キヤノンフィルムカメラ82年の歴史の終焉。EOS-1Vよ、さようなら。

EOS-1V

EOS-1Vユーザーの皆さんこんにちは。

遂に先日、キヤノンがフィルム一眼レフカメラ「EOS-1V」の販売終了を発表しました。

EOS-1Vはキヤノン最後のフィルム一眼レフカメラでした。

2000年から18年間にも渡って発売され続けたロングセラーであり、ここまで生産完了しなかったのはキヤノンの一種の意地であったようにも思います。

修理保証期間は2020年10月31日までですが、2025年10月31日までは部品在庫があれば修理対応してくれるとのこと。

【目次】

  • EOS-1Vとは何だったのか?
    • EOS-1Vの概要
    • EOS-1Vのシャッタージャンプの問題
    • キヤノンの「フィルム一眼レフに対する結論」にして最高傑作

そこで今回はこのEOS-1Vというカメラがどういったカメラであったのか?を簡単に振り返りたいと思います。



■EOS-1Vとは何だったのか?


EOS-1Vの概要

EOS-1Vを今更単純なスペックで語る事にそれほど意味はないようにも思いますが、一応性能上のEOS-1Vとはどのようなカメラだっのかということですが、

  • AF測距点:45点
  • 連写性能:約9コマ/秒(AF追随、パワードライブブースターPB-E2使用時)
  • 防塵防滴マグネシウム合金ボディ
  • シャッター耐久:約15万回
  • 最高シャッター速度:1/8000秒(X=1/250秒)

現在のフラッグシップ機と比較すると、一見大したことがないように見えるかもしれませんが、当時EOS-1Vは非常に高いスペックでした。

EOS-1Vのシャッタージャンプの問題

EOS-1Vには、「シャッタージャンプ(シャッターバウンド)」と呼ばれる問題があり、これは要するに、シャッター幕を落とした時に、一旦閉じたシャッター幕が落下の勢いで下部でバウンドしてしまい、再びシャッター幕がわずかに開いてしまう現象です。

フィルム面上では逆像として露光されているわけですから、シャッタージャンプが起こると、(横位置撮影でいうところの)撮影画面上部が2回露光されてしまうため、「写真上部に細い露出オーバー部が発生してしまう」という問題が起こる場合があるという弱点がありました。

キヤノンの「フィルム一眼レフに対する結論」にして最高傑作

しかしそれでも、EOS-1Vは今見ても美しいカメラであり、一見すると現在のフラッグシップと大差ないように見えて、その絶妙のフォルムは、EOS-1Vがフィルムカメラだからこそ実現出来たものでした。

EOS-1Vは紛れもなくキヤノンのAFフィルム一眼レフの最高性能を誇る機種であり、キヤノンが出した「AFフィルム一眼レフの進化の結論」と言える名機でもありました。

ちなみに私が生まれて初めて自腹で買った一眼レフはキヤノンのNew F-1でしたが、キヤノンの長いフィルムカメラの歴史がここに終わると思うと、遂にこの時が来たかという思いです。

本気で使えるAFフィルム一眼レフカメラという意味では、残るは、「AFフィルム一眼レフの到達点」とも言えるニコンのF6のみとなってしまいました。

しかし明らかに売れていなかったであろう状況の中で、EOS-1Vをこれまで発売し続けたキヤノンと、未だにF6を廃盤にしないニコンの二社のカメラメーカーとしての姿勢に感謝したいと思います。

 

画像:CANON CAMERA MUSEUM

Reported by 山﨑将方