経営赤字に苦しむマグナム・フォトが一般投資家の出資を募集

マグナム・フォト

AFP BB NEWSによると、有名な写真家集団であるマグナム・フォトが赤字に苦しみ、初めて一般投資家からの出資を募るとのこと。

マグナム・フォトといえば、ロバート・キャパやアンリ・カルティエ・ブレッソンらが創設した、会員が出資して運営する世界最高峰の写真家集団として知られています。

そこで今回はこのマグナム・フォトのニュースをご紹介します。

■マグナム・フォト


マグナム・フォトって?

マグナム・フォトは世界を代表する国際的な写真家のグループで、事務所をニューヨーク、パリ、ロンドン、東京に構えており、現在約50名の写真家とフォトジャーナリスト(報道写真家)が在籍しています。

マグナム・フォトは1947年「ロバート・キャパ」「アンリ・カルティエ=ブレッソン」「ジョージ・ロジャー」「デヴィッド・シーモア」の四人の写真家たちによって結成されました。

そのメンバーの多くが地球的規模で活躍しており、「世界最高の写真家集団」として現代でもその名声は写真業界でよく知られるところです。

マグナム・フォトでさえ苦しい現在の写真業界

AFP BB NEWSによると、そんな偉大な歴史を持つマグナム・フォトが、初めて一般投資家の出資を募る大改革を余儀なくされているとのこと。

マグナム・フォトの経営責任者であるデビッド・コーガン氏によると、「今では毎年膨大な枚数の写真が撮影され誰もが写真家になっている」と語ったとのこと。

デビッド・コーガン氏は「市場はこの30年ですっかり様変わりした」「写真に大金をはたいていた新聞各社も、もはやそんな金額を使わなくなった。だからわれわれは新しいプロジェクトに投資し、未来について考えなければならない」と説明。一般投資家からの出資を募るとのこと。

すでに複数の個人投資家から融資を受けており、デビッド・コーガン氏今回の融資受付に関して、「マグナムが常に抱えていた弱点を、その魂を失うことなく是正すること」にあると説明しています。

さらに資産管理のために「マグナム・グローバル・ベンチャーズ」という名の子会社を創設する予定とのこと。この新会社においてもマグナムは筆頭株主であり、長らく赤字に苦しむマグナムをすぐに黒字転換させるとデビッド・コーガン氏は語っています。

現在マグナム・フォトには92人の写真家が所属しているとのことですが、この歴史ある写真家グループでさえ経営に苦しんでいるというのは、現在の写真業界の厳しい状況を垣間見るようです。

参考:AFP BB NEWS
画像:マグナム・フォト

Reported by 正隆