日刊工業新聞によると、近くキヤノンは一眼レフカメラなどレンズ交換式カメラの増産に向け、国内のデジタルカメラ3工場をフル稼働するとのこと。
デジタルカメラ市場は熊本地震で主要サプライヤーが被災し、世界的に供給が不足する懸念があり、キヤノンもコンパクトカメラの生産に影響を受けましたが、代わりに部品の自社生産比率が高いレンズ交換式カメラの生産を増やし、カメラの販売機会ロスを減らす意向とのことです。
■販売のキヤノン健在!
数年前のタイの水害の際にもキヤノンは被害をあまり受けず、国内生産の強みを見せましたが、今回国内での地震被害でも、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング株式会社熊本テクノロジーセンターの被災により多くのカメラメーカーが生産に関して大きな打撃を受けていますが、キヤノンはレンズ交換式カメラに関しては基幹部品を内製しており、大きな被害を受けていないとのこと。
そのため、他メーカーの生産が滞っている今、市場シェアのさらなる拡大チャンスということで、レンズ交換式カメラの増産に向けて国内のデジタルカメラ3工場をフル稼働させるとのこと。
2016年のキヤノンのカメラ販売は、前年比15.5%減の1020万台を予定しているとのことで、このうちレンズ交換式カメラは全体の約半分を占めるとのことで、ミラーレス・一眼レフで約500万台を予定しているということです。
国内最大の規模を持つ大分キヤノンは既にフル生産体制に入っているとのことで、今後コンパクトデジタルカメラを生産している長崎キヤノンと宮崎ダイシンキヤノンも順次フル生産に引き上げるとのこと。
シェアNo.1のキヤノン、2016年もチャンスを逃さず更なる市場シェア拡大を狙っているようです。
Reported by 正隆