Nikon Rumorsにニコンから登場した最高峰中望遠レンズAF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDと同じく105mmの焦点距離長い歴史を持つAI AF DC-Nikkor 105mm f/2Dの画質比較が掲載されていましたのでご紹介します。
■AI AF DC-Nikkor 105mm f/2DとAF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDのボケ味比較
AI AF DC-Nikkor 105mm f/2D
DCニッコールは独自のボケコントロールが搭載されており、DCリングを操作することで前ボケ優先・後ボケ優先など設定が可能です。
昔AI AF DC-Nikkor 105mm f/2Dを使っていた時期がありますが、DCリングによる効果は球面収差をコントロールことでボケ味を変えるためか、ボケ味は変わるもののDCリング極端に動かすとピント面があまり良い結果にならなかったことを覚えています。
この撮影ではAI AF DC-Nikkor 105mm f/2Dのボケ味は、三次元ハイファイ設計の最新レンズであるAF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDと比較しても遜色ないなめらかなボケ味を実現しています。
AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED
それほど大きくない画像で見てもAF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDはAI AF DC-Nikkor 105mm f/2Dよりも解像感が高いのが見てとれます。立体感を表現することを目指したと言われる設計だけあってスムーズで美しいボケ味となっています。
■AI AF DC-Nikkor 105mm f/2DとAF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDの等倍解像力比較
AI AF DC-Nikkor 105mm f/2D
AI AF DC-Nikkor 105mm f/2Dの画像を等倍で表示すると、開放F値での解像感は現代のレンズと比べるとかなり低くなっています。
アイメイクのグラデーションも潰れてしまってよくわからず、腫れぼったくも見えます。またまつげと眉毛に色収差が発生しています。
AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED
開放F値から解像感が驚くほど高く、睫毛までしっかりと解像しています。かといってシャープネスのきつい印象はなく、皮膚のうぶ毛や眉毛の柔らかそうな質感まで伝わってくる繊細な描写となっています。瞳の輝きも生き生きと感じられます。
ニコン初の三次元ハイファイ設計を採用したレンズとしてAF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gがありますが、AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gは近距離の被写体では開放F値ではかなり柔らかい写りとなっており、ボケ味はともかく近接撮影でのピント面の解像感はそれほど高いものではありませんでした。
AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDでは、ピント面のシャープネスとスムーズなアウトフォーカスへの流れを高い次元で両立しており、まさに現代のデジタルカメラに期待される高い解像力とスムーズなボケ味を実現した次世代の中望遠レンズと言えるでしょう。
参考:Nikon Rumors
画像:Nikon Rumors
Reported by 正隆