毎年恒例のBCNランキングですが、2020年上半期の各部門シェア1位が発表されました。
もはやどのメーカーのシェアが何%であろうが、時間の問題でカメラ業界はもたないと思われますが、一応はチェックしたいと思います。
そこで今回は、昨年の上半期・年間のBCNシェアなどと比較しながら、2020年上半期のカメラ業界のシェア動向をご紹介させて頂きたいと思います。
■2020年上半期と昨年上半期のシェア比較
上半期シェアNo1メーカー | ||||
ジャンル | 2020年上半期1位 | 2019年上半期1位 | ||
メーカー | シェア | メーカー | シェア | |
コンパクト | キヤノン | 40.9% | キヤノン | 41.6% |
一眼レフ | キヤノン | 55.5% | キヤノン | 60.1% |
ミラーレス | ソニー | 26.5% | キヤノン | 31.4% |
交換レンズ | キヤノン | 18.1% | キヤノン | 21.0% |
ビデオカメラ | ソニー | 35.1% | パナソニック | 35.7% |
アクションカム | GoPro Inc. | 68.2% | GoPro Inc. | 75.0% |
三脚・一脚 | ヴァイテック | 18.9% | ベルボン | 17.4% |
カメラバッグ | ハクバ | 34.0% | ハクバ | 33.7% |
ソニーがミラーレスでキヤノンの牙城を崩す
2020年上半期のカメラ関連製品のトップシェアでは、キヤノンが一律にシェアを落としていることが見て取れます。
コンパクトカメラはわずかであるものの、一眼レフ・ミラーレスでは大きくシェアを落としています。
一時はニコンに対しダブルスコアになりつつあった一眼レフカテゴリーは、再びニコン・キヤノンの2強状態が完全に戻ったと言えるでしょう。
ミラーレスに関しては、トップシェアとなったソニーは26.5%となっており、2019年の年間シェア(25.9%)と比較してソニーの上昇は0.6%であるにも関わらず、キヤノンを抜いて1位になったということは、ソニーのシェアが伸びたというよりは、キヤノンが昨年から(2019年の年間ミラーレスシェアは30.9%)から大幅にシェアを落としているということになります。
交換レンズにおいても首位の座は維持したものの、シェアそのものは落としており、キヤノンは2019年の年間シェアと比較して、コンデジ、一眼レフ、ミラーレス、交換レンズの全てにおいてシェアを落としたということになります。
少なくとも販売においては長い間業界をリードしていたキヤノンですが、全部門でシェアを明確に落とすというようなことはこれまでにほとんど記憶がありません。
家電量販店への販売員を入れることをやめたことからも分かるように、キヤノン自身がカメラ事業に対して積極的に注力することを諦めたことがこの結果につながったように思います。
参考:BCN
Reported by 正隆