カメラやレンズは高価であるため、特に海外旅行などでは盗難の心配があるもの。
そこで盗難防止のためにまことしやかに語られるテクニックのどれが本当に効果的なのか?を考えてみましょう。
■1.メーカーや機種名をパーマセルテープで隠す
良くメーカーロゴや機種名をパーマセルテープで隠すことで高価な機材であることが分からないようにするという方法が盗難防止テクニックとして語られることがあります。
これはハッキリ意味がありません。まず盗難する側もプロですから、機種名を隠してあってもその機種が何かはシルエットで判別出来てしまいます。
仮に盗難する側が素人で、パーマセルテープを貼られると機種が分からないような知識であれば、機種名が出ていても出ていなくてもどのような機種かわからないのですから、結局盗難をやめる条件にはならず、むしろ高級機であることをアピールする逆効果となってしまうでしょう。
むしろ機種名を隠してしまうことで、実際にはそれほど高価でないカメラでさえ勘違いされてしまうケースを生み、「高いカメラです」とアピールしているようなものですから、むしろ逆効果と言えるでしょう。
盗難防止効果:0%
メーカー名や機種名をパーマセルテープで隠すことに盗難防止効果はほとんど期待出来ないでしょう。
■2.ストラップを付属品以外のものに変える
同じ理由で機種名が書かれている純正の付属ストラップではなく社外品を使うというのがあります。これも機種名を知られないためとされています。
しかしこちらもカメラのロゴや機種名をパーマセルテープで隠すのと同様に、盗難者はストラップに機種名が書かれていようがいまいがその機種を判別出来ます。
とは言え、ストラップを付属品以外に変える行為は、ファッション性を求めて行うケースも多いため、高価なカメラであることをカメラに詳しくない人にまでわざわざ教えてしまうパーマセルテープほどの害はありません。
ちなみにストラップを付けている方がストラップ無しよりも引っ手繰られ難い面はありますが、首や肩にかけている場合、強引に引き倒されてカメラを盗まれる場合があり、怪我の要因にもなります。
そのためネックストラップではなくハンドストラップを利用するという方法もあります。
盗難防止効果:10%
付属品以外の機種名が書かれていないストラップに変えることも盗難防止効果は殆ど期待出来ませんが、丈夫なハンドストラップなどに変えることで、ネックストラップよりも引ったくられた際の怪我を減らすことが出来るかも知れません。
■3.首からカメラをぶら下げずバッグから取り出して使う
首からカメラをぶら下げていると、カメラを持っていることを常にアピールしてしまいます。そこでカメラをバッグにしまっておき、撮影の都度取り出して使うという方法があります。
これは盗難の標的になることを避けるという意味である程度効果を見込める方法です。撮影の度に機材を取り出すのは面倒な部分はありますが、ショルダーバッグなどではそれほど苦にはならないでしょう。
但しあからさまなカメラバッグではバッグ自体で機材が入っていることがバレてしまうため、なるべくカメラバッグらしくないものが好ましいでしょう。
盗難防止効果:50%
早打ちガンマンのように瞬時に取り出せるように練習しましょう。
■4.盗難保険に加入しておく
旅行保険などでカメラが盗難された際に備えておくのは有効な方法です。厳密には「盗まれないため」ではなく、「盗まれた時に備える」という考え方ですが、引ったくりと戦っても危険ですから、引ったくられた後に備えておくというのは堅実な考え方です。
海外で活躍するプロスポーツカメラマンなどは、治安の悪い地域に1千万円近い機材を持ち込むこともあるため、機材に盗難保険をかけておきます。
盗難防止効果:90%
正確には未然に防止する訳ではありませんが、有効な方法ですから、高価な機材には是非保険をかけておきましょう。
■5.キーファー・サザーランド(ジャック・バウアー)を同行させる
盗難防止のためにジャック・バウアーを連れて行くというのも有力な対策です。鋭い観察力・機転の良さ・目的のためなら手段を選ばない強引さ、さまざまなシチューションでカメラを守ってくれるでしょう。
帰国した際には旅行の思い出とともに、大統領がテロに関与した証拠の動画などが記録されているかも知れません。
盗難防止効果:100%
※国防に関わる事件など、より大きな危険に巻き込まれる可能性があります。
画像:Amazon,FOX,Public Domain Pictures
Reported by 正隆