被写体を大きく写すための5つアクセサリー

Andoer ベローズ

花や昆虫、アクセサリーなど、小さな被写体を大きく写したいという場合に通常のレンズで単に被写体に寄って撮影しようとしてもピントが合わないため上手くいきません。

【目次】

  1. マクロレンズ
    • 接写撮影の大定番、マクロレンズ
    • マクロレンズのメリットとデメリット
  2. クローズアップレンズ
    • 手軽に接写撮影が出来るクローズアップレンズ
    • クローズアップレンズのメリットとデメリット
  3. 中間リング/接写リング
    • 画質を落とさず接写撮影が可能な中間リング
    • 中間リング/接写リングのメリットとデメリット
  4. ベローズ
    • 近年見かけることが少なくなってしまったベローズ
    • ベローズのメリットとデメリット
  5. リバースアダプター
    • 劇的な拡大撮影が可能なリバースレンズアダプター
    • リバースアダプターのメリットとデメリット

そこで今回は、被写体を大きく撮影するための5つの代表的なアクセサリーをご紹介します。



■マクロレンズ


接写撮影の大定番、マクロレンズ

接写・拡大撮影用レンズの大定番アクセサリー、それがマクロレンズです。

同クラスの焦点距離の他のレンズよりも被写体に近づいて撮影することが可能で、撮影倍率が大きくなっている点が特徴です。

マクロレンズの撮影倍率の定義は厳密に決められている訳ではないものの、現代の本格的なマクロ撮影を謳っているレンズであれば、撮影倍率は1:1(1cmの大きさの被写体をフィルムや撮像素子上でも1cmとして写しこめるレンズ)になっているものが多くなっています。

ただし、ハーフマクロと呼ばれる、1:2の比率のものもあれば、それよりも撮影倍率の低いものや高いものもあるため、レンズスペックを確認して、撮影倍率がどの程度であるのかを確認しておくと良いでしょう。

また、マクロ撮影は元々は近接撮影を重視した写りとして設計されていましたが、現代のマクロレンズは接写専用という訳ではなく、フローティング機構の採用などによって、マクロ領域だけでなく、無限遠を含む一般的な撮影域においても十分な描写力を実現しているレンズが増えています。

加えて他の方法と比較して、マクロレンズはオートフォーカスが使えたり、無限遠側の撮影領域に制限がないことから、非常に使い勝手の良いものとなっています。

マクロレンズのメリットとデメリット

  • マクロレンズのメリット
    • オートフォーカスが使用できる
    • マクロ域から無限遠まで汎用的に使用できる
  • マクロレンズのデメリット
    • コストが高い

 

■クローズアップレンズ


手軽に接写撮影が出来るクローズアップレンズ

クローズアップレンズはレンズの前面に取り付けて使用する、接写用アタッチメントレンズのことです。

クローズアップレンズを使用することでより被写体に近づいて撮影することが出来るようになるため、結果的に撮影倍率を上げ被写体を大きく写すことが可能になります。

クローズアップレンズにも様々な焦点距離があり、その種類によって撮影倍率が変わります。

ただし、撮影可能な距離(ピントが合う範囲)が狭まるため、無限遠にはピントが合わなくなってしまうので、マクロレンズのように近接撮影と遠景の撮影をシームレスに行き来することは出来ません。

また、クローズアップレンズは手軽で安価な反面、画質は落ちやすく、特に周辺像は大きく流れてしまう場合も見受けられます。

クローズアップレンズのメリットとデメリット

  • クローズアップレンズのメリット
    • 露出倍数が変わらない
    • マクロレンズでないレンズでも近接撮影ができる
    • マクロレンズよりもコストが低い
  • クローズアップレンズのデメリット
    • マスターレンズから画質が落ちる
    • 無限遠にピントが合わなくなる

 

■中間リング/接写リング


画質を落とさず接写撮影が可能な中間リング

中間リングや接写リングは、マスターとなるレンズとカメラボディの間に取り付けて使用するマウントアダプターのような形状の筒です。

中間リングを使用することでレンズヘリコイドの繰り出し量が大きくなるのと同じ効果が得られるため、最短撮影距離を短くし被写体を大きく写すことが出来るようになるというのが、中間リングや接写リングの原理です。

拡大率は中間リングの長さに比例するため、より長い中間リングを使用したり、中間リング同士を組み合わせて延長することでさらなる接写が可能になりますが、撮影可能な範囲(ピントが合わせられる被写体までの距離)は短くなってしまうため、無限遠にはピントが合わなくなるという問題があります。

また中間リングを使用すると露出倍数がかかるため、中間リングや接写リングを使用すると、使用していない状態と比較して、同じ露出を得るには、より感度を上げて撮影したり、露光時間を長めにとるといったことをする必要があります。

ただし、中間リングや接写リングは間にレンズを挟まないため、画質劣化が少ないというメリットがあります。

またそうした画質面で、中間リングや接写リングはその原理から、全群繰り出し式のレンズとの相性が良いという特性があります。

中間リング/接写リングのメリットとデメリット

  • 中間リング/接写リングのメリット
    • コストが低い
    • 画質劣化が少ない
    • 露出倍率がかかる
  • 中間リング/接写リングのデメリット
    • 使用できるレンズを選ぶ
    • 無限遠にピントが合わなくなる

 

■ベローズ


近年見かけることが少なくなってしまったベローズ

ベローズは現在ではあまり見かけることはなくなりましたが、大判カメラなどでレンズボードとカメラ本体の間に付いている蛇腹状のものをイメージしていただければ良いかと思います。

大判カメラのレンズにはピント調整用のヘリコイドがないため、蛇腹を伸縮させてピント調整を行います。

この蛇腹を伸ばせばより接写が可能になるため、一眼レフ用のベローズも使われていました。原理としては中間リングや接写リングと同じようなものなので露出倍数がかかる点に注意が必要です。

現在の一眼レフなどでは、ベローズよりも安価でコンパクトなシステムが実現できる中間リングや接写リングが使われるようになったため、ベローズはあまり見かけなくなりましたが、スタジオのような室内で一旦しっかり設置してしまえば、ベローズにはベローズなりのメリットがあります。

ベローズのメリットとデメリット

  • ベローズのメリット
    • 高い撮影倍率を得られる
    • 画質劣化が少ない
    • 露出倍数がかかる
    • 携帯性が悪い
  • ベローズのデメリット
    • オートフォーカスが効かない
    • 手持ち撮影が難しい

 

■リバースアダプター


劇的な拡大撮影が可能なリバースレンズアダプター

リバースアダプターは斬新な発想でレンズの撮影倍率を劇的に上げるレンズアダプターで、交換レンズの前後を逆さにしてしようするためのアダプターです。

リバースレンズアダプターを使用すると、レンズの主点の位置が大きく変わるため、撮影距離を劇的に短くすることが可能で、その結果撮影倍率が大きく上がり、等倍以上の撮影も可能になります。

リバースアダプターは低コストで大きく撮影倍率を上げることが出来るアクセサリーですが、遠景にピントが合わなくなる、使用できるレンズに制限が多いなどといった使い勝手の不便さもあります。

リバースアダプターのメリットとデメリット

  • リバースアダプターのメリット
    • コストが低い
    • 高い撮影倍率を得られる
    • 携帯性が良い
  • リバースアダプターのデメリット
    • 使用できるレンズが限られる
    • 画質劣化が起こりやすい

 

画像:Amazon

Reported by 山﨑将方