LensTipにシグマの50-100mm F1.8 DC HSM Artのレビューが掲載されています。
なんだかとんでも無い数値を叩き出しており、LensTipも「言葉が見つから無いほどの解像力」と高く評価しています。シグマにしか作れない、シグマにしか出せないこの50-100mm F1.8 DC HSM Art、このレンズの恐るべき性能とは!?
■50-100mm F1.8 DC HSM Art:中心解像度
50-100mm F1.8 DC HSM Artの解像力テストでは、中心部はグラフを見る限りF1.8の解放F値から50mm側で55lpmm程度、望遠側では50lpmm程度を記録しており、これはもう優れた単焦点レンズを絞った時のピーク性能さえも上回る数値です。
50mm広角端と比較して75mm域では更に解像力は上がり、F2.8のピーク時ではMTFチャートを振り切ってしまうという途方もない解像力を示しています。100mmの望遠端では、解放F値では広角端に劣るものの、僅かに絞ったF2で追いつき、F2.8では60lpmmのチャート最上部に達しています。
全体的には、F1.8の解放F値からかつてない程の解像力で、1段程度絞るとこの世の如何なる写真用レンズも及ば無い領域に達するモンスターレンズである事が見て取れます。
■50-100mm F1.8 DC HSM Art:周辺解像度
50-100mm F1.8 DC HSM Artの周辺解像度に関しては、中心解像度には劣るものの、高画質単焦点レンズの中心部に匹敵するほどの解像力を誇り、こちらは解放F値では100mmの望遠域が最も解像力が高く、広角側の方が僅かに劣ります。
とは言え、広角側でも望遠側でもほとんど差がなく、大きくボカす撮影ばかりでなく、周辺部までパンフォーカスで描写したい場合でも非常に高いパフォーマンスを発揮することでしょう。
■50-100mm F1.8 DC HSM Art:非点収差・コマ収差
周辺部に発生する非点収差・コマ収差に関してはズーム全域でほとんど見受けられず、こちらのテストでも50-100mm F1.8 DC HSM Artは高い性能を発揮しています。
夜景撮影や星野撮影のような撮影でも満足のいく結果が得られる事でしょう。
■50-100mm F1.8 DC HSM Art:ボケ味
シグマが比較的苦手と言われているボケ味ですが、50-100mm F1.8 DC HSM Artは少なくとも点光源のボケに関しては、年輪ボケの発生は僅かで、非球面レンズを採用した他の他のレンズと比較して見劣りする部分はないと言えるでしょう。
ただし口径食は派手に出ており、画面周辺部に光源があった場合は気になるかも知れません。
■50-100mm F1.8 DC HSM Art:逆光耐性
逆光耐性に関しては、50-100mm F1.8 DC HSM Artの数少ない弱点と言えます。広角側・望遠側に限らず、逆光には非常に弱く、光源が画面内や画面近くにあった場合、派手なゴーストとフレアが発生しています。
■シグマはまた新しい扉を開いたのか?
50-100mm F1.8 DC HSM Artは途方もない解像力を持ったレンズで、解像力に関して全てのレンズを過去のものとするほどのパフォーマンスを示しています。逆光耐性は弱いものの、ボケ味も悪くなく、非点収差やコマ収差の少くなっています。
この流れでいずれはフルサイズ用の70-200mm F2.8 DG HSM Artなどが発売されれば、さぞや凄いレンズとなることでしょう。
画像:LensTip
Reported by 正隆