キヤノン最高峰一眼レフ、EOS-1D X Mark II開発者インタビュー

EOS-1D X Mark II

デジカメWatchEOS-1D X Mark IIの開発者インタビューが掲載されていましたので、簡単なまとめをご紹介します。



■メカ機構の極み、EOS-1D X Mark IIの進化点


  • 手の小さな人でも握りやすいようにグリップの形状を見直した
  • ファインダー内の選択測距点は赤く光るようにかつての仕様に戻した
  • 最新のプロが使うレンズであれば開放から3段まで約14コマ/秒の連写に追従する
  • EOS-1D Xはミラーアップもダウンもバネの力を利用していたがEOS-1D X Mark IIではモーター駆動に変更した
  • ミラーの駆動は動き出しはモーターの方が速いが、バネ駆動の方が途中で抜いていく
  • その代わりモーター駆動を採用したことで減速が行いやすく静音シャッターを切ることが出来る
  • またモーター駆動はミラーアップ直前に減速出来るのでミラーバウンドが収まる時間を短縮化出来る
  • モーターによる制御を行っているEOS-1D X Mark IIの方がEOS-1D Xよりもファインダー像消失時間は短くなっている
  • 像消失時間の具体的な数値には答えられない
  • レリーズタイムラグはEOS-1D Xと同じ55m秒
  • レリーズタイムラグを変えなかったのは撮影者が長年培った勘を狂わさないため
  • 測距エリアは上下方向に少し広がっている
  • 上下方向に測距エリアを広げることができたが、これ以上測距エリアを広げることは非常に難しい
  • EV-3対応は中央1点、開放F2.8以上明るいレンズを組み合わせた場合で、周辺の測距点はそれよりも約1~2.5段ほど落ちる
  • AFセンサーの感度を高くしノイズを減らすことで低輝度でのAFに対応した
  • AIサーボAF III+は被写体の急激な速度変化、動く方向の変化に対しても追従性を高めたもの
  • AIサーボAFの開始測距点「自動」は、一番手前の被写体を主要被写体と判断して測距点を選択する
  • EOS iTR AFを「する(顔優先)」設定時は、人の顔にピントが合うように測距点を選択する
  • EOS iTR AFの顔認識は、人物が遠くにいる場合でも人物にピントを合わせられる
  • AFサーチを一巡して被写体を見つけられないときは、レンズは無限遠に戻って停止する
  • 「AF測距不能時のレンズ動作」での選択で、サーチ駆動を行わない設定も可能
  • 基板にヒートパイプを設置したのは、連写や4K動画に対応するため
  • 本当は1段最高感度を上げたかったがそこまでのレベルには至らなかった
  • ただしEOS-1D Xと比較すると、EOS-1D X Mark IIは同じISO感度でもEOS-1D X Mark IIの方が色ノイズが抑えられている
  • デュアルピクセルCMOSセンサーの画素構造がS/N比が低下させることはない。
  • EOS-1D X Mark IIの動画は1人で写真も動画も撮影するケースを想定し、デュアルピクセルCMOS AFを採用した
  • EOS-1D X Mark IIのデュアルピクセルCMOS AFは期待されるほどの速度に達しなかったためライブビューでの静止画撮影時のサーボAFには対応していない
  • 4K/60pの動画ではCFカードの場合、最長も10秒程度しか記録出来ない
  • CFastとCFカードはスロットの誤挿入対策がされており、それぞれ誤った位置向きで装着されてしまうことはない
  • EOSムービーでは、静止画と同様、動画でも0-255のフルレンジで記録している
  • ビデオカメラ Xシリーズ風というピクチャースタイルファイルを使用することで、ビデオカメラに近い階調性を得ることが出来る
  • Log記録を求める方には、CINEMA EOS SYSTEMなど業務用機を使って欲しい

画像:Canon

Reported by 正隆