皆さんこんにちは。
以前違う記事の中で、ストロボ同調速度（またはフラッシュ同調速度）が1/250秒だろうが1/400秒だろうが大した意味なんてないという趣旨の話を少しさせて頂きました。
今回はその部分だけをより分かりやすい形でかつ詳細に、Q &A形式で、「なぜ意味がないのか」をまとめておこうと思います。
目次
- ストロボ同調速度が多少上がったくらいでは、撮れる写真は今までと変わらないというのは本当ですか？
- 同調速度が上がることで、ハイスピードシンクロを使わなくても速いシャッターが切れるようになることは利点ではないですか？
- ハイスピードシンクロがないライティング機材でも速いシャッターが切れるというのは、機材を選ばないという意味で利便性の向上に繋がると言えるのではないですか？
- しかしクリップオンストロボをオンカメラで古いストロボや他社製カメラ用のストロボを使用する場合は、ハイスピードシンクロが使用できない場合がありますから、ストロボ同調速度が速いカメラを使用する意味があるのではないでしょうか？
- 屋外で花などを日中シンクロで撮る場合、シンクロ速度が速い方が露出オーバーにならないのではありませんか？
- ストロボ同調速度が上がれば、多少であったとしても日中シンクロで露出オーバーになるケースやオーバーする量を減らせるのではないでしょうか？
- F値をもっと絞ってみるのはどうでしょうか？
- ストロボ同調速度が上がるよりも、ハイスピードシンクロの方が効果的にボカせるということでしょうか？
- お互いにハイスピードシンクロを使用すれば、1/500秒同調のカメラであれば、1/250同調のカメラよりもさらに1段分ボカせるのではないでしょうか？
- 日中シンクロは動く被写体を撮影する際にも使用する場合があると思いますが、この場合もストロボ同調速度が1/250秒と1/500秒で同じなのでしょうか？
- ハイスピードシンクロは写りが不自然になるから、通常シンクロの方が良いと聞いたのですが？
- ハイスピードシンクロは不自然に見えるというのは、普段と違う発光モードを使っているという思い込みからくる錯覚ということでしょうか？
- ハイスピードシンクロよりも通常シンクロの方が、大光量を出せるメリットがあるのではないでしょうか？
- 日中シンクロではフル発光は必要ないということでしょうか？
- ハイスピードシンクロは連続で発光させるためストロボに負荷がかかり、ストロボの寿命を縮めると聞きましたが本当でしょうか？
- ハイスピードシンクロだと熱停止が頻繁に起きたり、リサイクルチャージタイムが伸びてしまうのではありませんか？
- スタジオ撮影で速いシャッタースピードが欲しいというようなプロの撮影現場でも、ストロボ同調速度の違いで撮れる写真が変わってしまうということはありませんか？
- HMIランプやLEDライトのような定常光ではフリッカー現象が発生したりしませんか？
- 強い定常光は被写体となる人物が眩しさ感じたり、機材が熱くなったりしませんか？
- 大型ストロボとはいえハイスピードシンクロを使えば光量が落ちますし、HMIランプが大光量といっても定常光ですから、大型ストロボの通常発光と比較して光量が不足するようなことはありませんか？
- 閃光速度が早くても、ストロボ同調速度が遅いカメラは幕速が遅いのですから、ストロボ光とスタジオの地明かりで、二重に露光されたようにブレて写ってしまうのではありませんか？
- それ以外にも動きを止めて写す方法はありますか？
- それらの方法はある程度の知識や機材が必要になるため、ハードルが高いのではないでしょうか？
- ストロボ同調速度が多少向上しても実用的な意味がないのであれば、色々なカメラ系の雑誌やWebメディアでプロカメラマンや写真家の方々が、ストロボ同調速度が速い機種が登場すると絶賛しているのはなぜでしょうか？
- それでもストロボ同調速度は、少しでも速いに越したことはないのではないでしょうか？
- 結局ストロボ同調速度が1/250秒でも1/400秒でも1/500秒でも、撮れる写真や利便性に変わりはないということでしょうか？
我々がカメラを正しく評価できるようになれば、カメラはより良い方向に進化していくでしょう。
