DPREVIEWにFUJIFILM GFXの開発者インタビューが掲載されており、フジフイルムの開発陣は「GFXのレンジファインダータイプやレンズ固定式など、GFXの別バージョンも考えられる」と回答しています。果たしてGFX 50SのレンジファインダーバージョンとなるGFX 50Rは登場するのでしょうか?
今回はこのレンジファインダー型GFXの噂をご紹介します。
■レンジファインダー型中判ミラーレス、FUJIFILM GFX 50Rに関するフジフイルム開発スタッフの発言
GFX 50Sのターゲット層について
- GFX 50Sはファッション、コマーシャル、風景のフォトグラファーが主なターゲット
- 特に風景に関してはプロフォトグラファーだけでなく、アマチュアフォトグラファーも対象にしている
- 色調とダイナミックレンジの広さはブライダルフォトグラファーにもアピールするだろう
- 防塵防滴を備えたGFX 50Sは風景などのアウトドアフォトグラファーにも自信を持って使うことができる
Gマウントレンズのこれからの展開について
- 既に6本のレンズを発表しているが、次のレンズも既に考えている
- 一例を挙げると風景写真家のための広角ズームや200また250mm程度の望遠レンズなどだ
GFX 50Sの画質とオートフォーカス
- GFXの最優先事項は画質だった
- Xシリーズの経験を経てレンズデザインとオートフォーカスモーターの技術を開発した
- 最初のGFレンズにはリニアモーターが搭載されているが、63mmにはFUJINON XF23mmF2 R WRに使用されているものと同じモーターが使用されている
- オートフォーカスのスピードは非常に良好で、オートフォーカス速度に関して我々は不満の声を聞いておらず、むしろその速さに驚いたユーザーもいる
- だからと言ってGFXシリーズが将来的にわたって位相差検出方式を行わないというわけではない
- 将来的には撮像面位相差検出用のピクセルを組み込む可能性もある
- すべてのGFレンズは100メガピクセル(1億画素)に対応するように設計されている
- より重いレンズを中判フォーマットで扱うには問題が多く設計と製造の両面で困難が伴う
- センサーが大きくなると色収差も大きくなる
- GFX 50Sではデジタル補正は最終結果をシャープにするだけで、収差は光学的なレベルで最小限に抑えている
X100シリーズの否定できない魅力
- XマウントカメラにFUJINON XF23mmF2 R WRを使用すればX100シリーズと同じイメージセンサー、同じ画像処理エンジンを得られるが、レンズ交換式カメラのセンサーはすべてのレンズで動作する必要があるが、X100シリーズではレンズはイメージセンサーに最適化することができる
- だからX100シリーズのレンズは高画質でありながら小型化することができる
- FUJINON XF23mmF2 R WRは優れたレンズだがサイズは大きくなってしまうが、オートフォーカスは少し速くなる
- X100シリーズによって写真に対する情熱を取り戻したと言うユーザーは非常に多い
- X100シリーズにはリーフシャッターとNDフィルターが内蔵されているためストロボ同調速が速く、ストロボを使う多くの人に重要な違いとなっている
- X100シリーズはコンパクトなボディサイズによって、フジフイルムユーザーだけでなく、すべての人にとってサブカメラとして有意義だ
X100のメリットは中判フォーマットにも活かせる?
- もちろん中判フォーマットのカメラにもX100シリーズのメリットは活かせるだろう
- 市場の需要よるが、GFX 50Sは1つのスタイル
- GFX 50Sの「S」は「SLR(Single Lens Reflex:一眼レフ)スタイル」の意味で、レンジファインダー型のカメラであれば「R」がつくかも知れない
- レンジファインダー型が大きすぎるなら、GF670のようなレンズ固定式カメラにすることで小さくできる
ー 後略 ー
■FUJIFILM GFX 50Rは登場するのか?
この後もX-T20やX-E2後継機など、Xシリーズに関するインタビューが続きますので、ご興味があればこちら(英語)をご覧いただければと思います。
GFX 50Sの「S」がSLR(スタイル)のSというのは初めて知りましたが、レンジファインダー型に関しても需要があれば十分考えられるというのは驚きました。
X-T2とX-Pro2という一眼レフ風スタイルとレンジファインダー風スタイルという、二つのスタイルでXマウントのフラッグシップ機を展開しているフジフイルムですから、確かにGFXのレンジファインダースタイルとなるGFX 50Rが登場してもおかしくないのかも知れません。
Reported by 正隆