プロフォトグラファーを目指す皆さんこんにちは。
プロフォトグラファーは男性社会と言われることがありますが、現在の業界はどのようになっているのでしょうか?
また、広告写真業界ではどのような被写体の撮影が多いのか?
広告写真の専門誌であるコマーシャル・フォト2019年2月号に、コマーシャルのプロフォトグラファー205人を対象に行ったアンケート、「フォトグラファー白書 2019」が掲載されています。
そこで今回はこのフォトグラファー白書を参考に、プロフォトグラファーの大まかな属性などについてご紹介したいと思います。
■プロフォトグラファーの年齢・性別は?
年齢 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代以上 |
割合 | 7% | 40% | 27% | 22% | 4% |
年齢は30-50代が中心
コマーシャルフォトグラファーの中心となるのは、働き盛りの30-50代が中心となっており、最大のボリュームゾーンは30代となっています。
カメラマンも高齢化しているのかと思いきや、そうでもないようです。
性別 | 男性 | 女性 |
割合 | 86% | 14% |
女性フォトグラファーが増加傾向
性別割合ですが、相変わらず男性が圧倒的に多いものの、女性プロフォトグラファーは着実に増加傾向にあり、4年くらい前は女性割合が本当に僅かしかなかったことを考えると、かなり女性フォトグラファーが増えてきており、これまでの不自然な偏りは解消される流れにはあるようです。
カメラマンという業界はもっともっと女性が活躍できる業界ですので、フォトグラファーの男女比が早く50:50になる時代が来てほしいものです。
■プロフォトグラファーのキャリアは?
活動年数 | 0-9年 | 10-19年 | 20-29年 | 30-39年 | 40年以上 |
割合 | 38% | 31% | 19% | 10% | 2% |
活動年数は10年未満が最多
フォトグラファーの活動年数としては、10年未満の方が最も多く、20年未満のフォトグラファーも含めると、全体の69%に及びます。
アシスタント経験 | 専属 | スタジオ | フリー | 経験なし |
割合 | 40% | 7% | 4% | 49% |
約半数はアシスタント経験なし
かつてプロフォトグラファーといえば師匠について、その経験や人脈を生かして独立するというのが定番でしたが、現在ではそうした徒弟制度は過去のものとなっており、スタジオ経験後に独立したり、いきなりフリーランスとして始める人もおられるようです。
■仕事媒体や撮影ジャンルは?
媒体 | 広告 | 雑誌 | 一般人 | Web | カタログ | 音楽 | 企業PR |
割合 | 46% | 19% | 12% | 16% | 4% | 2% | 1% |
活動媒体は様々
活動媒体としては、コマーシャルフォトという雑誌の特性からも、広告、雑誌が多く、それに次いで多いのは一般のお客さんの撮影となっており、これはプロフィール撮影や家族写真などを指すものです。
近年増加傾向にあるのはやはりWeb媒体で、現在は単価が安い傾向にあるという問題はあるものの、仕事の手離れの良さや納品の容易さなどから、フォトグラファーの中にもWebの仕事に関して増やしたいという意見が69%と過半数となっていました。
ジャンル | ポートレート | スティルライフ | 取材 | ファッション | ランドスケープ | ライフスタイル | ドキュメンタリー | 建築 | ウェディング | その他 |
割合 | 39.5% | 17.6% | 13.2% | 8.3% | 3.4% | 2.9% | 2.0% | 1.5% | 1.5% | 10.1% |
撮影ジャンルはポートレートがメイン、取材撮影が増加
コマーシャルフォトという雑誌の関係もあり、圧倒的に多かったのはポートレート撮影となっています。
その他には取材撮影も増加しており、これはWebメディアの増加に影響を受けているようです。
コマーシャルフォトグラファーの今が分かる専門誌
コマーシャル・フォト 2019年2月号の「フォトグラファー白書 2019」では、この他にもさまざまなデータが掲載されていますので、フォトグラファーを目指している方、またフォトグラファーの実態にご興味のある方は、ぜひ購入して読んでいただければと思います。
参考:コマーシャル・フォト 2019年2月号
画像:Amazon
Reported by 正隆