デジタルカメラのExif、DCF、MISC、DCIM、DPOFとは?

ニコンフルサイズミラーレス

フォトマスター検定の予想問題です。フォトマスター検定勉強法も掲載していますので、参考にして頂ければと思います。

過去の各級の予想問題のまとめ

合格目指してさっそく問題です!

難易度:準1級レベル

問:記録メディアをデジタルカメラやプリンターなどのデジタル機器で使えるようにするためのファイル規格がDCFである。

このDCFは記録メディアに関するもの、記録メディアへの記録・書き込みに関するもの、記録メディアからの再生・読み込みに関するものの3つで構成されている。

そして記録メディア内に作られるフォルダーやファイルの名前もこのDCFで制定されており、DCFに準拠したデジタルカメラでは、(ア)と名付けられたフォルダーが作られ、その中に自動的に付番されたフォルダーが作られ、さらにそのサブフォルダーの中に画像ファイルが自動的に付番され記録される。

なお、この(ア)と合わせて(イ)と名付けられたフォルダーも作られるが、この中にはDPOFの機能を使った場合の情報が記録されている。

(ア)と(イ)に入る正しい言葉の組み合わせを次の中から選べ。

① ExifとDCF
② DCFとMISC
③ DCIMとMISC

正解はこのあとすぐ!

■正解は③(DCIMとMISC)


Exifとは?

現在の主流となっている富士フイルムが開発し電子情報技術産業協会(JEITA)がで規格統一された、画像メタデータのフォーマットです。

Exifは多くの方が馴染みがあるように、現在のほとんどのデジタルカメラが使用している画像データの標準的なファイル形式です。

Exifは「Exchangeable Image File Format」の略であり、Exif規格に対応したファイルには、各種の撮影情報と160×120ドットのサムネイル画像が組み込まれています。

Exifに記録されるデータには以下のようなものがあります。

  • 撮影日時
  • 撮影機器のメーカー名
  • 撮影機器の機種名
  • 画像全体の解像度
  • 水平・垂直方向の解像度
  • 撮影方向
  • シャッター速度
  • 絞り値
  • ISO感度
  • 測光モード
  • フラッシュ発光の有無
  • 露出補正ステップ値
  • レンズ焦点距離
  • 色空間

このように非常に多くの撮影データ情報を記載できるため、フィルム時代と比較して写真の検索性や撮影時の設定の把握の容易さを劇的に向上させています。

2002年2月に制定されたExif Ver.2.2では、撮影データを元に最適化を行い良好なプリント出力を可能にする、「Exif Print」という規格もプラスされました。

これは撮影者が設定した撮影情報を画像データと合わせてExifタグとして記録し、プリント時にプリンター側で撮影情報を読み取って最適なプリントを行うというものです。

これは例えば、

  • WBがオートに設定されている場合には、自動的に色調補正を行う
  • WBがオート以外に設定してある場合には、任意に選択したものと考えて補正を行わない

といった処理の高度化がされているわけです。

また2003年9月にはDCF Ver.2.0に合わせて、Exif Ver.2.21になりました。

DCFとは?

DCFはExifフォーマットと併用して、デジタルカメラの画像データ再生の互換性を実現するためのシステムで、「Design rule for Camera File system」の頭文字をとって「DCF」と呼んでいます。

これは画像データをsRGB色空間を基準にJPEG圧縮して記録するもので、電子情報技術産業協会(JEITA)とカメラ映像機器工業会(CIPA)によって決められた規格です。

DCF形式のファイルならメーカーや機種が異なっても画像の再生が可能で、プリンターでプリントするためにも必要になります。

また従来のsRGB色空間に加えて、2003年9月に制定されたDCF Ver.2.0ではAdobe RGB色空間も追加されました。

DCIMとは?

DCIMはカメラ映像機器工業会(CIPA)が制定した規格で、共通のカメラファイルシステムを使うことで、カメラが異なってもデータの汎用性を保つことを目的としています。

データの階層やファイルの命名規則なども決まっていて、「DCIM」というフォルダーに写真データを記録保存しています。

MISCとは?

MISCは「miscellaneous」の略で、「色々な」というようなの意味があります。

MISCは写真店などでプリントする際などに利用するための設定データが、「DPOF」というフォーマットで収納されています。

DPOFとは?

DPOFは「Digital Print Order Format」の略で、撮影画像をプリントサービスや家庭用のDPOF対応プリンターで半自動的にプリントするための情報を記録することを可能にするための規格です。

DPOF対応のデジタルカメラで画像のDPOF設定を行うことで、

  • 画像サイズ
  • トリミング設定
  • 機器情報
  • 日付と時刻
  • (登録していれば)ユーザー名/住所/電話番号
  • 画像印刷の有無
  • タイトル
  • 枚数
  • 用紙サイズ

などを指定することが出来るようになります。さらにバージョンアップで、

  • マルチイメージプリント機能
  • プリント画像の大きさ指定
  • 画像送信対応
  • 自動再生対応

などの機能も追加されました。

参考:フォトマスター検定合格
画像:Twitter(ニコンちゃん)

Reported by 正隆