ミラーレスもカメラ業界を支えられず。次世代カメラの登場に期待。

レンズ交換式カメラ出荷台数推移

斜陽産業ファンの皆さんこんにちは。

CIPAが2018年9月期までのデジタルカメラ出荷台数統計を発表しました。それによると、

  • デジタルカメラ全体
    • 出荷台数:14,640,078台(77.4%)
    • 出荷金額:538,421,773円(91.2%)
  •  レンズ一体型カメラ(コンデジ)
    • 出荷台数:6,450,310台(63.6%)
    • 出荷金額:118,140,438円(73.1%)
  • レンズ交換式カメラ(一眼レフ・ミラーレス)
    • 出荷台数:8,189,768台(93.4%)
    • 出荷金額:420,281,335円(98.0%)
      • 一眼レフ
        • 出荷台数:5,175,691台(90.4%)
        • 出荷金額:233,747,513円(87.7%)
      • ミラーレス
        • 出荷台数:3,014,077台(99.0%)
        • 出荷金額:186,533,822円(114.8%)

となっています。ミラーレスの出荷金額のみ健闘しているものの、レンズ交換式カメラ全体では出荷台数・出荷金額ともに縮小が続いています。

■レンズ交換式カメラ生産出荷実績


出荷台数 前年比 出荷金額 前年比
世界 合計 8,189,768台 93.4% 420,281,335円 98.0%
一眼レフ 5,175,691台 90.4% 233,747,513円 87.7%
ミラーレス 3,014,077台 99.0% 186,533,822円 114.8%
国内 合計 795,507台 87.3% 43,550,793円 90.3%
一眼レフ 367,187台 73.9% 19,369,221円 69.4%
ミラーレス 428,320台 103.3% 24,181,572円 119.1%
海外 合計 7,394,261台 94.1% 376,730,542円 98.9%
一眼レフ 4,808,504台 91.9% 214,378,292円 89.9%
ミラーレス 2,585,757台 98.3% 162,352,250円 114.1%

ミラーレスも一眼レフの減少分をカバーしきれていない

ミラーレスカメラの販売金額だけが健闘しているものの、レンズ交換式カメラ全体としてはやはり苦戦しており、昨年の同期間(1-9月期)と比較して、出荷台数で-6.6%、出荷金額でも-2.0%と減少が続いています。

今後も一眼レフからミラーレスへの移行は続いていくと思いますが、いずれにせよミラーレスだけでは一眼レフカメラの減少分を補うことは難しく、このままではレンズ交換式カメラ市場を支えることはできないということが明確になってきたように思います。

カメラ業界には一般にまで波及する革新が求められている

2018年はニコン・キヤノン、来年にはパナソニックのフルサイズミラーレスへ市場への参入発表され、カメラ業界的には大きな話題となりましたが、本当の意味で世間一般まで広がったムーブメントとは言えず、カメラ業界にはデジタルカメラの登場に匹敵するようなもっと大きな革新が必要なのだろうと思います。

ただカメラの次の劇的な進化はもう少し先の話だという気がしますので、その前にレンズ側に革新的な技術が生まれることを期待したいと思います。

画像:CIPA