日刊工業新聞のニュースイッチにニコンの牛田一雄社長のインタビューが掲載されており、ニコンの今後の展望をうかがい知ることができます。
そこで今回はこの牛田社長のインタビューをご紹介します。
■ニコンの未来、カメラの未来。
インタビュー内容は以下のようなものとなっています。
半導体事業に関して
- 半導体装置は注文生産に方針を転換し、黒字化させる
- 最先端の液浸露光技術は成熟しつつあり、顧客との間で投資なしでも5年間は競争力を保てると確認した
- 半導体装置は、光学技術を進化させてきた一面がある
- ニコンの成長の軸は光学技術と精密技術でありこれはなくすことはできない
カメラ事業に関して
- 構造改革はあらゆる可能性を排除しない
- 製品面では一眼レフの中高級機で勝負すべきと考えている
- ジャンルトップを狙い、売上高が下がっても利益を稼ぐ
- スマートフォンで育った世代には、性能面で他社に差をつけた「ニコンらしいミラーレス」を出していく
- 産業用レンズ技術を活用しレンズ性能で圧倒したい
- 一方で遊び心のある「女性が使いやすい一眼レフ」などのプロジェクトがあっても良い
FPD(フラットパネルディスプレイ)事業に関して
- 装置はパネルの大型化と、中・小型パネルの高精細化が進むことでニコンの時代が戻る
- 販売拡大を見込むがこれだけに頼るのはバランスが悪い
- ヘルスケアを伸ばし他社との協業で眼底カメラ向けに眼疾患の判定を支援するソフトウエアを開発している
- 19年度以降の成長戦略の中で本格化させる
牛田一雄社長によると、カメラ事業は一眼レフ中・高級機を中心に、性能面でアドバンテージを持つニコンらしいミラーレス機を出すとのこと。
まさに今月100周年を迎えるニコンがどのような一眼レフを出していくのか、またニコンの本気のミラーレスにも期待したいところです。
Reported by 正隆