なんとまさかの1億画素ミラーレスカメラが発売されるそうです。マジで!?というわけで、今回はこの世界初1億画素デジタル中判ミラーレスカメラ、ALPA IQ3 100MP Systemを見ていきたいと思います。
■1億画素中判ミラーレス、ALPA IQ3 100MP Systemってどんなカメラ?
35mm判では現在、ニコンEOS 5Ds/EOS 5Ds R、ニコンD810/D810A、ソニーα7R/α7R IIなどが高画素モデルとして知られています。
また中判デジタルカメラではPENTAX 645Zも含めてプロ及びハイアマチュアに使用されています。
しかし今回PHASE ONEが発表したALPA IQ3 100MP Systemに搭載されているデジタルバックは、SONY製53.7×40.4mm/1億100万画素のCMOSセンサーということで、まさにクラスが違うというレベルのものです。
ほぼ645フルサイズ(フィルムの645システムの有効画面サイズは56mm×41.5mm)ともいうべきセンサーサイズを誇り、これは35mmフルサイズセンサー(36mm×24mm)の約2.5倍という非常に大きなフォーマットとなっています。
先んじて発売されたPHASE ONE XF 100MP カメラシステムと同じセンサーを使用していますが、PHASE ONE XF 100MP カメラシステムが一眼レフシステムあるのに対して、こちらのALPA IQ3 100MP Systemはまさかのミラーレス機であるのが大きな特徴です。
もちろんデジタルバックですから、一般的なミラーレス機の印象とは違うかも知れませんがミラーレスならではの小型化はしっかりと実現されており、PHASE ONE XFシステムと比較すると遥かに薄型のボディとなっています。
■使用されているセンサー
撮像素子詳細
- 画素ピッチ/4.6μm
- 感度/ISO50-12800
- 色深度/16bit
- ダイナミックレンジ/15EV
1時間の長露光も可能ということで、一昔前の中判デジタルバックは高感度に弱いとかダイナミックレンジが狭いといったことは無くなり、ライブビューやタッチパネルにも対応しているため、もうデジタル中判といえどもゆっくりとした撮影ではは35mm判と大差無い利便性を獲得しています。
もちろんそれに加えて1億画素ならではの圧倒的な精細感を持っており、大きなプリントはもちろん、等倍鑑賞での鑑賞では画面上の好きな箇所を拡大するGoogle Earthのような面白さがあります。
■ALPA IQ3 100MP Systemのレンズ
ALPAのシステムに用意されているレンズは大判カメラ用レンズで有名なローデンシュトックのもので、現在のラインアップは、
- ウルトラワイドアルパゴン5.6/23mm(35mm判換算:15mm)
- アルパ4.0/35mm(35mm判換算:22mm)
- アルパゴン5.6/70mm(35mm判換算:45mm)
となっており、主に風景に適したレンズラインアップとなっています。
■デジタル中判ミラーレスはもう現実のものに
フィルム判の645サイズ同等のラージフォーマットを先んじて発表したPHASE ONEですが、価格は50,000ドルとのことで、おいそれと手が出せる価格ではありません。
また、レンズのラインアップやシステムもまだまだこなれておらず、XFシステムであればプロユースとして使えますが、ALPAの方はより被写体が限られる面もあります。
SONYやFUJIFILMがデジタル中判ミラーレスを発売すれば、よりハイアマチュアを中心にデジタル中判が普及していくのではないかと思いますから、国内メーカーも是非頑張って欲しいところです。
画像:PHASE ONE
Reported by 正隆