スティーブ・ひらりんです。
iPhone7 Plusにデュアルカメラが採用されるとの噂があります。デュアルとは2つ、つまり2つのカメラが搭載されるとのこと!どんなメリットがあるのか、iPhone6 Plusから画質はどの程度向上するのか?見ていきましょう。もうコンデジいらないかも!?
■iPhone7 plusのデュアルカメラとは?
「iPhone7 plusにはデュアルカメラが搭載される」との予測があります。
その予測の根拠は、2015年4月にAppleが買収した、イスラエルのカメラ関連企業LinXの存在です。2014年にLinXが公開した技術レポートをもとにした、Cult of Macによるデュアルカメラの解説がわかりやすいのでご紹介します。
■iPhone7 plusの画質はどうなの?
LinX社のカメラ技術は、複数の絞りで撮影された写真を合成することで、高感度性能の向上に効果を発揮します。
下の写真は、左からiPhone5(800万画素)、LinXのデュアルカメラ(400万画素×2)、サムスンのGalaxy S4(1,300万画素)を使い、薄暗いバーでビールグラスを撮影したものです。
LinXのデュアルカメラで撮影された写真(中央)は、コントラストが高くシャープで解像感があり、違いがひと目でわかりますね。
800万画素や1,300万画素のカメラ単体よりも、400万画素のカメラを2つ組み合わて撮った写真のほうが鮮明なのが印象的です。
これがデュアルカメラの実力です。
今まで、iPhoneのカメラはそのモニターで見れば「そこそこ、十分な美しさ」だと言われることもたびたびでしたが、ちょっとL判にでもプリントアウトすれば「荒くてガッカリ」な画質でした。
こんなにキレイに撮れるならiPhoneの画面で鑑賞するだけでなく、プリントアウトしてもそれなりの美しさがが得られるのでは!?と、期待が高まりますね。
屋内で撮影した人物写真のサンプルはこちら。左のGalaxy S4と比べ、LinXのデュアルカメラで撮った右の写真は鮮明なのがわかります。
Galaxy S4では完全につぶれているまゆげが、毛並みがわかるくらいになっていますね!
iPhoneのカメラでペットを撮る方は多いと思いますが、わんこ・にゃんこの毛並みも表現できるようになったら嬉しいですよね!
■今までのiPhoneの半分のコストで製造可能!
このデュアルカメラにはさらに嬉しいメリットがあります。高画質なだけでなく、薄く、小型でかつ低コストなんです。500万画素のデュアルカメラなら、iPhone5sのカメラの半分程度のコストで製造が可能だとLinXは発表しています。(スゴーイ)
ってことは、新型のデュアルなカメラになるからといって価格も倍になったりせず、お求めやすいお値段で発売されるのでしょうか!?天下のApple様ならiPhoneを庶民に手の届かない価格にするはずありませんよね。その点も安心かもしれません。
下の写真は、500万画素のカメラを2台組み合わせて撮影した写真(左)と、その一部を拡大したもの(右)ですが、拡大しても画像が滑らかですし、これまでのiPhoneと比べて圧倒的に解像感がありますよね!
■iPhoneのレンズが出っ張らなくなる?
もう一つ、LinXの技術とはまた別の話ですが、AppleがiPhoneのカメラの小型化に寄与する特許を取得したそうです。
このカメラの最大の特徴は、球状にカーブした湾曲センサーを採用することで、レンズの厚さが2mmという驚異的な小ささを実現し、シャープでノイズの少ない写真が撮影可能だとのこと。
つまりiPhone7では、iPhone6 Plusで不評だった、Appleらしくないレンズの出っ張りが解消されるかもしれません。
どうして薄く出来るかというと、今まで5枚のレンズを使用していたのが、下記の図の通り3枚になるのです。
ちなみにAppleは長年ソニー製イメージセンサーを使用していますが、湾曲センサー自体はすでにソニーは開発しています。
今回はAppleが特許を取ったというニュースなので、ソニーとは製造方法が異なるのか等詳しくは不明ですが、撮像素子面を湾曲させることで像面湾曲収差を補正し、レンズ構成枚数を減らすことができるという原理は同じと思われます。
また、撮像素子周辺部のテレセントリック性を確保し、周辺画質の劣化や周辺光量落ちを低減する効果もありそうです。
どういう事情にせよ、iPhoneにはデザインで妥協してほしくないというユーザーの願いが届いたのかもしれませんね!
■3D写真の撮影も可能に!?
デュアルカメラの最大のメリットは、2つのカメラの視差による距離の認識が可能になることで、これを利用した3D写真の撮影も可能になることです。
でも、すぐ隣にあるレンズの視差で、果たしてこれほどまでの3D効果が得られるのでしょうか?ちょっと気になりますが、3D写真が簡単に撮れるようになったら面白いですよね。
■ケータイカメラの目覚ましい進化
iPhoneはいまやFlickrでも「最も利用されたカメラ」2015年の座に輝くほど。カメラ機能の高性能をアピールする「iPhoneで撮影」と書かれた巨大広告も記憶に新しいですよね。
昔のケータイのカメラは不鮮明で、写真を楽しむというようなものではなかったのに比べて、目覚ましい進化だと思います。お散歩するのにわざわざ高級コンデジなどを持ち歩かなくても、iPhoneで十分というユーザーが今後よりいっそう増えるのかもしれません。
日常の思い出を気軽に残せるiPhoneのカメラ機能。絶好調な進化に期待です!
参考:Cult of Mac,Apple Insider
画像:Cult of Mac,Apple Insider
Reported by ひらはらあい