ついに本日フジフイルムからX-T1後継モデル、FUJIFILM X-T2が正式発表されました。この新型フラッグシップミラーレス機をご紹介したいと思います。
■FUJIFILM X-T2の主な特徴
より明確になってきたX-T2の方向性
X-T1は当時の最新機能を搭載し、X-Proシリーズと並んでフジフイルムのフラッグシップ機として君臨してきました。X-Pro2が登場したことで、X-T2の登場が待ち望まれていましたが、この度全刷新という形でX-T2が登場しました。
新型のイメージセンサーと画像処理エンジン、スルー出力に対応した4K動画機能の搭載も魅力的ですが、X-T2はスポーツなどの動体撮影に関する機能を大幅に強化してきたようで、AF追随秒間11コマ(メカニカルシャッター/VPB-XT2装着時)という高速連写や、高速化したAFやタイムラグを極小までに抑えたレリーズとEVF表示に力を入れてきました。
あらゆる被写体に対応できるオールラウンダーを目指して
追随性などは実際に使用してみないとわからない部分もありますが、カタログスペック上だけでいうなら、そのAF合焦速度・レリーズタイムラグ・EVFの表示タイムラグ及びリフレッシュレートの高速化により、X-T2はニコンD5やキヤノンEOS-1D X Mark IIのようなプロスポーツユースの一眼レフ機に近くほどの性能を手に入れています。
加えて今回コンティニュアスAF時のカスタムセッティングが充実しており、被写体に応じたAFセッティングを細かく行うことが可能になっています。
撮る楽しさを追求していくX-Pro2と比較して、最新の性能を突き詰めてきたX-T2は、これまでおおよそフジフイルムのイメージからは程遠かったスポーツ・野鳥・航空機などの撮影にも使用して欲しいという意思が感じられるコンセプトとなっています。
ミラーレスメーカーのさらなる挑戦
秋に噂されているオリンパスのOM-D E-M1 Mark IIはプロスポーツカメラマンの市場を狙ったコンセプトとなっているという噂もあり、またオリンパスはそういった用途に相応しいレンズラインアップを整えつつあります。
ソニーα6300のAF性能なども考えると、動体撮影=一眼レフというイメージを払拭し、あらゆるジャンルに進出したいというミラーレス陣営の意気込みが感じられます。
今回登場したX-T2が単なるX-T1の正常進化バージョンではなく、フジフイルムの新境地となるのかが楽しみなところと言えるでしょう。
■FUJIFILM X-T2の仕様
- 撮像素子:APS-C X-Trans CMOS III
- 有効画素数:約2430万画素
- 画像処理エンジン:X Processor Pro
- 記録メディア:SD(UHS-II対応)
- 記録メディアスロット:デュアルSDカードスロット
- 起動時間:0.3秒
- 常用ISO感度:ISO200-12800
- 拡張ISO感度:ISO100 / 25600 / 51200
- 露出補正範囲:-5.0〜+5.0EV
- 動画機能:4K/30fps・2K/30fps・Full HD/60fps
- 動画ビットレート:100Mbps
- シャッタータイムラグ:0.045秒
- 最高シャッタースピード(電子シャッター):1/32000秒
- 最高シャッタースピード(メカニカルシャッター):1/8000秒
- 連続撮影枚数(電子シャッター時): 約14コマ/秒(JPEG42枚/可逆圧縮RAW28枚/非圧縮RAW25枚)
- 連続撮影枚数(メカニカルシャッター/VPB-XT2装着時):約11コマ/秒(JPEG73枚/可逆圧縮RAW30枚/非圧縮RAW27枚)
- 連続撮影枚数(メカニカルシャッター):約8コマ/秒(JPEG83枚/可逆圧縮RAW33枚/非圧縮RAW27枚)
- 連続撮影枚数(メカニカルシャッター/低速連写時):5fps(JPEG無制限/可逆圧縮RAW39枚/非圧縮RAW30枚)
- ストロボ同調最高シャッタースピード:1/250秒
- オートフォーカス:インテリジェントハイブリットAF
- 測距点数:325点
- ファインダー:0.5型/約236万ドット電子ビューファインダー
- ファインダー倍率:約0.77倍
- EVF表示タイムラグ:0.005秒
- EVFリフレッシュレート:60fps(100fpsにブースト可能)
- 背面液晶モニター:約162万ドット3.0型3ウェイチルト液晶モニター
- Wi-Fi:内蔵(802.11 a/b/g/n)
- フィルムシミュレーション:16モード(ACROSモノクローム含む)
- バッテリー:リチャージャブルバッテリー NP-W126S
- 撮影可能枚数:約340枚(VPB-XT2装着時/約1000枚)
- 外形寸法:132.5 × 91.8 × 49.2mm
- 質量:507g(CIPA準拠)/457g(本体のみ)
- 入出力端子:3.5mmマイク入力、2.5mmリモート入力、USB 3.0、micro HDMI
- 防塵防滴:防塵防滴構造及び-10℃までの耐低温を実現
- 店頭予想価格:169,500円(税別)
- 発売予定:2016年9月
Reported by 正隆