一眼レフのペンタプリズム、内部で像は何回反射されている?

ペンタゴナルダハプリズム

フォトマスター検定の予想問題です。フォトマスター検定勉強法も掲載していますので、参考にして頂ければと思います。

過去の各級の予想問題のまとめ

合格目指してさっそく問題です!

難易度:2級レベル

問:ペンタダハプリズムを搭載した一般的な一眼レフカメラの場合、「プリズム内で」像は何回反射されているか?次の中から選べ。

① 2回
② 3回
③ 4回

正解はこのあとすぐ!

■正解は②(3回)


正立正像を得るためにミラーで1回、プリズムで3回の合計4回反射

一眼レフに使われているいわゆるペンタプリズムは、正式名称を「ペンタゴナルダハプリズム」と呼び、プリズム内では3回の反射を行っています。

写真用レンズから照射された像は、上下左右が反転した倒立逆像をカメラ内部に照射されています。

大判カメラなどはそのまま倒立逆像を見ながらフレーミングするのですが、それでは使いづらいため、一眼レフではその像を複数回反射させることで、実際に見ている世界と同じように正立正像に戻しています。

上下左右が反転した倒立逆像は4回反射させることで正立正像に戻すことが出来ますが、一眼レフではレフレックスミラーで反射させて上部のプリズムに光を導くので、ミラーで既に1回反射させているため、残りの3回をペンタダハプリズムで反射させれば正立正像が得られるというわけです。

ペンタプリズム内で何が起きているのか?

ペンタダハプリズムは、5角柱のプリズムの一つの面をダハ面で形成しています。この「ダハ」とは「屋根」という意味で、屋根のように見える直角に交わる2面で形成されており、像の左右方向を反転させる機能を持っています。

ペンタゴナルダハプリズム

上の図は、一眼レフのペンタプリズムをカメラの右側面から見ている図と思ってください。右側にレンズ、左側には撮影者がいます。

まずレンズから倒立逆像で来た光は、クイックリターンミラーで跳ねあげられます(※上図の下の部分から像が入ってきます)。

この時点では「F」は左右が反転していますが、プリズム上部のダハ面で2回の反射を行い、左右が正しくなるように反転させてからプリズムの前方(上図の右側の面)に像を送ります。

そこで最後の反射が行われ、正立正像になった像は最終的に上図左側、接眼レンズがあるファインダーへと導かれます。

実際の一眼レフであればこの左側には、ファインダー像を拡大したり視度を補正するための接眼レンズが入っており、撮影者はこの上図左側からファインダーを覗く形になります。

つまりペンタダハプリズムを搭載した一眼レフでは、レンズから来た倒立逆像の光を、レフレックスミラーで1回、プリズム内で3回反射することで正立正像に戻して撮影者に見せています。

というわけでプリズム内では3回の反射ですから、正解は②の「3回」となります。

画像:Wikipedia,Nikon

Reported by 正隆