ニコンD850は秒間10コマの連写と4600万画素を実現し、価格は40万円台か?

D5

NIKON RUMORSに、ニコンのプロ・ハイアマチュア向けのフルサイズ一眼レフであるD850の基本スペックの噂が掲載されています。

それによると、D850はなんと4,600万画素のイメージセンサーと約10コマ/秒という驚異的なスペックを搭載しており、ベイビーD5とも言えるスペックを実現しているのではないかとのこと。

そこで今回はこのD850の噂をご紹介します。

■D850の基本スペック情報


D850の基本仕様

D850の仕様に関する情報は以下の通りです。

  • D850は「ベイビーD5」のようなカメラのようです
  • 私たちはD850D5ベースであると言う情報を得た(ソース
  • D850の仕様は以下のようなものとなっているとのこと
    • 有効画素数:約4,600万画素
    • 連続撮影速度(連写):約10コマ/秒(バッテリーパックなしで)
    • 高速なオートフォーカスを搭載し、4,600万画素ながらD500のようにスポーツ撮影にも対応している
    • MB-D12との互換性はない
    • 新型専用バッテリーパックを採用
  • 最初のサンプルが登場するのは2017年10月だろう
  • 価格はD810よりも約1,000ユーロ高い

D810の価格.comの初値は313,462円ですから、仮にそこから1,000ユーロ(現在のレートで約13万円程度)がプラスされるすれば、この情報に基づくとD850の価格は440,000円程度になるかもしれません。

D850は広告写真からプロスポーツまで対応したオールラウンダーとなる?

この情報では、D850は4,600万画素の高解像と約10コマ/秒という高速連写を実現しているとの事で、これが本当であれば一眼レフの究極系とも言えるスーパースペックとなっており、40万円代半ばであったとしてもむしろバーゲンプライスであるように思います。

ただスペックだけを見ればむしろD5以上のコストがかかりそうな気がしますし、また4,600万画素を秒間10コマで撮影した場合、バッファメモリーも相当な量が必要になるため、そうした点でも実現すれば凄い事であると思います。

■D850に期待されるスペック


DPREVIEWにはD850に期待されるスペックが掲載されています。

高画素化(但し多すぎない)

D810の3,600万画素イメージセンサーのRAWファイルには多くのディテールが含まれています。

D850には多少の画素数の増加が期待されますが、D810の3,600万画素のイメージセンサーでも多くの場合十分であるため、一般的に高画素化は解像力の向上を意味しますが、控えめで適度な向上である事を期待しています。

実際にD810の3,600万画素の画質は既に上質で、ピクセル数が多くなるとファイルサイズが大きくなる問題もあります。

D810と同等以上の低感度のダイナミックレンジ

D810について私たちが気に入っている点の一つに、ISO64での信じられないほどのダイナミックレンジの広さです。

しかしダイナミックレンジは広いに越した事はありません。ダイナミックレンジが広がると、一回の露光で(HDRなどを使わずに)より広範囲なトーンを撮影できる可能性が高くなります。

実際にD810のISO64のダイナミックレンジは中判デジタルカメラと競合するレベルと言えます。

D5譲りのオートフォーカスシステム

D5の153ポイントオートフォーカスシステムは優れた汎用性があり、D810の古いオートフォーカスシステムよりも暗い環境下でも遥かに強力です。

D5の153ポイントオートフォーカスシステムがD850へ採用されるのは確実でしょう。

AFの追尾性能は、スポーツ、行動、野生動物を撮影する時のみに効果的だという誤解がありますが、私たちはポートレートでもこの追尾は有効であると思っており、特に子供や赤ちゃんのように立ち止まってくれない人物に対してより有効です。

4K動画記録

D500D5は4Kビデオ記録を搭載しており、D850でもビデオ仕様が改善されることを期待しています。 おそらくD850は4K記録を搭載してくるでしょう。

ソニーのα7R IIのような4,200万画素のイメージセンサーであれば、D850はそれと同等の解像度とフレームレートの動画性能が搭載されると思います。

少なくとも、D850にはD500D5のようにハイライト警告とフォーカスピーキングを追加することを望みたいところです。

XQDメモリーカードのサポート

コンパクトフラッシュは長い間使われてきましたが、XQDカードは将来の規格です。D500は1つのXQDスロットと1つのSDスロットを備えておりD850はこれらと同じ構成を提供すると考えています。

D500D5で使用されるXQDメディアは、コンパクトフラッシュより小さく遥かに高速でで、D850は高速連続撮影にも対応してるとの事ですから、XQDスロットが少なくとも1つは採用されていると考えています。

可動式の関節式のタッチスクリーン液晶モニターと優れたライブビューAF

D500の背面液晶は、可動式タッチパネル液晶モニターを採用しているでしょう。236万ドットの解像度とD5の制限されたタッチ機能を搭載していると期待しています。

可動式液晶モニターは、固定式液晶モニターほど堅牢ではありませんが、可動式液晶モニターは特に風景やローアングル・ハイアングルの三脚を使用した撮影では、固定式液晶モニターよりも遥かに便利です。

またキヤノンのようなデュアルピクセルAFは実現しなくても、ライブビューやムービー撮影時のオートフォーカスが改善されることを期待しています。

適切な電子先幕シャッターの実装

私たちは、D850がより効果的な電子先幕シャッター機能を提供することを願っています。

D810はシャッターショックのリスクを低減するために、D800から電子先幕シャッターを搭載する改良を行いましたが、十分ではありませんでした。

D850ではこの機能を適切に実装していることが期待され、これはミラーアップ撮影からの決別を意味するでしょう。

基本的には、既存の露光ディレイモード(ミラーショックが収まってから実際に露光を開始する機能)と同様に動作する可能性がありますが、露出ディレイモードよりもその露光遅延は遥かに短くなります。シャッターボタンを押すとシャッターとミラーがロックアップし、電子シャッターによって露光が開始されます。

Wi-Fiの搭載(および改良されたSnapBridge)

SnapBridgeはD500で最初に遭遇して以来改善していますが、まだ使い勝手が良くありません。D850では外付けのWi-Fiモジュールを使用せず、内蔵でのWi-Fi機能を期待します。

SnapBridgeシステムはフルタイムのBluetooth接続を提供しますが、Wi-Fiへのアクセスや制御は制限されています。D850には、Wi-Fi、Bluetooth、NFCを含む完全な接続システムを実現して欲しいところです。

改良されたオートAF微調整

AFの自動微調節機能は素晴らしい機能ですが、改善の余地があります。ニコンがD850でそれを洗練してくれる事を願っています。

D5D500は自動化されたAFポイントキャリブレーションを提供しますが、それはあまり便利ではありません。

より高い解像度のボディはより高いAF精度を必要とするので、私たちはD850でこの機能に関する改善をニコンにお願いします。

具体的には、AFの自動微調節機能が中央の測距点だけでなく、すべてのAFポイントに拡張されていることを期待します。また異なる被写体距離や、ズームレンズの広角側と望遠側でそれぞれに対してキャリブレーションを行えるようにして欲しいと考えています。

また、取得した数値がキャリブレーションを行うたびに異なる事があるので、キャリブレーションをより一貫性のあるものにして欲しいと思います。

理論的には、こうしたAFの自動微調節機能が改善されれば、D850はあらゆる撮影条件において、個別のレンズに対してもそれぞれ正確なオートフォーカスを保証することができます。

より小さいボディとボタンイルミネーション

夜間に撮影したことがある場合、または早朝に撮影した場合は、バックライト付きのボタンイルミネーションの使い勝手を高く評価するでしょう。D850にはD5D500からこの機能を継承されて欲しいと願っています。

D5D500の主要なボタンイルミネーションの機能は、暗い場所や夜間の撮影に非常に便利です。

またD810はかなり丈夫なカメラですが、そのために持ち続けるのは大変です。ですからD750D7500で見たのと同じように、ボディが薄型化されていることを切に願っています。


D850はデジタル一眼レフ史に残る名機となるか

リークされているD850の画像を見ると、チルト可動式液晶モニターやボディの薄型化、Wi-FiとBluetoothの搭載など、すでにDPREVIEWが期待する機能の幾つかは実現されている事が見て取れます。

画素数やダイナミックレンジ、さらに連続撮影速度などが期待通りのスペックで登場すれば、D850はデジタル一眼レフ史に残る名機の一つとなりそうです。

参考:DPREVIEW,NIKON RUMORS
画像:NIKON RUMORS

Reported by 正隆