フォトマスター検定の予想問題です。フォトマスター検定勉強法も掲載していますので、参考にして頂ければと思います。
過去の各級の予想問題のまとめ
合格目指してさっそく問題です!
難易度:準1級レベル
問:減光フィルターを使用して4段分の減光を行いたい。しかしND16のフィルターを持ち合わせていなかったため、手持ちのND2とND8のフィルターを重ねて取り付けることでND16相当の減光効果を得ることとした。
この時2枚のNDフィルターはどのように重ねるべきか?次の中から選べ。(※2枚のフィルターは減光効果以外は同等の性能であるものとし、重ね付けによるケラレなどは発生しないものとする)
① レンズに近い側から、ND2、ND8の順で重ねるのが望ましい
② レンズに近い側から、ND8、ND2の順で重ねるのが望ましい
③ 減光効果は同じなので、どちらの順で付けても構わない
正解はこのあとすぐ!
■正解は①(レンズに近い側から、ND2、ND8の順で重ねるのが望ましい)
フィルターを重ねる時は露出倍数が大きいものを被写体側に
保護フィルター以外の複数のレンズフィルターを重ねて使用する場合、露出倍数が大きい(暗い)フィルターを被写体側にして取り付け、露出倍数の小さい(明るい)フィルターをレンズ側にして取り付けます。
なぜ濃いフィルターを被写体側にするのか?
フィルターを重ねて使用すると、その分フィルターのガラス面が増えてしまいます。1枚のフィルターであれば表裏の2面ですが、2枚のフィルターを重ねて使用する場合、ガラス面は合計で4面になります。
反射面が増えるわけですから、その分フレアやゴーストが発生する可能性も高まります。
これをなるべく抑えるために、濃い(露出倍数が大きい)フィルターを被写体側にして使用するのが望ましいと言われています。
なぜ濃いフィルターを被写体側に持ってくると反射を抑えられるかというと、1枚目のフィルターを透過してくる光が強ければ当然2枚目のフィルターに当たる光も強くなるわけですから、2枚目のフィルターのガラス面での反射も強くなります。
逆に、1枚目のフィルターを透過してくる光が弱ければ、2枚目のフィルターに当たる光も弱くなるわけですから、2枚目のフィルターのガラス面での反射は弱くなります。
つまり1枚目のフィルターを濃いものにすることで、2枚目のフィルターの反射が抑えられるので、2枚のフィルター間で起こる内面反射を抑え、フレアやゴーストの発生を低減することができるというわけです。
このため複数枚のレンズフィルターを重ね付けする場合は、露出倍数の大きい(濃い)フィルターを被写体側に、露出倍数の小さい(薄い)フィルターをレンズ側にして取り付けます。
この問題の場合は、ND8とND2のフィルターを重ね付けするわけですから、ND8のフィルターの方が濃いためそちらが被写体側になるように、まずレンズにND2のフィルターを取り付け、その上からND8のフィルターを取り付けます。
というわけで、①の「レンズに近い側から、ND2、ND8の順で重ねるのが望ましい」が正解となります。
フィルターを重ね付けする際の注意点と保護フィルター
例えばフィルター2枚を重ね付けする場合、フィルター枠が2枚分に厚くなるわけですからケラレの発生に注意する必要があります。
またケラレや反射を減らすためにも、レンズ保護フィルター(プロテクターフィルター)は、他のフィルターを使用する際は出来るだけ外して撮影するようにしましょう。
参考:Kenko Tokina
画像:Amazon
Reported by 正隆