梅雨と言えばカビ。今回はカメラやレンズの大敵であるカビ対策として東洋リビングから発売されている画期的なドライボックス用除湿装置、モバイルドライ 除湿ユニットMD-2をご紹介します。
■大切な機材をカビさせないために
防湿庫とドライボックスどちらにする?
天気が優れない梅雨時はカメラを使う機会が減りがち。湿度が上がって使用頻度が減る、そんな悪条件が重なる梅雨時はレンズの大敵であるカビが繁殖しがち。大切な機材を守るためにカビ対策が必要になってきます。
カビを防止するには防湿庫に入れるのが効果的ですが、なにぶん場所と金額が嵩んでしまいます。
そこでドライボックスと呼ばれる密閉式のボックスの中に乾燥剤を入れて湿度を下げ、そこに機材を保管するという方法が広く普及しています。
ドライボックスでの保管では乾燥剤の管理が大切。そこで今回ご紹介するモバイルドライ 除湿ユニットMD-2がオススメというわけです。
■石灰とシリカゲルの違い
ドライボックスに入れる乾燥剤には一般的に2種類あり、生石灰とシリカゲルのタイプがあります。まずはその違いをご説明します。
石灰の特徴
石灰の乾燥剤は生石灰が水分を取り込んで消石灰に変化します。安価ですが吸湿能力はそれほど高くなく、水分を吸収し消石灰になると吸湿力を失うため再利用は出来ません。そのため使い捨ての乾燥剤となります。
カメラ機材の保管ではまずありませんが、急激に水分を与えると発熱する場合がありますから、例えば雨に濡れたカメラを乾かせたいからといって濡れたカメラに石灰の乾燥剤を密着させて保管したりはしないように注意しましょう。石灰乾燥剤に水を触れさせたことが原因による火災例もあります。
シリカゲルの特徴
シリカゲルは多孔質構造(細孔構造)を持ち表面積が広いため、水分を吸着する性質を利用して乾燥剤として用いられます。本来は無色半透明であるものの、乾燥剤としては塩化コバルトを添加したものがあり、青(水分吸着力が大)から淡桃色(水分吸着力はほとんどない)という風に色で吸湿力を判別することが出来るようになっています。
乾燥剤としてのシリカゲルは、電子レンジあるいはフライパンなどの加熱で細孔内部の水分を蒸発させることにより再利用が可能です。
モバイルドライ 除湿ユニットMD-2もこのシリカゲルタイプですから、繰り返し利用ができ、乾燥剤を買い忘れていたという心配がないわけです。
■モバイルドライ 除湿ユニット MD-2の特徴
繰り返し使用できるMD-2の便利さ
モバイルドライ 除湿ユニットMD-2には、半導体ヒーターが内蔵されており、シリカゲルの除湿能力が落ちた際にシリカゲルの色がピンク色に変化するため、モバイルドライ 除湿ユニットMD-2をコンセントに挿しておくとシリカゲルが吸着した水分を蒸発させるため、吸湿力が復元します。
MD-2の除湿能力
16Lタイプのドライボックスと組み合わせた場合、モバイルドライ 除湿ユニットMD-2は高い除湿能力を示しています。
レンズに発生するカビは一般的なカビよりも低い湿度でも発生しますがこれだけ下がるなら十分でしょう。
クラシックカメラやクラシックレンズ、レザーストラップなどは乾燥しすぎると革のヒビ割れやバルサム切れの原因にもなるため注意が必要ですが、通電1.5〜2時間程度を目安にしておけば大丈夫でしょう。
■ドライボックスと乾燥剤、湿度計のおすすめセットMB-16
モバイルドライ 除湿ユニットMD-2は繰り返し使えて便利な乾燥剤はありますが、もちろん乾燥剤だけでは機材は保管出来ません。機材を収納するドライボックスと湿度を監視する湿度計が必要になります。
モバイルドライボックス MB-16は、16リットル収納のドライボックスとモバイルドライ 除湿ユニットMD-2、湿度計がセットなっています。
大切な機材を守るために、梅雨時のカビ対策は万全に!
Reported by 正隆