出荷台数・金額ファンの皆さんこんにちは。
CIPAから2018年のデジタルカメラ出荷実績と共に、2019年の出荷見通しが発表されました。
そこで今回は、コンパクトデジタルカメラ、一眼レフ、ミラーレスのこの10年間の出荷台数・金額の変遷と2019年の見通しをご紹介します。
■過去10年間のデジタルカメラ出荷実績の推移と今年の見通し
過去10年の出荷台数実績と2019年の出荷台数見通し | ||||
年 | コンデジ | レンズ交換式(一眼レフ・ミラーレス) | ||
全体 | 一眼レフ | ミラーレス | ||
2009 | 95,952,937 | 9,910,695 | 9,910,695 | ー |
2010 | 108,576,298 | 12,886,936 | 12,886,936 | ー |
2011 | 99,830,469 | 15,693,781 | 15,693,781 | |
2012 | 77,982,104 | 20,157,053 | 16,200,451 | 3,956,602 |
2013 | 45,708,286 | 17,131,367 | 13,825,569 | 3,305,798 |
2014 | 29,595,240 | 13,839,168 | 10,549,890 | 3,289,278 |
2015 | 22,341,458 | 13,053,999 | 9,709,093 | 3,344,906 |
2016 | 12,582,092 | 11,607,778 | 8,449,043 | 3,158,735 |
2017 | 13,302,797 | 11,675,689 | 7,595,708 | 4,079,981 |
2018 | 8,663,574 | 10,759,797 | 6,620,999 | 4,138,798 |
2019 | 6,900,000 | 10,000,000 | ー |
2019年の見通しはコンデジが79.6%、レンズ交換式が92.9%
CIPAの出荷実績見通しでは、2019年も同様にコンパクトデジタルカメラ・レンズ交換式カメラ共に縮小が予測されており、特にレンズ一体型(コンデジ)に関してはその減少がなかなか歯止めがかからないと見られています。
2017年と比較した2018年の各カテゴリーの増減率 | |||||||||
全体 | コンデジ | レンズ一交換式 | |||||||
全体 | 一眼レフ | ミラーレス | |||||||
台数 | 金額 | 台数 | 金額 | 台数 | 金額 | 台数 | 金額 | 台数 | 金額 |
77.8% | 92.0% | 65.1% | 74.3% | 92.2% | 98.5% | 87.2% | 83.3% | 101.4% | 123.0% |
唯一成長したミラーレス部門
デジタルカメラ全体、コンデジ、レンズ交換式のいずれも台数・金額共に2017年から減少しており、やはりカメラ業界は今も凋落が続いているわけですが、その中で唯一伸びたのはミラーレス部門で、台数・金額共に増加、特に金額ベースでは+23.0%いう大きな成長を遂げています。
これは一眼レフからミラーレスへの移行分が大きく、レンズ交換式全体ではミラーレスも一眼レフの減少分を補いきれていないものの、カメラ業界における現時点での唯一の成長部門であることも事実です。
2018年の全体に対する各カテゴリーの構成比率 | |||||||
コンデジ | レンズ一交換式 | ||||||
全体 | 一眼レフ | ミラーレス | |||||
台数 | 金額 | 台数 | 金額 | 台数 | 金額 | 台数 | 金額 |
44,6% | 21.9% | 55.4% | 78.1% | 34.1% | 40.8% | 21.3% | 37.4% |
2019年は真のミラーレス元年となるか?
デジタルカメラ全体における各カテゴリーの構成比率を見てみると、コンパクトデジタルカメラは台数・金額共にレンズ交換式カメラを下回っていることがわかります。
また、レンズ交換式カメラの中では2018年時点においてもその一眼レフはミラーレスを台数で12.8%、金額で3.4%上回っており、今なおレンズ交換式カメラの主流が一眼レフであることがわかります。
しかし2018年12月期の傾向をみる限り、2019年は少なくとも金額ベースではミラーレスが一眼レフを超えることが確実で、台数ベースでも同等、あるいは一眼レフを上回る可能性があります。
レンジファインダーの時代を覆し長い間レンズ交換式カメラの主流であり続けた一眼レフも、遂にその座をミラーレスに譲る時がきたようです。
Reported by 正隆