写真の撮影ジャンルには何がある?

Photo by 正隆

写真撮影ファンの皆さんこんにちは。

写真撮影をしていると、さまざまなジャンルに挑戦したくなるもの。また、マンネリを避けるためにも、撮影したことのないジャンルに挑戦してみること効果的です。

目次
  • 自然写真
    • 風景
    • 野生動物
    • マクロ
    • 水中
    • 赤外線
    • 天体
    • 航空
    • 科学
  • 人物写真
    • ポートレート
    • ブライダル
    • ドキュメンタリー
    • スポーツ
    • ファッション
    • コマーシャル
    • ストリートスナップ
    • イベント
    • 旅行
  • 人工物写真
    • 都市風景
    • 商品
    • 料理
    • 建築

そこで今回は、写真撮影にはどのようなジャンルがあるのか?についてご紹介します。

■自然写真


風景

風景写真は写真撮影のジャンルでも最も人気のあるものの一つでしょう。

美しい景色は素晴らしい被写体であり同じ被写体であっても、季節、気象条件、時間帯などさまざまな影響により無数の表情を見せてくれます。

そのため、同じ風景であっても行く度に違う作品に仕上げることができるのも風景写真の魅力でしょう。

下の撮影は昔住んでいた場所の近所で撮影したものですが、何の変哲も無い場所であっても気象条件や時間帯で魅力的な写真にすることが出来る点も、風景写真の魅力の一つと言えるでしょう。

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野生動物

野生動物写真にはさまざまな被写体が含まれますが、写真愛好家に最も人気のあるものは野鳥撮影でしょう。

粘り強さや超望遠レンズなどの高価な機材を必要とすることも多い野生動物写真ですが、それゆえに高価なフラッグシップ機や超望遠レンズを購入する口実にもされています。

また野生動物の中でも野鳥の一部などは、公園やバードサンクチュアリなど比較的身近な場所でも撮影することが可能です。

ちなみに被写体として非常に人気のあるカワセミも、人間の生活圏でも見つけることが出来る鳥の一種です。

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マクロ

マクロ撮影といえば花や昆虫などが有名ですが、花や昆虫だけでなく、小物などをマクロ撮影することで、普段はよく見えていなかったディテールが見えてきて面白い写真となります。

下の作例は100円ショップで購入した線香花火を撮影したものですが、露光時間を長めにしマクロ撮影を行うことで、肉眼で見るよりも遥かに華やかな線香花火の世界を見せることが出来ています。

この線香花火の撮影でもそうですが、マクロ撮影では被写体に極端に近づいてしまうことが多いため、レンズ保護フィルターを使用することでレンズ前玉と被写体の接触のリスクを軽減することが可能です。

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水中

水中写真はネイチャーフォトの一種ですが、本格的な水中写真ではダイビングテクニックなども求められるため、陸上での撮影と比較して難易度が高くなる傾向にあります。

また本格的な水中写真では、水中ハウジングなどもかなり高価になるものの、もしも実現できたなら他の多くの写真愛好家が撮ることのない水中写真というジャンルに進出することが可能ですが、防水コンパクトデジタルカメラを使用することで比較的手軽に水中撮影を始めることも可能です。

また水中写真というと魚類などを想像しがちですが、水中ポートレートといった人物撮影も水中撮影に含まれます。

赤外線

赤外線写真は太陽光に含まれる赤外線成分を利用して撮影する撮影法で、赤外線を反射している樹木の葉などが雪をかぶったように写し出すことができます。

現在のデジタルカメラにおける一般的な赤外線写真では、720nm程度以下の波長をカットするIRフィルターを使用し、撮影後にPhotoshopなどのチャンネルミキサー機能を使える画像編集ソフトで、カラースワッピングという作業を行なって赤外線写真に仕上げます。

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天体

天体写真は地球ではなく宇宙にその被写体を求める、言わば究極のネイチャーフォトと言えるのかも知れません。

一口に天体撮影といっても、広角レンズを主体に風景と星空をミックスした星景写真もあれば、望遠鏡を使用しての天体撮影もあります。

天体撮影は、天体観測の趣味から天体撮影に入っていく人もいれば、写真撮影趣味から天体撮影に入っていく方もおられます。

撮影場所や長時間の待機などが必要になる撮影ですが、現在では手軽なポータブル赤道儀が普及した関係で手軽に星野撮影が可能になり、超高感度対応のカメラやタイムラプスの登場で、より幅広い表現が可能になった魅力的なジャンルです。

航空

飛行機などを撮影する航空撮影は、言わば野鳥撮影の人口物バージョンとも言えるのかも知れません。

超望遠レンズや高速連写機を使う航空写真では、それなりに高額な出費を必要としますが、都市部でも超望遠レンズを使いたいという写真愛好家にとって魅力的なジャンルです。

また航空写真は超望遠レンズで飛行機などを撮影するだけでなく、ヘリに乗って上空から地上を撮影したり、ドローンによる空撮も含まれるため撮り方自体も幅広いジャンルです。

科学

科学的写真は微生物などの顕微鏡撮影から宇宙ステーションの撮影まで含む幅広いカテゴリーですが、実験などを記録する撮影も科学写真と言えるでしょう。

これまで他の人が撮影したことのない写真を撮影するという意味では、新境地を開拓しやすいジャンルと言えるで、物珍しい写真になりやすいという魅力があります。

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■人物写真


ポートレート

写真撮影の中でも風景撮影と並んで最もメジャーなジャンルと言えるのでが肖像写真、つまりポートレートでしょう。

ポートレートでは赤ちゃんから年配の方、家族からプロモデルまで様々な人物が対象となるた、家族写真からファインアートやファッションまで様々です。

ポートレートは撮影の方法もさまざまあり、スマートフォンで手軽に行う自撮り撮影もあれば、大掛かりなセットを組んでのスタジオポートレートなど、撮影方法またその目的も多岐に渡ります。

以前はポートレートといえば中望遠という時代がありましたが、現代のポートレートでは超広角レンズや望遠レンズ、場合によっては魚眼レンズなどが使用されることも増えてきました。

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ブライダル

結婚式は昔から人々の人生の大きなイベントの一つとして知られています。

その結婚式の記録を残すというのも、写真業界では一般的なジャンルとして定着しており、ブライダル専門のプロフォトグラファーも多数存在します。

ブライダルフォトの撮影では、素晴らしい表情や瞬間をものにするために、撮影場所やポジション、式の流れを理解しておくこと、また露出やホワイトバランスのバラツキを抑えることなどが必要になります。

現在のブライダルフォトでは、挙式と披露宴だけでなく前撮り後撮りといった撮影も一般化しており、ロケーション撮影では室内での婚礼写真とは異なるテクニックが必要になります。

また結婚式ではウェディングドレスだけでなく和装の場合もあるため、和装ならではの立ち方や衣装の整え方を知っておく必要があります。

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ドキュメンタリー

ドキュメンタリーや報道写真は、美しさや面白さを目指して撮影される一般的な写真撮影のジャンルと異なり、ニュースや情報を伝えることを目的とした撮影ジャンルです。

時に一枚の写真が世論を大きく変える力さえ持つのが報道写真であり、その影響力ゆえに厳格な公平性と客観性が求められるジャンルです。

現在では報道・ドキュメンタリーの分野では、「露出調整やトリミングを含め一切の画像編集を禁ずる」というような厳しい規制を設けている報道機関が数多くあります。

ドキュメンタリー写真は、戦場カメラマンのような報道分野だけでなく科学雑誌なども含まれるため、自然や文化を記録するという役割も担っています。

スポーツ

スポーツ写真も非常にメジャーな撮影ジャンルで、子供の運動会のようなものから、オリンピック、あるいはF1レースのようなモータースポーツまで含まれます。

スポーツ撮影にはボディ、レンズ、撮影テクニックだけなく、重い機材を持って走り回るスポーツ撮影は、それ自体がスポーツなのではないかというほど体力が必要になる場合もあります。

ファッション

ファッションフォトはポートレート撮影の中でもオシャレなジャンルで、様々な雑誌や広告写真でファッションフォトが撮影されています。

また現代では商業目的だけでなく、インスタグラムなどのSNSでもファッションフォトを見かける機会が増えています。

ファッションフォトでは、スタイリストやメイクアップアーティストのようなスタッフと共同で作品を作り上げることも増えます。

コマーシャル

コマーシャルフォトは様々な広告写真の総称で、製品やサービスの宣伝を目的として撮影されます。

そのためコマーシャルフォトは必ずしも被写体が人物であるとは限りませんし、また形ある製品だけでなく、サービスのイメージを伝えたり、企業のブランドイメージを伝えるという役割も担う場合があります。

ストリートスナップ

ストリートスナップは、道路や商業施設など市街地の様々な場所で決定的な瞬間を撮影するジャンルです。

スナップ写真が都市風景写真や屋外ポートレートと異なる点は、一瞬しかない偶然の瞬間を捉えているという点であり、違う時間や違う日でも同じ写真が撮影できるようなものはスナップ写真とは呼ばないということになります。

また例え動きのある一瞬を捉えたものであっても、撮影のために意図的に行われた行為の場合には一般的にスナップ撮影にはカテゴライズされません。

ストリートスナップは風景撮影や静物撮影と比較して、写真自体の完成度を求めることは難しいものの、偶然の一瞬であるという一種のドキュメンタリー性によってその状況が現実に起きたことの驚きも魅力の一部としています。

作例では、横浜大さん橋を歩く5人の学生と、ユーモラスなバックパック、濡れたウッドデッキに写り込んだ5人のシルエットを写しています。

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イベント

人生には様々なイベントがあるため、思い出の記録といった意味でイベントの撮影は非常に一般的な写真撮影の機会となります。

また季節行事としても、花火大会、ハロウィン、クリスマス、お正月など様々な行事やイベントがあり、それらを写真に残しておくというのは人生の記憶を辿るという意味でも有効な手段です。

ですから、イベント写真はたとえそれ写真として大した作品にならなかっとしても、こまめに撮影しておくのがおすすめです。

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旅行

旅行写真は多くの方が自然と撮影されているジャンルではないでしょうか?

旅行写真は普段の自分の生活圏を離れて、異なる景色、異なる文化との相違点や類似点を見つける共に、思い出を記録するという意味合いを持ちます。

下の作例は静岡旅行時の写真ですが、手前の富士山を模した築山に遠景の富士山を取り込むことで、2つの富士山を画面内に構成しています。

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■人工物写真


都市風景

都市風景写真は都市部に住む人にとって非常に魅力的な被写体です。

遠方まで出かけることなく何度も撮影することができ、また気象条件で大きく変化する自然風景と異なり、安定しているため、折角撮影に行ったのに期待した結果が得られなかったというケースが少ないのも都市風景写真の魅力です。

ビル群や街並みだけでなく、下の作例のようなショーウィンドウなども都市風景写真として魅力的な被写体となります。

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商品

商品撮影は、コマーシャルフォトの中でも非常にメジャーなジャンルで、その被写体は多岐に渡ります。

こうした商品撮影では、ライティングやレタッチにこだわることで、被写体となる商品の魅力を伝え、商品価値を高めることを目指します。

また建築写真と共にアオリレンズの代表的な活躍の場でもあります。

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料理

ソーシャルメディアのおかげで、近年人気があるのが料理写真です。

料理写真は以前は広告や雑誌、飲食店のメニューなどの目的で撮影されることの多かったジャンルですが、現代ではソーシャルメディアの発展により、ライフスタイルを伝えるためのドキュメンタリー的な要素を持つようになってきました。

建築

建築写真は建築物の美を伝えるジャンルで、建築物の全景やディテールを撮影するジャンルです。

また建築写真と一口に言っても、スカイツリーのような現代的なものから、神社仏閣のような古風なものもあり、建築物の全体像だけでなく、建築物の一部を切り取る撮影方法もあります。

下の作例は国立科学博物館の天井となります。

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参考:photographylife

Reported by 正隆