Foveonセンサーミラーレス、sd Quattro Hは買いなのか!?

SIGMA sd Quattro H

シグマからレンズ交換式のミラーレスカメラsd Quattrosd Quattro Hが発表されました。発売日および価格は未定とのこと。

今年もCP+直前にビッグニュースが次々と舞い込んできました。やっぱりあったシグマの隠し玉をチェックしていきましょう。



■どんなカメラなの?


ほとんど同じ外観を持つこちらの2機種は、sd QuattroがAPS-Cセンサー、sd Quattro HがAPS-Hセンサーとなっています。

センサーサイズ

SIGMA dp Quattroシリーズと同じく、Foveon X3 ダイレクトイメージセンサーを搭載しており、マウントはSAマウント。そうまさかのSAマウントです!だから既存のシグマSAレンズを装着可能です。嫌がらないで。シグマの純正マウントなのですよ!

「SD1 Merrill」の基本コンセプトを継承しつつミラーレス構造としたレンズ交換式カメラということで、SD1のQuattro化を待っていたシグマファンの期待に応えるものとなっています。

近年評価の高いContemporary、Art、Sportsといったシグマレンズももちろん使用可能です。

SAレンズのフランジバッグを確保するため、マウントアダプターを取り付けたような見た目になっています。

Foveonセンサーは「そのとき感じた温度や湿度、匂いまでも再現できる」と評されているとのこと。そんな唯一無二のカメラに期待です。

■sd Quattro、sd Quattro H外観デザイン


SD Quattro 正面

SD Quattro 背面

SD Quattro 端子

SD Quattro 上面

■sd Quattro、sd Quattro Hの仕様と特長


sd Quattro
最大解像度 5,424×3,616ピクセル
有効画素数 約2,900万画素
センサー Foveon X3 ダイレクトイメージセンサー
センサーサイズ APS-C(23.4×15.5mm)
画像処理エンジン デュアルTRUE III
感度 ISO100~6400
背面モニター 3型約162万ドット
AF コントラスト検出方式、位相検出方式
シャッター速度 1/4,000~30秒、バルブ(最大2分)
連写 3.6コマ/秒
記録メディア SDXC/SDHC/SDメモリーカード
バッテリー BP-61
外形寸法 147×95.1×90.8mm
質量 625g
sd Quattro H
最大解像度 6,200×4,152ピクセル
有効画素数 約4,480万画素
センサー Foveon X3 ダイレクトイメージセンサー
センサーサイズ APS-H(26.6×17.9 mm)
 画像処理エンジン  デュアルTRUE III
感度 ISO100~6400
背面モニター 3型約162万ドット
AF コントラスト検出方式、位相検出方式
シャッター速度 1/4,000~30秒、バルブ(最大2分)
連写 3.8コマ/秒
記録メディア SDXC/SDHC/SDメモリーカード
バッテリー BP-61
外形寸法 147×95.1×90.8mm
質量 未定

■シグマなのに安心の防塵防滴ボディ!


sd Quattrosd Quattro Hの外観はほぼ変わりません。本体にはマグネシウム合金を採用し、防塵防滴仕様となっています。

SDシリーズでお馴染みのダストプロテクターも装備し、マウント部にシールド機構を搭載することで、内部へのゴミ混入を最小限に抑えてくれるとのこと。

ホールディング

■光軸上?知りません。独創的なEVF!


EVFの位置は中央からやや右のところにあるので、左目で覗く人は使いづらいかもしれません。

■一番気になるバッテリー!その持ちやいかに!?


今まで電池の持ちが悪くて有名なシグマでしたが、バッテリーは専用のBP-61で大容量タイプとのこと。チャージャーも専用のBC-61となります。

専用のバッテリーグリップPG-41(防塵防滴)を使えばBP-61を2本収納でき、ボディ本体のバッテリーと合わせ約3倍の撮影が可能に。ホールディング性も良好とのこと。

こんどこそ!こんどこそは!1日使っていてもバッテリーが持つといいですね!

■これが本当の新機能、新たな撮影モードスーパーファインディテール!


SFD(Super Fine Detail)という新モードが搭載されました。これは一回のレリーズで7枚の露出の異なる画像を取得し、専用のRAWデータを生成するというもの。

SFD

SIGMA Photo Proを使用して、このRAWデータからダイナミックレンジが広くノイズの少ない画像を生成できるそうです。

ブレによる影響を防ぐため三脚は必須となりますが、スタジオでの静物撮影などで真価を発揮しそうです。

■懐古厨にも嬉しいカラーモードもしっかり搭載!


カラーモードは次の11種。

スタンダード、ビビッド、ニュートラル、ポートレート、風景、シネマ、サンセットレッド、フォレストグリーン、FOVクラシックブルー、FOVクラシックイエロー、モノクローム

dp Quattroと同じく、「FOVクラシックブルー」「FOVクラシックイエロー」といった、初期のFoveonの特徴的な青・黄色を再現するエフェクトも含まれており、古参のシグマファンへのサービスも忘れません。

ちなみに「シネマ」は彩度を下げシャドウを持ち上げた映画のようなトーンです。「サンセットレッド」は夕焼けの赤みを強調し、「フォレストグリーン」は緑を強調します。つまり好きな色を強調し放題。さすがアーティストのためのカメラ、表現に貪欲です。

■シンクロ端子は当然搭載!我々プロ市場も狙ってますんで!


シンクロ端子がついているのでスタジオでの撮影にも安心して使えます。白背景で大型の鳥を撮影する際にもばっちりです。

■シグマ・イズ・グローバルスタンダード!表示言語もマルチランゲージ!


下記の言語に対応しています。

英語 / 日本語 / ドイツ語 / フランス語 / スペイン語 / イタリア語 / 簡体中文 / 繁体中文 / 韓国語 / ロシア語 / オランダ語 /ポーランド語 / ポルトガル語 / デンマーク語 / スウェーデン語 / ノルウェー語 / フィンランド語

外国人の友達がいても安心して貸してあげられますね!

■SD1の意思を継ぐ聖なるカメラ


事前情報がなくとつぜんの発表で私もびっくりぽんです。シグマらしいいい意味で変態カメラに仕上がってきそうです。

もう一度繰り返しますが、マウントはSAマウントです。シグマを愛する皆さんならノープロブレムですよね。もし他のマウントにしてしまうと、Foveonセンサーの関係で変な色になってしまうという説もあります。

なぜニコンEマウントやキヤノンEFマウントでないのかという声もありますが、この機種を他の既存のマウントや新マウントにしてしまえば、今までのSD1からのユーザーを切り捨ててしまうことになります。山木社長はシグマを信じてついてきてくれているSAマウントユーザーを大切にしたかったのではないでしょうか。

ミラーレスとしては大きく、迫力ある外見なので実際に持ってみるとどうなんだろう…と気になります。もしかするとバッテリーグリップをつけた方が安定するのかもしれません。

お値段がいくら程度なのかはまだ不明ですが、dpシリーズを揃えるのはちょっと…という声に応えるなら、なんとか手の届きやすい価格に抑えてほしいものです。

画質はまだわかりませんが、実写作例が楽しみですね。今度は変なトサカの鳥じゃないといいですね。今年のCP+も盛り上がりそうで楽しみです。

画像:Amazon,デジカメWatch

Reported by ひらはらあい