今回はパリで活動する若手フォトグラファー、Vincent Bourilhonの作品をご紹介します。
ソフトクリームのコーンの上に電球が浮いていたり、空中に描いた鳥小屋に小鳥が集まってきたり…Photoshopのデジタル処理を駆使し、そんな独創的なアイディアで繰り広げられる彼の写真世界をどうぞご堪能ください!
■Vincent Bourilhonとは?
ヴィンセント・ブリヨンはパリで活躍する若手のフォトグラファー。Photoshopによる合成や加工を施した彼の作品は、ちょっぴりシュールでユニークです。
「私は物の形とその意味からインスピレーションを得ています」と彼は語っています。独創的でありながらどこかオシャレな空気の漂う、彼の作品における絶妙のさじ加減を私たちも学んでみましょう。
■作品紹介
自転車の男のバックパックから飛ばされる本のページ?は、ぐるっと環を描いて画面前方の前ボケに。大胆な演出ながら、前ボケになるという写真ならではの構成がステキ。
男のパイプから流れる煙と、頭の上に乗せたハウスの煙突から出る煙が繋がります。さりげないようでいて、背景にもこだわりの統一感が感じられる作品。
風船のように連なった壁掛け時計は、きっちりと正面を向いて男を空の旅へ案内します。彼はこれからどうなってしまうのでしょうか?
壁にチョークで描かれたスーパーマリオの世界。小さくなった男がジャンプしますが、スターには届かなさそう?
女性の頭の上に屋根が。よく見ると、屋根は開いた本でした。目をつぶっているのがいいですね。
コーンの上にあるのはソフトクリームではなく、電球でした。小脇に3つも抱えている姿が可愛らしいですね。
こちらに背中を向けた男が鳥籠を掲げて。チョウの非現実的な舞い方がファンタジックで美しいです。
空中に筆で書いた鳥小屋に、鳥が集まってくるなんて。夕暮れのロケーションがちょっと切ない雰囲気ですね。
頭のない謎のハンガー男。こんなところで何をしているのでしょうか?ちょっぴり不気味でシュールな一枚です。
帽子をかぶった紳士と、エッフェル塔からぷかぷか流れてくる?黒い傘。いや、紳士がエッフェル塔に傘を送っているのかも…。
手押し車の中には三日月が!と思いきや、空に浮かぶ満月から切り抜かれたものだった??満月も笑っているように見えます。逢魔が時は不思議なことが起こりそう。
■まとめ ~観察することからアイデアは生まれる?~
彼の作品を見たとき、連想したのはシュルレアリスムの画家ルネ・マグリットでした。
海外フォトグラファーの作品作りには学ぶべきことが多くあります。
私たちも彼のように物の形に思いを馳せて、連想が生んだ発想をアーティスティックな作品作りに活かせたら面白いですね!
Reported by ひらはらあい