ニコンフルサイズミラーレスファンの皆さんこんにちは。
ニコンファン、いいえ多くのカメラファン待望のニコンフルサイズミラーレス機、Z6とZ7(正確な表記はZ 6とZ 7でありZと数字の間にスペースが入るのですが、見た目の問題で当サイトでは続けて表記しています)が遂に発表されました。
【目次】
- Zマウントの特徴
- システムカメラの要、レンズとボディを繋ぐマウント
- Zマウントの特徴と優位性
- Zマウントのレンズラインナップ
- カメラシステムの要、レンズラインナップ
- Z6とZ7の仕様比較
- スペック比較
- Z6の製品特徴
- 高速連写・超高感度モデル、Z6
- Z7の製品特徴
- 超高解像モデル
- Zマウントの評価と将来性
- 次の100年に向けた、遂にニコンの本気の新世代マウント
そこで今回は、このニコンの次世代のレンズ交換式カメラの主流となりそうな、Zマウントの輝かしい幕開けとなる2機種、ニコン本気のフルサイズミラーレス、Zシリーズとその将来性について解説したいと思います。
■Zマウントの特徴
システムカメラの要、レンズとボディを繋ぐマウント
システムカメラの根本は、カメラボディとレンズを繋ぐマウントにあります。
カメラボディやレンズは改善が容易ですが、レンズマウントは「もっと良い方法があったから次の機種から変えよう」ということが出来ません。
実際にはレンズマウントも緩やかに進化するのですが、互換性維持の問題から規格を根本から変えることは難しいため、レンズマウントがどれほど先見性のある作りになっているかはそのカメラシステムを評価する上で非常に重要なポイントとなります。
Zマウントの特徴と優位性
マウントの詳細な仕様まで公開されているわけではないものの、Zマウントを見てみると、ミラーレスとしてはかなり大きなマウント径となっており、Fマウントでは作りにくかったような極端に明るいAFレンズにも対応できるものとなっています。
また、勿論5軸ボディ内手ぶれ補正も実現しています。
レンズマウントのバヨネット爪は一般的な3本爪のタイプではなく、ライカS・L(SL)・T・Mマウントと同じく4本爪を採用しているのも特徴です。
■Zニッコールのレンズラインナップ
カメラシステムの要、レンズラインナップ
Zマウント登場時のレンズラインナップは以下の3本です。
また、以下のようなレンズロードマップが発表されました。
- 2018年(3本)
- 2019年(6本)
- NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct
- NIKKOR Z 20mm f/1.8
- NIKKOR Z 85mm f/1.8
- NIKKOR Z 24-70mm f/2.8
- NIKKOR Z 70-200mm f/2.8
- NIKKOR Z 14-30mm f/4
- 2020年(6本)
- NIKKOR Z 50mm f/1.2
- NIKKOR Z 24mm f/1.8
- NIKKOR Z 14-24mm f/2.8
- その他3本
- 2021年(8本)
- 8本
ロードマップによると、2021年中までに合計で23本となっており、大三元も含めてかなり早いピッチでニコンもレンズを揃えていく予定のようです。
■Z6とZ7の仕様比較
Z6とZ7のスペック比較
形式 | ||
機種名 | Z6 | Z7 |
レンズマウント | Zマウント | Zマウント |
有効画素数 | ||
有効画素数 | 2450万画素 | 4575万画素 |
撮像素子 | ||
撮像素子 | 35.9×23.9mm | 35.9×23.9mm |
総画素数 | 2528万画素 | 4689万画素 |
ダスト低減機能 | イメージセンサークリーニング イメージダストオフデータ取得 |
イメージセンサークリーニング イメージダストオフデータ取得 |
記録形式/記録方式 | ||
記録画素数 | ・6048×4024 ・4528×3016 ・3024×2016 ・3936×2624 ・2944×1968 ・1968×1312 ・4016×4016 ・3008×3008 ・2000×2000 ・6048×3400 ・4528×2544 ・3024×1696 |
・8256×5504 ・6192×4128 ・4128×2752 ・5408×3600 ・4048×2696 ・2704×1800 ・6880×5504 ・5152×4120 ・3440×2752 ・5504×5504 ・4128×4128 ・2752×2752 ・8256×4640 ・6192×3480 ・4128×2320 |
画質モード | RAW+JPEG RAW TIFF JPEG |
RAW+JPEG RAW TIFF JPEG |
記録媒体 | XQD | XQD |
ダブルスロット | なし | なし |
対応規格 | DCF 2.0 Exif 2.31 PictBridge |
DCF 2.0 Exif 2.31 PictBridge |
ファインダー | ||
ファインダー | 0.5型 Quad-VGA OLED 約369万ドット 明るさ調整可能/11段階 カラーカスタマイズ可能 |
0.5型 Quad-VGA OLED 約369万ドット 明るさ調整可能/11段階 カラーカスタマイズ可能 |
視野率 | 約100% | 約100% |
倍率 | 約0.8倍 | 約0.8倍 |
アイポイント | 21mm | 21mm |
視度調節範囲 | -4~+2m-1 | -4~+2m-1 |
シャッター | ||
シャッター | フォーカルプレーンシャッター 電子先幕シャッター 電子シャッター |
フォーカルプレーンシャッター 電子先幕シャッター 電子シャッター |
シャッター速度 | 1/8000~30秒 Bulb Time X200 |
1/8000~30秒 Bulb Time X200 |
ストロボ同調速度 | X=1/200秒 オートFPハイスピードシンクロ可能 |
X=1/200秒 オートFPハイスピードシンクロ可能 |
レリーズ機能 | ||
連続撮影速度 | AF/AE追随 | |
低速:約1~5コマ/秒 高速:約5.5コマ/秒 |
低速:約1~5コマ/秒 高速:約5.5コマ/秒 高速 14bit RAW: 約5コマ/秒 |
|
AF追随 | ||
高速:約12コマ/秒 高速 14 bit RAW:約9コマ/秒 |
高速:約9コマ/秒 高速 14 bit RAW:約8コマ/秒 |
|
露出制御 | ||
測光範囲 | -4~17EV | -3~17 EV |
ISO感度 | ISO 100-51200 拡張下限:ISO 50 拡張上限:ISO 204800 |
ISO 64-25600 拡張下限:ISO 32 拡張上限:ISO 102400 |
オートフォーカス | ||
方式 | 位相差AF/コントラストAF | 位相差AF/コントラストAF |
検出範囲 | -4〜19EV | -4~19EV |
測距点 | 273点 | 493点 |
動画機能 | ||
記録画素数 フレームレート |
3840×2160 30p/25p/24p |
3840×2160 30p/25p/24p |
1920×1080 120p/100p/60p 50p/30p/25p/24p |
1920×1080 120p/100p/60p 50p/30p/25p/24p |
|
最長記録時間 | 29分59秒 | 29分59秒 |
ファイル形式 | MOV、MP4 | MOV、MP4 |
映像圧縮方式 | H.264/MPEG-4 AVC | H.264/MPEG-4 AVC |
音声記録方式 | リニアPCM、AAC | リニアPCM、AAC |
ISO感度 | ISO 100-204800 | ISO 64-102400 |
モニター | ||
モニター | チルト可動式 3.2型TFT液晶モニター |
チルト可動式 3.2型TFT液晶モニター |
画面解像度 | 約210万ドット | 約210万ドット |
インターフェース | ||
USB | Type-C端子 | Type-C端子 |
HDMI出力 | HDMI Type-C端子 | HDMI Type-C端子 |
外部マイク入力 | ステレオミニジャックφ3.5mm プラグインパワー対応 |
ステレオミニジャックφ3.5mm プラグインパワー対応 |
ヘッドホン出力 | ステレオミニジャックφ3.5mm | ステレオミニジャックφ3.5mm |
アクセサリーターミナル | あり (MC-DC2などに対応) |
あり (MC-DC2などに対応) |
Wi-Fi(無線LAN) | ||
方式/規格 | IEEE802.11b/g/n/a/ac | IEEE802.11b/g/n/a/ac |
電源 | ||
使用電池 | EN-EL15b | EN-EL15b |
ACアダプター | 本体充電ACアダプター EH-7P | 本体充電ACアダプター EH-7P |
電池寿命 | ||
撮影可能コマ数 | EVF:約310コマ モニター:約380コマ |
EVF:約330コマ モニター:約400コマ |
動画撮影可能時間 | 約85分 | 約85分 |
三脚ネジ穴 | ||
三脚ネジ穴 | 1/4(ISO 1222) | 1/4(ISO 1222) |
寸法・質量 | ||
幅×高さ×奥行き | 約134×100.5×67.5mm | 約134×100.5×67.5mm |
質量 | 約675g(バッテリー等含む) 約585g(本体のみ) |
約675g(バッテリー等含む) 約585g(本体のみ) |
Bluetooth | ||
通信方式 | Bluetooth Ver.4.2 | Bluetooth Ver.4.2 |
■Z6の製品特徴
高速連写・超高感度モデル、Z6
Z6は高速連写と高感度耐性に秀でたモデルです。
約2450万画素の秒間約12コマというのは、D5の2082万画素で秒間約12コマというスペックを数値上では回っており、このあたりはミラーレスの利点を存分に活かしています。
Z7と同じく、Z6も裏面照射型CMOSイメージセンサーに画像処理エンジンEXPEED 6の組み合わせとなっています。
画素数は2450万画素もあれば十分という方も多いでしょうから、そうした面ではZ6はおすすめですが、Z7とは測距点数の違いなどもあるため、そうした面も比較してみると良いでしょう。
■Z7の製品特徴
超高解像モデル、Z7
Z7は約4575万画素という超高解像度と秒間約9コマを実現した高画素モデルです。
このスペックはニコンであればD850のバッテリーグリップを使用した状態に匹敵するものであり、また493点の測距点はD850をも大きく上回るスペックとなっています。
■Zマウントの評価と将来性
次の100年に向けた、遂にニコンの本気の新世代マウント
Zマウントのコンセプトは、Fマウントの長い歴史とNikon 1マウントの経験があったからこそ出来た英断であり、現在存在するレンズマウントとしては、最も自由度と将来性のある規格と言えるでしょう。
またマウントアダプター FTZを使用することで、AI NIKKOR以降の約360種の一眼レフFマウントレンズでAE撮影が可能、さらにモーター内蔵のAF-P、AF-S、AF-Iレンズ計90種以上でAE/AF撮影が可能です。
ミラーレスならではの構造を活かしたスペックの数々に加えて、ボディ内手ぶれ補正機構も搭載したZシリーズは、ミラーレスカメラ市場の勢力図争いにおいて大きな存在となることは間違い無いでしょう。
画像:Nikon
Reported by 正隆