
調光センサー | 100,000ピクセルRGBセンサー | 360,000ピクセルRGBセンサー | 180,000ピクセルRGBセンサー |
動画記録画素数 | 1920×1080(FHD) 1280×720(HD) |
3840×2160(4K UHD) 1920×1080(FHD) |
3840×2160(4K UHD) 1920×1080(FHD) |
フレームレート | 30p/25p/24p(FHD) 60p/50p(HD) |
60p/30p/25p/24p(4K) 120p/60p/30p/25p/24p(FHD) |
30p/25p/24p(4K UHD) 60p/50p/30p/25p/24p(FHD) |
圧縮形式 | H.264/MPEG-4 | H.264/MPEG-4 | H.264/MPEG-4 |
モニター種別 | 3.2型TFT液晶モニター | 3.2型TFT液晶モニター | 3.2型TFT液晶モニター |
モニター解像度 | 約104万ドット | 約162万ドット | 約236万ドット |
タッチパネル | なし | あり | あり |
GPS | なし | 内蔵 | なし |
バッテリー寿命 | 約1120枚 | 約1210枚 | 約3780枚 |
大きさ | 約158×163.6×82.7mm | 約158×167.6×82.6mm | 約160×158.5×92mm |
重量 | 約1340g(ボディのみ) 約1530g(CIPA準拠) |
約1340g(ボディのみ) 約1530g(CIPA準拠) |
XQDモデル:約1235g(本体のみ) XQDモデル:約1405g(CIPA準拠) CFモデル:約1240g(本体のみ) CFモデル:約1415g(CIPA準拠) |
■EOS-1D X Mark IIは買いか?
不満もありますが、基本的には順当な進化を遂げており、スポーツや野鳥撮影には素晴らしい性能を発揮することでしょう。
あなたがすべきことはこの素晴らしい最高峰一眼レフ、EOS-1D X Mark IIをさっさと予約してしまうことです。
画像:Canon
Reported by 正隆