カリフォルニア州サクラメントの天体写真家Andrew McCarthyさんが、非常に美しい天体写真を撮影し、インスタグラムで話題となっています。
そこで今回はこのAndrew McCarthyさんの月写真をご紹介したいと思います。
■この不思議な月写真はどう撮られたのか?
カラフルなのはミネラルの含有量の違い
このカラフルな月写真は、月面写真からカラーデータを抽出したもので、50,000枚もの撮影データから組み合わせ、8,100万ピクセルの画像サイズでスーパームーンを撮影したものです。
McCarthyさんによると、この月写真の色は鉱物に含まれるミネラルの違いによって生まれているようで、青は玄武岩中のチタン含有量が多い部分で、オレンジはチタン含有量が低い部分を表しているとのこと。
高い解像感と低ノイズを実現するため、多くのショットを合成して撮影して降り、色分けも非常に高い精度で行われているそうです。
この月写真の撮影機材
撮影機材は、
- 天体望遠鏡:Orion 8946 SkyQuest xt10
- 赤道儀:Sky Watcher EQ6R Pro
- 天文カメラ:ZWO ASI 224MC
- カメラ:α7 II
などを使用しており、ZWO ASI 224MCで142,000枚、α7 IIで2,000枚で撮影した後に、スタッキングソフトウェアAutostakkert!でそれらの画像を合成し、その後Photoshopで彩度・コントラスト・シャープネスなどを調整しているそうです。
適当に色を塗ったのではない、科学的根拠による色分けのせいなのか、このAndrew McCarthyのカラフルな月写真は、実に複雑で美しい写真となっています。
参考:PetaPixel
画像:Andrew McCarthy
Reported by 正隆