フォトマスター検定の予想問題です。フォトマスター検定勉強法も掲載していますので、参考にして頂ければと思います。
過去の各級の予想問題のまとめ
合格目指してさっそく問題です!
難易度:2級レベル
問:同一焦点距離のレンズを使用して空気中と水中での撮影を行った場合、空気中と水中での撮影画角はどう変化するか?次の中から選べ。
① 水中の方が画角が狭くなる
② 水中の方が画角が広くなる
③ 画角はどちらでも変わらない
正解はこのあとすぐ!
■正解は①(水中の方が画角が狭くなる)
水中では画角が狭くなる
水中では空気中との屈折率の違いにより画角が狭くなります。焦点距離で言うと、約1.33倍程度長くなったのと同等程度(実際に焦点距離が伸びるわけではありません)の画角になります。
どの程度変わるかを見てみましょう(小数点以下四捨五入しています)。実焦点距離に対して、水中では換算で上段の空気中の何mm程度の同じ画角になるかを表にしています。
空気中 | 焦点距離(mm) | 8 | 14 | 16 | 20 | 24 | 28 | 35 | 50 | 60 |
水中 | 換算(mm) | 11 | 19 | 21 | 27 | 32 | 37 | 47 | 67 | 80 |
このため水中で広い画角を撮影しようとすると、短めの焦点距離のレンズを選択する必要があるというわけです。
マリンスノーを避ける目的
幾ら綺麗な海であっても、水中には砂やゴミといった浮遊物がかなり舞っています。
水中は暗いため撮影にはストロボを頻繁に使うことになるのですが、この時水中の浮遊物にストロボの光が当たることでまるで雪が降っているような白い点として写ってしまいます。
この浮遊物に光が当たって雪のように見える現象は「マリンスノー」と呼ばれるものなのですが、水中写真では多くの場合マリンスノーが邪魔になるため、被写体と撮影者の間の海水をなるべく減らす、つまり被写体に寄って撮影することで浮遊物の量が減り、マリンスノーを目立ちにくくすることが出来ます。
またマリンスノーは被写体の正面からではなく斜めから光が当たるようにストロボに角度を付けることでも軽減できますが、いずれにせよ被写体との距離が離れすぎていると海水を挟むために写真そのものがクリアに写りにくくなります。
ちなみにストロボ光で被写体を照らしつつも背景を暗く落ち込ませないために、水中撮影でもスローシンクロを行うこともあります。
水中で短い焦点距離のレンズを使う理由
もちろんどうしても近づけない被写体というのもありますから、すべてのシチュエーションで広角レンズが最適というわけではありませんが、これまでご紹介した、
- マリンスノーを軽減するために被写体に寄る
- よりクリアな画質で撮影するために被写体に寄る
- 寄るために最短撮影距離の短いレンズが必要になる
これらの理由から、水中撮影では焦点距離の短い広角レンズが使われることが多くなるというわけです。
そして最初にご説明したように水中では撮影画角が狭くなるため、広い画角で撮影したい場合には、画角の変化を考慮してより広角のレンズを選択すると良いでしょう。
画像:Amazon
Reported by 正隆