カメラは複雑な製品であるため、一見すると故障かな?という状況でも、実は単なる設定の問題であったというケースがままあります。
そこで今回はカメラのオートフォーカスが動かない場合に、故障と断定する前にチェックすべきポイントをご紹介します。
■シャッターボタンを半押ししてもオートフォーカスが動かない!
シャッターボタンを半押ししてもオートフォーカスが動かない時のチェックポイント
これは良くあるパターンの典型で、シャッターボタンを半押ししてもオートフォーカスが全く動いていないという場合ですが、この場合の原因として、
- レンズ側のAF/MFの切り替えスイッチがMFになっている
- ボディ側のAF/MFの切り替えがMFになっている
- 親指AFに設定されている
などが代表的な例です。
1:レンズ側のAF/MFの切り替えスイッチがMFになっている
まず1のケースですが、オートフォーカスレンズにはAF(オートフォーカス)とMF(マニュアルフォーカス)のスイッチがあるため、これに知らず知らずのうちに触れてしまったりしてMF側にスイッチが切り替わっているためにオートフォーカスが動作していないというわけです。
もちろん、AFにスイッチを切り替えていただければ動きます。
2:ボディ側のAF/MFの切り替えがMFになっている
次に2のケースですが、1と同様にボディ側でもAF/MFの切り替えが出来るカメラも多々あるため、それがMFに設定されているという場合です。
この切り換えは、レンズマウント部にスイッチがあったり、機種によってはメニューの中などにあるケースもあります。
3:親指AFに設定されている
ケース3はオートフォーカスを親指AFに設定してあるケースで、AF動作をシャッターボタンと切り離しているいるために、シャッターボタンを半押ししてもAFが動きません。
カメラ背面にあるAFボタンなどを押してみてAFが動作すれば、親指AFに設定されていますから、メニューから親指AFの設定を解除すればシャッターボタンでのAF動作が可能になります。
■オートフォーカスは動作しているのに、ピントが合わない!
オートフォーカスは動作しているのにピントが合わない場合のチェックポイント
先ほどまではオートフォーカス自体が動作しないというケースでしたが、こちらはオートフォーカスは動いており、合焦音もするのにピントが合わない「ように見える」というケースです。
こうしたケースには以下のような可能性があります。
- 視度調節がズレている
- レンズの前玉や後玉が汚れている
- ファインダーが汚れている
1:視度調節がズレている
まずケース1ですが、ファインダーを覗いて、ファインダー下部のシャッタースピードや絞り値などの表示を見てみましょう。そこがぼやけて見えていれば、視度調節がご自身の視度とズレています。
その場合はファインダー周辺部の視度調節ダイヤルなどを操作し、ファインダー内表示がクッキリと見える状態に視度調節しましょう。
2:レンズの前玉や後玉が汚れている
ケース2はレンズの前玉や後玉に手の脂などが付いて汚れている場合です。レンズの前玉と後玉をチェックして、汚れていればレンズクリーニング液とレンズクリーニングペーパーを使って汚れを拭き取りましょう。
3:ファインダーが汚れている
ケース3は同様にうっかりカメラを持つ際などに手の脂などがファインダーに付着してしまっているケースです。こちらもレンズクリーニング液とレンズクリーニングペーパーで汚れを拭き取りましょう。
いかがでしたでしょうか?
今回はオートフォーカスが正常に動いていない、もしくは動いていないように見えるケースをご紹介しましたが、カメラは他にもさまざまな設定ミスが起こります。
思ったように動かない場合でも、まずは説明書を見ながら冷静にカメラの設定や操作を見つめ直してみましょう。
画像:YouTube
Reported by 正隆