今日は来るキヤノンの大ヒットフルサイズ一眼レフシリーズEOS 5D Mark III後継機、EOS 5D Mark IVの詳細なスペックを仕様表も含めて予想してみたいと思います。
■EOS 5D Mark IVの画質面での進化点
最高の普通を目指して
現行機のEOS 5D Mark IIIと比較した場合、EOS 5D Mark IVでは撮像素子が変更になることは確実です。
キヤノンには現在EOS 5Ds/EOS 5Ds Rという5000万画素オーバーの超高画素機がありますが、5D系は5D2あたりから高解像と高感度耐性のバランスを取りながら進化してきたモデルです。
そのため、画素数は2400〜2800万画素程度が予想されています。センサーに関しては画素数こそ異なりますが、今後4年間動画需要でも戦えるということを考えれば、EOS-1D X Mark IIと同じくキヤノン内製のデュアルピクセルCMOSセンサーを搭載してくるものと考えます。
画像処理エンジンは当然Digic5+からEOS-1D X Mark IIで採用されているDigic 6+になるでしょう。それに伴い高感度は2段分の向上が見込まれ、常用ISO感度がISO100〜51200へ、最高ISO感度はISO409600へと拡張されることが予想されます。
■オートフォーカス性能はどうなるのか?
EOS 5D Mark IIIのオートフォーカスモジュールは、61点(うちクロス測距41点、F8対応測距1点)となっています。
EOS-1D X Mark IIはF8対応の測距点こそ61箇所全点対応と大幅に増えましたが、測距点数やクロス測距点の数は変化していません。
ライバルに対抗するために
EOS-1D X Mark IIの競合機であるNikon D5が測距点153点、クロス測距点99点という凄まじい新型センサーであることを考えると恐らくニコン側はD810後継機にも同じオートフォーカスモジュールを搭載してくる事が予想されます。
そのため61点(クロス41点)にはやや物足りない気もしますが、EOS-1D X Mark IIも新開発のセンサーであるため、EOS 5D Mark IVにも同じオートフォーカスユニットが搭載される可能性が高いと考えられます。
またキヤノンレンズは全般的にオートフォーカス動作が高速であるためその点では実用上それほど見劣りすることはないのではないかという気がします。
■連写性能はどうなるのか?
オールラウンダーを目指すEOS 5D Mark IV
EOS 5D Mark IIIはその画素数(約2230万画素)・高感度画質(常用感度ISO100〜12800)・連写性能(最高約6コマ/秒)などのバランスの良さで高評価を得た機種です。
後継機であるEOS 5D Mark IVも恐らくキープコンセプト、画素数・高感度・連写をバランスさせた機種として仕上げてくることが予想されます。
EOS-1D X Mark IIがデュアルDIGIC 6+で4K/60Pを実現させていることを考えると、EOS 5D Mark IVがシングルのDIGIC 6+であったとしても、画像処理の能力からすると秒間8コマ程度は実現可能な計算になります。
連写速度はミラー駆動やコストなどさまざまな要素が絡むため一概には簡単には言えませんが、画素数・連続撮影速度の両面をバランスさせながら向上させてくるのであれば、2800〜3000万画素・8コマ/秒あたりでくるのではないかと想像できます。
■気になる記録メディアは?
EOS-1D X Mark IIでキヤノンはCFast 2.0とCFカードのダブルスロットを搭載してきましたが、ハイアマチュア〜プロ、また風景撮影やポートレートなど幅広く使用されます。
そのためEOS 5D Mark IVには、利便性とメディアの価格などを考慮してCFast+SDXC(UHS-II対応)のダブルスロットを搭載してくる可能性が高いと考えます。
■4K動画は搭載されるのか?
一眼動画の先駆者として
高確率で搭載されるでしょう。一眼動画を普及させた立役者であるキヤノンがここで4Kを捨てるとは考えにくく、またSDXC(UHS-II)でも4K動画は記録できるため、4K動画の搭載はされるでしょう。
ただし、EOS-1D X Mark IIがデュアルDIGIC 6+であるのに対してEOS 5D Mark IVがDIGIC 6+を1基のみであれば、処理能力的に60pではなく30pである可能性はあるかと思いますが、やはり動画性能も期待される機種ですから、4K/60pを実現して欲しいところです。
■ボディデザインは?
キヤノンは徐々にボディデザインを曲線から直線基調へと緩やかに路線変更している最中ですが、基本的には現行のEOS 5D Mark IIIとほとんど変わらずEOS 5D Mark IVではやや精悍なラインになる程度の変更であろうと思います。
またEOS-1D X Mark IIでタッチパネルを搭載してきたことを考えると、EOS 5D Mark IVにもタッチパネルが搭載されると思いますが、バリアングルやチルト式の液晶は搭載しないと予想します。
■EOS 5D Mark IVの発売時期は?
予想されるEOS 5D Mark IVの発売時期は2016年9月のフォトキナ、もしくはその直前に発表、10月発売が濃厚であると考えられます。
EOS 5D Mark IIIの価格com初出が322,198円であったことを考えると、若干の値上がりをしたとして35万円を切る程度ではないかと予想されます。
■EOS 5D Mark IIIとEOS 5D Mark IVの仕様比較
EOS 5D Mark III vs EOS 5D Mark IV(予想)仕様比較 | ||
機種 | EOS 5D Mark III | EOS 5D Mark IV |
有効画素数 | 約2230万画素 | 約2420万画素 |
撮像素子 | 約36×24mm | 約36×24mm |
画像処理エンジン | DIGIC 5+ | DIGIC 6+ |
記録媒体 | CF(Type I、UDMA対応) SDXC(UHS-I対応) |
CFast(CFast 2.0対応) SDXC(UHS-II対応) |
ファインダー視野率 | 上下/左右とも約100% | 上下/左右とも約100% |
ファインダー倍率 | 約0.71倍 | 約0.71倍 |
アイポイント | 約21mm | 約21mm |
シャッタースピード | 1/8000~30秒 | 1/8000~30秒 |
ストロボ同調速度 | 1/200秒 | 1/250秒 |
秒間コマ数(AF追随) | 最高約6コマ/秒 | 最高約9コマ/秒 |
連続撮影枚数(RAW/14ビット) | 約13枚 | 約39枚 |
連続撮影枚数(JPEG/FINE) | 約65枚 | 約170枚 |
常用ISO感度 | ISO100〜12800 | ISO100~51200 |
最高ISO感度 | ISO102400 | ISO409600 |
フォーカスポイント | 61点 | 61点 |
クロスタイプセンサー | 41点 | 41点 |
F8対応測距点 | 1点 | 61点 |
AF検出範囲 | -2~+18EV | -3~+18EV |
調光センサー | 63分割TTL開放測光 | 約36万画素RGB+IR測光 |
動画記録形式 | MOV | MOV |
動画記録画素数 | 1920×1080:FHD 1280×720:HD |
4096×2160:4K 1920×1080:FHD |
フレームレート | 30p/25p/24p:FHD 60p/50p:HD |
4K:60p/30p/25p/24p Full HD:120p/100p Full HD:60p/50p Full HD:30p/25p/24p |
圧縮形式 | H.264/MPEG-4 | H.264/MPEG-4 |
モニター種別 | 3.2型TFT液晶モニター | 3.2型TFT液晶モニター |
モニター解像度 | 約104万ドット | 約162万ドット |
タッチパネル | なし | あり |
Wi-Fi | なし | あり |
Bluetooth | なし | なし |
GPS | なし | あり |
バッテリー寿命 | 約850枚 | 約920枚 |
大きさ | 約152.0×116.4×76.4mm | 約150×115.5×77.0mm |
重量 | 約860g(ボディのみ) 約950g(CIPA準拠) |
約870g(ボディのみ) 約960g(CIPA準拠) |
参考:CANON RUMORS
画像:Canon
Reported by 正隆