RRS(リアリー・ライト・スタッフ)の選び方まるっと教えます!

Plates for EOS-5D Mark IV

遂に正式に日本上陸を果たした、リアリー・ライト・スタッフですが、ご存知のようにリアリー・ライト・スタッフといえばその非常に高い品質と機能性を誇るカメラプレート・雲台・三脚メーカーとして有名です。

機種専用プレートによる非常に高い固定力はわずかのブレにも気を使う高画素時代には嬉しいもの。またL型カメラプレートによる縦位置・横位置の素早い切り替えと構図のズレの少なさなど多くの魅力があります。

さらに近年ではウルトラ高品質な超高級カーボン三脚をラインアップに加え、「金に糸目をつけない、最高品質のものが欲しい」という方にとって非常に魅力的な商品をラインアップしています。

今回はリアリー・ライト・スタッフの魅力とラインアップをご紹介します。



■RRSの核心、カメラプレートの選び方


汎用カメラプレートと機種専用プレート、何が違う?

カメラプレートはカメラに取り付けるクイックシュープレートで、汎用タイプと機種ごとに形状が異なる機種専用プレートがあります。機種専用プレートはボディに対して高いフィット性があり、まさにリアリー・ライト・スタッフの真骨頂と呼べるものです。

汎用プレートを使うくらいならリアリー・ライト・スタッフを使う意味は大きく減ってしまうといって良いでしょう。使い回しがきかなくとも機種専用プレートを使うのがオススメです。

機種専用カメラプレートの選び方

機種専用カメラプレートですが、すべての機種に対してではありませんが、機種によっては、

  • ベースプレート:ボディ下部にのみ効果のある(L型プレートではない)タイプ
  • バッテリーグリップ付きモデル用ベースプレート:バッテリーグリップを付けた状態でボディ下部にのみ効果のある(L型プレートではない)タイプ
  • Lプレート:バッテリーグリップを付けていない状態でボディ下部と側面の両方で固定できるL型プレートタイプ
  • バッテリーグリップ付きモデル用Lプレート:バッテリーグリップを装着した状態でボディ下部と側面の両方で固定できるL型プレートタイプ

などが用意されています。基本的にはリアリー・ライト・スタッフの大きな魅力であるL型プレートがオススメです。L型プレートのうちのバッテリーグリップ非装着時用にするかバッテリーグリップ装着時用にするかは、普段バッテリーグリップを付けて使用しているかどうかで選ばれると良いでしょう。

機種専用カメラプレートはリアリー・ライト・スタッフ製品の真骨頂といえるものですが、非常に種類が多いため、間違いのないように購入しましょう。

リアリー・ライト・スタッフ以外のアルカスイス系クランプとの互換性は?

RRS(リアリー・ライト・スタッフ)のカメラプレートやレンズプレートも、いわゆるアルカスイス互換プレートの一種ですが、アルカスイス互換といっても厳密に規格が定められているわけでないため、メーカーが違うと同じアルカスイス系プレートでも適合するとは限りません。

  • RRSのプレートとRRSのノブクランプ:適合します
  • RRSのプレートとRRSのレバークランプ:適合します
  • RRSのプレートとRRS以外のノブクランプ:多くが適合します
  • RRSのプレートとRRS以外のレバークランプ:多くが適合しません
  • RRS以外のプレートとRRSのノブクランプ:多くが適合します
  • RRS以外のプレートとRRSのレバークランプ:多くが適合しません

このように、要するにクランプ幅が調整できるノブ式のクランプであればメーカーが異なっても適合する場合が多いものの、必ず適合するわけではありません。

プレートのアリガタのエッジ角度とクランプのエッジ角度や深さが異なるために、ノブ式でも固定できない、もしくは固定できるもののガッチリと固定されないといった場合があります。

クランプがレバー式の場合、レバーを閉じた時の幅が調整できないモデルも多く、適合するかどうかはよりシビアになります。

クランプに関して最近は「リアリー・ライト・スタッフのプレート対応」を謳うメーカーも増えてきましたが、同じメーカーで以前製造されていたクランプはリアリー・ライト・スタッフと互換性がないという場合もあるので、もしもリアリー・ライト・スタッフのプレートを他社クランプで使いたい、もしくはリアリー・ライト・スタッフのクランプに他社のプレートを使いたいといった場合にはメーカーに確認をとってみるのが確実です。

型番 対応カメラ
B1DXMKII-L SET EOS-1D X/EOS-1D X Mark II用Lプレートセット
BGE20 BASE PLATE EOS 5D Mark IVバッテリーグリップ付きモデル用ベースプレート
BGE20-L SET EOS 5D Mark IVバッテリーグリップ付きモデル用L プレートセット
BGE16-L SET EOS 7D Mark IIバッテリーグリップ付きモデル用Lプレートセット
BD5-L D5/D4S/D4用Lプレート
BD810-L D810用Lプレートセット
BMBD12-L810 D810バッテリーグリップ付きモデル用Lプレートセット
BMBD17-L SET D500バッテリーグリップ付きモデル用Lプレート
BA7R2-L SET α7 II/α7R II/α7S II用Lプレート
BVGC2EM-L α7 II/α7R IIバッテリーグリップ付きモデル用Lプレート
BXT2-L SET X-T2用Lプレート
MC-L マルチカメラLプレート(※汎用プレート)

■カメラだけじゃない、レンズプレート


レンズプレートにも機種専用と汎用のものがある

レンズプレートもカメラプレートと同じように機種専用のものがあり、専用のものはメーカーのレンズフットを外して代わりに取り付けて使用します。汎用のレンズプレートはメーカーが付けているレンズフットの下に取り付けて使用します。

レンズプレートに関してはこれから銀一の取り扱いも充実していくと予想されますが、当初は機種専用プレートではなく汎用プレートから国内発売していくようです。

型番 プレート長
MPR-73 レンズプレート73mm
MPR-113 レンズプレート113mm
MPR-1 レンズプレート152mm
MPR-192 レンズプレート192mm

■どうせなら雲台もRRSで揃えたい


一発で縦位置・横位置変更が可能なレバーロック式雲台

リアリー・ライト・スタッフのボールヘッドは何と言っても非常にしっかりとしておりかつ高級感のあるレバーロックが大きな特徴となっています。

リアリー・ライト・スタッフのプレートであれば一発でガッチリと止まり、L型のカメラプレートであれば素早く縦位置・横位置の変更を行うことが可能です。

ノブ式のアルカスイス互換クランプであればリアリー・ライト・スタッフのカメラプレートを固定できるものも沢山ありますが、ワンタッチでの着脱が可能なレバー式の場合、リアリー・ライト・スタッフのプレートに非対応のものもかなりあるため、いっそ雲台もリアリー・ライト・スタッフで統一すれば確実です。

雲台は機材と三脚に見合ったものを選ぼう

リアリー・ライト・スタッフの雲台は高品質かつ固定力も非常に高い点も大きな魅力です。三脚の脚が細いものを使っているのに雲台だけ過剰に大きくても固定力は上がりませんし、逆に脚がしっかりしているのに雲台がコンパクトタイプでは折角の三脚の太さが無駄になってしまいます。三脚の雲台を載せるベース径に合わせて雲台も同クラスのものを選ぶと良いでしょう。

後でご紹介するリアリー・ライト・スタッフの三脚に合わせればジャストフィットで見た目も美しくなります。

ちなみにMH-01LRは一脚などに付けるための前後ティルトのみのタイプですからお気をつけください。

型番 BH-25LR BH-30LR BH-40LR II BH-55LR MH-01LR
シリーズ ultra-light ballhead compact ballhead mid-size ballhead full-size ballhead monopod head
クランプタイプ レバーリリース レバーリリース レバーリリース レバーリリース レバーリリース
重量 221g 318g 486g 890g 408g
耐荷重 4kg 6.8kg 8kg 23kg 34kg
高さ 66mm 75mm 76mm 94mm 86mm
ベース径 34mm 40mm 53mm 73mm 38mm(幅)
ボール径 25mm 30mm 40mm 55mm

■超望遠にはジンバルヘッド!


超望遠にはジンバルヘッドがおすすめ

超望遠レンズは重量があるため通常の自由雲台や3way雲台では操作し辛いため、バランスの取りやすいジンバルヘッドがおすすめです。

また通常の雲台では固定力や耐加重の問題でレンズの重量に雲台の固定力が負けてレンズが自重で傾ぐ場合があり、通常の雲台では運用が難しいというのも理由です。

ジンバル雲台はブランコのような形状をしており、レンズの重量をヤジロベエのようにバランスをとることで軽い力で動かすことが可能になっており、リアリー・ライト・スタッフのジンバルヘッドは分解することでコンパクトに持ち運べる点も魅力です。

型番 重量 対荷重 高さ
PG-01 LR WITH FLAT BASE 490g 3.6kg 189mm
FG-02 LR 1.50kg 23kg 241mm

■RRSのプレートにはRRSのレバーリリースクランプがベストマッチ


リアリー・ライト・スタッフ製品のキモ、レバーリリースクランプ

レバーリリースクランプはカメラプレートと並んでリアリー・ライト・スタッフのシステムの核となるものです。非常に高剛性で高品質なレバークランプはワンタッチでカメラプレートやレンズプレートを本当にガッチリと固定します。

レバーを90°起こした状態ではスライド、180°反転引き起こした状態ではプレートを上に取り外すことが可能です。アルカスイスのレバークランプはさまざまなメーカーから発売されていますが、リアリー・ライト・スタッフのレバーはその中でも圧倒的にガタが少なくハードな使用に対応します。

他社製雲台にリアリー・ライト・スタッフのクランプを取り付ける場合ですが、現在のクランプは接着されているケースや滑り止めのためにロックタイトのようなネジ緩み止め剤が使われているケースも多く、既に付いているクランプを取り外せるかどうか?その雲台にリアリー・ライト・スタッフのクランプが取り付けられるかどうかを確認してから購入しましょう。

リアリー・ライト・スタッフ以外の雲台に使用したい時に

レバーリリースクランプはレンズプレートなど長めのプレートを固定する場合や、リアリー・ライト・スタッフ以外の雲台に取り付けてリアリー・ライト・スタッフのカメラプレートを固定したい場合に使います。

注意しなければならないのは、リアリー・ライト・スタッフのレバーリリースクランプはクランプ幅の調整が行えないため、他社製プレートではアルカスイス互換プレートでも適合しない場合が多々あります。

そのためリアリー・ライト・スタッフのレバーリリースクランプを使うのであればカメラプレートやレンズプレートもリアリー・ライト・スタッフ製を使うのがおすすめです。

型番 重量 嵌合面長 高さ
B2-LR II 150g 60mm 15mm
B2-LLR II 190g 80mm 15mm

■トラベルクランプキットでどこでも簡単カメラ固定


旅行だけではないクランプの使い道

トラベルクランプキットは手すりやポールといった場所にカメラを固定する道具です。

旅行など三脚を持って行き辛いシチュエーションでカメラの固定具として使うものですが、トラベルクランプキットはそれだけではありません。スタジオでもステーなどに固定したりするのにも使えます。

型番 クランプ幅(径/幅) 重量 取り付け部
Travel Clamp Kit with Flat Surface Adapters 89mm/63mm 336g 1/4”受けネジ×1 3/8”受けネジ× 4

■ジッツオに匹敵する!?RRSの超高品質三脚ラインアップ


プレートだけではない、RRSの超高品質三脚

リアリー・ライト・スタッフの三脚は非常に高価であるものの、その美しいデザイン・高い品質・スムーズな動き・高い固定力など多くの魅力があります。

リアリー・ライト・スタッフの三脚はカーボンパイプから小さなネジに至るまで、アメリカで製造されています。厚さ1mmのカーボンパイプを使用し、高い安定性を誇ります。

リアリー・ライト・スタッフの三脚のロックはスムーズで、高級感もあります。好みもあるでしょうが、世界屈指のクオリティを誇る三脚であることは間違いありません。見た目も美しくスチール用の三脚としては(物凄く)高価ですが、それに見合う性能と高級感をもった三脚と言えるでしょう。

型番 TQC-14 TVC-23 TVC-24 TVC-33 TVC-34
シリーズ クイックコラムシリーズ1 ヴァーサシリーズ2 ヴァーサシリーズ2 ヴァーサシリーズ3 ヴァーサシリーズ3
段数 4段 3段 4段 3段 4段
重量 1.19kg 1.5kg 1.51kg 1.92kg 2kg
全伸高 149(121※1)cm 134cm 125cm 149cm 148.6cm
最低高 36.3(8.4※2)cm 9.5cm 8.6cm 10.4cm 9.6cm
格納高 44.8cm 60.6cm 48.6cm 65.1cm 53.7cm
対荷重 11.3kg 18kg 18kg 23kg 23kg

※1:クイックコラム未使用時
※2:クイックコラム取り外し時

■一脚もRRSクオリティ


どうせなら一脚もRRSで統一してみては!?

一脚といっても結構な値段がしますが、その品質の高さは折り紙付きです。リアリー・ライト・スタッフ製の一脚用雲台MH-01LRと組み合わせて使うのも一興です。

一脚としては非常に高価なものですが、それだけに持っているだけで自慢になる他ではありえない一脚です。

型番 段数 重量 対荷重 全伸高 最低高/格納高
MC-34 3/8″ 4 667g 23kg 170.8cm 54.9cm

■さらにポケットポッドも!


ミニ三脚といえども手抜きは一切なし

ポケットポッドはいわゆるミニ三脚ですが、その驚異的な他荷重をご覧いただければ分かるように、その大きさや重さからは信じられないほどの対荷重を誇ります。

ミラーレスは勿論の事、中級一眼レフ+標準ズームレンズなどにも使用出来る、タフなミニ三脚です。

型番 重量 対荷重 全伸高 最低高
TFA-01Ultra & BC-18 238g 6.8kg 165mm 83mm

■クイックコラムはやっぱり便利


あるとないとじゃ大違い。クイックコラムは是非そろえたい

クイックコラムは三脚用のセンターポールです。美しい仕上げと心地よい手触りが、リアリー・ライト・スタッフ製三脚にベストマッチします。

センターポールとしては非常に高価ですが、三脚とともに揃えたい一品と言えるでしょう。

型番 重量 長さ
TA-2-QC 257g 311mm
TA-3-QC 361g 381mm

画像:Really Right Stuff,銀一

Reported by 正隆