PetaPixelにバージニア工科大学の研究者によるドローンの実験が掲載されています。
この実験はドローンがダミー人形の頭部に直撃した場合の危険性を研究しており、それによるとDJI PANTOMのような一般的なドローンが頭部に直撃した場合、重大なダメージを負うリスクは5%以下であることが判明したとのこと。
そこで今回はこのドローンがぶつかった時の事故実験をご紹介します。
■一般的なドローンが頭部に当たって大怪我をする確率は5%以下?
ドローンが人体に衝突した場合の研究結果
バージニア工科大学の研究者はドローンがダミーの顔に飛び込むことによって引き起こされる怪我の危険性を研究し、その結果を発表しました。
この研究では3種類のサイズのドローンをダミー人形に衝突させ、センサーを使って衝撃を測定し現実の事故で発生するリスクを試算しています。
映像を見ていただけると分かりますが、加速した状態のドローンを頭部に直撃させるという過激な実験で、研究チームもこのぶつかり方をした場合がもっとも頭部へのダメージが大きかったとのこと。
ただしこの研究では、ドローンが頭部に衝突した際に与えるダメージのみを調べているとのことで、ドローンのブレードが皮膚や目を切った場合のダメージに関しては調査対象としていません。
実験では3種類のドローンを対象にしており、その内の最小のものはDJI PHANTOM 3(1216g)で、頭部に直撃した場合、重大なダメージを負うリスクは5%以下とのこと。
危険なぶつかり方をすると5%弱の確率で重大なダメージを負うというのを、リスクが大きいと判断するのか小さいと判断するのかは人によって異なると思いますが、研究チームとしては「それほど高いリスクとは言えないのではないか?」と語っています。
ドローンが重くなるほどリスクも上がる
ただし怪我のリスクはドローンの質量の増加に伴って増大するとのことで、より大きなモデルでは怪我を負う可能性がかなり高くなると研究チームは述べています。
DJI S1000+(約11kg)のような大型ドローンでは、幾つかのテストで約70%もの怪我のリスクがあったとのこと。
11kgものドローンが加速した状態で頭部に直撃すれば頭部に深刻ダメージを引き起こす可能性も高いようで、ある程度の規制が必要であると思います。
ただ逆に軽量なドローンに関しては、現在の規制をもう少し緩和しても良いのではないかという意見も一理あるように思います。
この実験が人口密集地域でのドローンの使用に対して影響を与えるか、今後注目されるところでしょう。
参考:PetaPixel
画像:PetaPixel,YouTube
Reported by 正隆