フォトマスター検定解答速報&解説

フォトマスターEX(エキスパート)認定証_2
Photo by 山﨑将方

さてフォトマスター検定も解答速報が公式サイトに発表されましたが、皆さんいかがでしたでしょうか?

今日はフォトマスター検定1級の各問題の解答とその解説を行いたいと思います。ちなみに以前別記事で書きましたが私は2011年に1級を、2012年にエキスパート(総合)を合格しています。

今年も試験後に受験者の友人から問題用紙をもらって挑戦してみました。勉強も踏まえて今回は2015年フォトマスター検定1級問題の解答と解説を行いたいと思います。



■解答と解説


1級問題正答と解説
問題 解答 解説
問題1 F値=焦点距離÷レンズ有効径であるから50mm/0.2mm=F250
問題2 ピンホールカメラは不鮮明でF値が大きいためパンフォーカスになる
問題3 結像時は上下左右逆像で結像しそれを反転記録している
問題4 光路図を見ると3回のように見えるが、プリズム内では左右も反転しているのでミラーと合わせて計4回
問題5 絞り込みのプレビューは実際に絞り込むのでファインダー像は暗くなり被写界深度は撮影時と同じになる
問題6 平均測光ではこの場合逆光なので人物が暗くなるので①が正解。開放測光はファインダーを暗くしないための機構なので露光量そのものを制御するものではない
問題7 絞り込み測光やTTL測光は露出値そのものを制御するものではなく①が正解
問題8 マイナス1段するごとに露光量は1/2倍になる
問題9 プラス1段するごとに露光量は2倍になる
問題10 撮影モード選択ではいわゆる画作りもカメラ側がある程度設定するが露出補正や保存形式には影響しない
問題11 カメラマンが意図して設定する絞りやシャッタースピード、露出補正はAEロック後でも設定可能
問題12 円偏光フィルターをしようしないとAF一眼レフのハーフミラーと干渉するためAE・AF共に正常動作しない場合がある
問題13 アクティブ方式はカメラ本体からAF補助光を発光しその光を元にAFを動作させるため
問題14 シャッタースピードのことを言っているのは①、②と③は露光時間ではなく幕速に近いことを言っている
問題15 現在の一眼は殆どがスクエア型、ドラム型は横走りシャッター、ロータリーは昔のOLYMPUSや動画機などに使われていたもの
問題16 アルカリ電池や鉛電池は低温化では極端に持ちが悪くなる。リチウムイオン電池も持ちが悪くなるがアルカリ電池や鉛電池に比べるとその劣化は少ない
問題17 図1は球面レンズ、図2は非球面レンズ、図はフレネルレンズ
問題18 図3は回折光学素子を利用した位相フレネルレンズ
問題19 正確には現在の魚眼レンズは周辺に歪曲収差を意図してつけたものだが、魚眼レンズは焦点距離によって決まるものではなくまた対角魚眼のように画面全体にイメージサークルを持つものもあるため①と②は明らかな間違いなので③が正解
問題20 写真Aは超広角レンズ、写真Bは対角魚眼レンズ、写真Cは円周魚眼レンズ
問題21 相反則不軌は露光時間と露出がズレること、回折現象はカメラ用語で言えば光が絞りに当たって屈折し像がボヤけること。絞り込みによって軽減できるのは口径食
問題22 コサイン四乗則で起こる周辺光量落ちは絞っても軽減できない
問題23  撮影距離が短くなると被写界深度は狭まる(浅くなる)
問題24 どのレンズでも過焦点距離にピント位置がいけば被写界深度の後端が無限遠に入り、より遠くにピント位置を置けば無限遠に入る
問題25 一眼レフ用の多くのレンズは前玉がメニスカスレンズとなっている。これは負のパワーをもつレンズを前玉に置くことでレトロフォーカスを実現するため
問題26 ミラーボックスの存在でバックフォーカスを長く取らなければいけない一眼レフではレトロフォーカスタイプレンズ、ミラーレスではミラーボックスがないのでその必要がない
問題27 前玉と後玉を厚いメニスカスレンズで構成された3群3枚の対称型レンズがホロゴン。ホロゴンには絞りがなく中央のひょうたん型の両凸レンズが絞りの役割をなします
問題28 モノクロレンズでの色収差は色の滲みはないが本来は一点に収束するべき光線が広がるため解像感の低下につながる
問題29 コントラストフィルターを使用することでコントラストを上げ解像感を上げることができる
問題30 花形フードは長い部分と短い部分あるため取り付け位置を間違うと写ってしまいケラれの原因となる
問題31 正誤問題が3択になっており、問題不備のため全員正解
問題32 多くの航空会社で機内持ち込みの制限が60cmとなっている
問題33 クローズアップフィルターは球面収差が大きくなるため多少絞ると画質が改善される。フィルターによっては複数枚のレンズを使用することで球面収差を低減しているものもある
問題34 テーブルの反射は強く、額のガラスの反射は弱く変化してるためPLフィルターを使用している。PLフィルターは反射を変化させるためのもので強調するのにも使用できるのが盲点
問題35

私は①と答えて不正解でした。正解③ですか?ホントに?

12/10日にフォトマスター検定協会に問い合わせたところ、やはり①が正解との事で訂正されるそうです。迅速な対応ですね。検定協会の方ありがとうございました。

問題36 グラデーションペーパーは段階的に濃度が変わっている背景紙のこと
問題37 エタノールは引火性であるため火気に気をつけなければならないが、通常皮膚に付いても害はなく、常温保管で問題ない
問題38 レンズに発生するカビはカワキコウジカビで湿度60%程度から発生するが、過度に乾燥した環境ではストラップやボディの革の部分などがひび割れるなどの原因になるため適度な湿度が必要になる
問題39 プレーンライトは①、間違いやすいレンブラントライトはプレーンライトにレフ板などを加えて光源の反対側のシャドー部にも光を当てることで陰影を多少和らげたライティング
問題40 ①はキャッチライトパネル、②は写真で引き出されている発光部の前に出る拡散用パネル、③はストロボのまえに取り付けるもので写真には写っていない
問題41 この設定ではストロボは全く届かないので②。③が間違いである理由はストロボ光は数万分の1秒の閃光で多数のストロボが発光していてもそのタイミングは同期しておらず、撮影者のカメラもシャッター幕が全開になっているわけではないため
問題42 感度を1段上げるとガイドナンバーは約1.4倍になる。言い換えると感度をISO200からISO100に下げたのだから、40÷1.4=28.5となりガイドナンバーは約28
問題43 撮影距離=GN÷F値なので、GN28÷F4.0=7mとなる
問題44 黒目の部分がプレ発光に対する反射で収縮するのを待ってから本発光するため0.5秒〜1.0秒程度の範囲で設定されている
問題45 このような場合バックグラウンドライトと呼ばれる背景紙を照らすためのライトを加えると良い
問題46 ストロボ光を被写体に直射せず、一旦天井や壁で跳ね返して照射することで光が拡散し柔らかいライティングを行うことが出来る
問題47 光の波長成分をスペクトルと呼び、光はさまざまな色が混じり合うと白になる。そのため日中白く見える花が正解
問題48 LEDにはフリッカーが起こらないと思われがちだが、蛍光灯よりも高速ではあるがLEDも点滅しているためこのような現象が起こる場合がある
問題49 ワーキングディスタンスはレンズ先端から被写体までの距離。③は最短撮影距離
問題50 対称形の構図をシンメトリー構図と呼ぶ
問題51 JIS規格のA列・B列の用紙サイズは概ね長辺1.4:短辺1なので①の√2:1が正解
問題52 ブックマットとは婚礼写真などに使われる一般的な写真台紙のことで③が正解
問題53 CP+は一般社団法人カメラ映像機器工業会が主催している
問題54 さっぱり分からず①と答えて不正解。不勉強なり。

アメリカの写真家ジョー・ローゼンタール氏によるもの

問題55 肖像権は有名人にのみ適用されるが、一般人にも人格権があるため人物を特定できる状態で無断で使用することは出来ない
問題56 リチウムイオン電池は充電式電池リサイクル協力店で回収してもらうのが良い
問題57 撮像素子の画面サイズが小さいということはケラれを生じにくいということなので、限界はあるが長めのフードを使用したり多少小口径のフードでも使用できる
問題58 一本飛ばしで読み出したのち読み込まなかった列を再度読み込むのがインターレース方式、順次読み出しを行うのがプログレッシブスキャン。また最近の撮像素子の読み出しは高速化のためにマルチチャンネル読み出しを行っている
問題59 CMOSセンサーでの動体歪みは電子シャッターで起きやすい。ちなみにメカニカルなフォーカルプレーンシャッターでもフォーカルプレーン歪みは多少発生する
問題60 撮像素子に付着したゴミは絞り込むことで黒い点として判別できるようになり、同時に絞ることで小さく目立ちにくくすることが出来る。これが開放であると小さな黒い点ではなくグレーの丸いシミのように見える
問題61 カラーフィルターと干渉して発生するのは色モアレでローパスフィルターを搭載することで軽減できる。倍率色収差やフリンジは主にレンズが要因で発生する現象
問題62 ①と③を迷って①にしてしまい不正解。ぐぬぬ…

USB充電機器が増え、またそのバッテリー容量が増えたため従来のUSB2.0の供給電力では充電時間が長引いたり消費電力の大きい機器で使用するのが難しかった。USB3.0はこれを解消するため供給電力が引き上げられている

問題63 JPEGからレタッチする場合、元の画像がコントラストが高く白飛びや黒つぶれ、色の飽和などが発生しているとそれを救済したりレタッチすることが難しい。JPEGからのレタッチでは白飛びや黒つぶれを起こさない状態で撮影しておくために再度やコントラストが低い設定で撮影しておく
問題64 ダイナミックレンジはハイライトからシャドー部まで白飛びや黒つぶれを起こさない「幅」のこと。コントラストが高いというのは撮影後の画像に対して「明暗差が大きい場合」を指す。
問題65 ブルーレイディスクの等倍速とは4.5MB/sでCD-Rの30倍の転送速度
問題66 MISCフォルダーにはプリント指定のDPOF情報が格納されている
問題67 グレーインクは灰色の階調を良好にし、モノクロプリントなどで特に効いてくる
問題68 写真Nは青カブリしているため、RGBヒストグラムではB(ブルー)がより右側に来る
問題69 カメラのホワイトバランス設定は色温度を低く設定すれば画像は寒色系に、高くすれば暖色系になる。カメラ側で設定するのは環境光や被写体に当たっている光を補正するために指定する色温度であって、画像そのものの色温度ではないので効果としては逆になる
問題70 手前の花も背景も一律に明るくなっており、ヒストグラムも単純に右側(ハイライト側)にシフトしているのだから図1
問題71 単純に全体を明るくするということはプラスの露出補正を行うのと同じ
問題72 半径=輪郭強調のエッジの太さ、しきい値=どの程度のコントラストの差があればエッジとみなしてシャープネスを適用するかという値、適用量=エッジの強さ(濃さ)
問題73 フィルムは手検査を行ってもらう
問題74 ハレーション防止層は乳剤面とフィルムベースの間にラミネートされている
問題75 H-D曲線はネガフィルムは感光すると黒くなるため露光量に応じて濃度が高まる。ポジフィルムは感光部分が見た目と同じように明るくなるので露光量が上がればH-D曲線は下降する
問題76 例えばネガフィルムをポジ現像したり、ポジフィルムをネガ現像するなど、本来のフィルムの現像方法と違う現像を行うことでカラーバランスが崩れ色がおかしくなる。この現像方法をクロスプロセスと呼ぶ
問題77 120フィルムは長さ860mmであるが、最初の巻き取り部やコマ間があるため6×6では12コマ、6×4.5であれば15〜16コマ撮影出来る
問題78 XP2 SUPER400のような色素発色モノクロフィルムはモノクロ現像は出来ないためカラーネガフィルムと同じ現像工程を行う
問題79 ネガフィルムのラチチュードはハイライト側に非常に広く、実用上は+5EV程度までは実用的な許容範囲となる
問題80 リバーサルフィルムのラチチュードは狭く、また高感度フィルムでは尚更大きな増減感現像は難しいため適正露出で撮影しておく必要がある

 

■フォト検、それは君が見た光


皆さんフォトマスター検定受験おつかれさまでした。

合格した方は更なる精進を、残念だった方は来年リベンジを目指しましょう。合格するかどうかではなく、その目標に向かって勉強した日々が真の財産なのですから。

 

Reported by 山﨑将方