大きなカメラを持ってウロウロしていると目立つもの。今日は撮影中不審がられない為のポイントを科学的に考えてみたいと思います。
デジカメWatchの調査によると、846人中447人、52.8%の方が撮影中に怪しまれた経験があるとのこと。怪しまれ易い行動を知って、楽しく撮影出来るように心がけましょう!
■怪しまれ易い8つの行動パターン
エスター・ホーヴァーのFalse Positivesシリーズによると、凶悪犯罪の予兆として認識される逸脱行為の8つのパターンが紹介されています。この「逸脱行為」と呼ばれる行動は、現在監視カメラなどで利用されているそうです。
- じっと立ち止まっている
- 移動が速すぎる
- 角に立っている
- 後ろを振り返る
- 流れに逆らって歩いている
- 持ち主不明の荷物
- 複数人の動きがシンクロしている
- 人の集団が急に散らばる
これらを具体的に撮影中のフォトグラファーのシチュエーションとしてイメージしてみましょう。
■1.じっと立ち止まっている
最も多いのがこのパターンではないでしょうか?上の作例では階段下の若い男性がそれにあたります。階段下で立ち止まる理由は普通ないため、何かを待ち構えているようで怪しまれるようです。
撮影では一ヶ所に腰を据えて待つことも多いもの。ネイチャーなどの風景撮影や野生動物の撮影ならともかく、被写体が明確でない街中でカメラを構えたまま一ヶ所で立ち止まっていると盗撮を疑われて怪しまれる可能性があります。程よく移動しながら撮影しましょう。
怪しまれないための対策:銅像のフリをする。
■2.移動が速すぎる
上の作例では奥の方を全力で走っている男性二人がそれにあたります。都市部ではランニング中と分かる格好でもない限り常識的な歩行スピードがあります。
撮影中は時間やタイミングに追われがち。ベストショットの時間が迫っていると焦ってしまうもの。しかし急いでいるからといってカメラを抱えて全力疾走はやめましょう。機材を人にぶつけたり、自身が転倒する可能性もあるため、怪しまれるだけでなく危険です。
怪しまれないための対策:ランニングウェアを着て撮影する。
■3.角に立っている
上の作例では交差点角に立っている女性がそれにあたります。
待ち合わせスポットやお店の前なら分かりますが、普通交差点の角では信号待ち以外では立ち止まる必要が少ないため、ずっと立っていると目立ちます。
車の流し撮りや交差点の都市風景写真ではついついやってしまいがちですが、あまり長時間だと交通の邪魔になり怪しまれてしまいますので気を付けましょう。
怪しまれないための対策:カウンターとバインダーを持って交通量調査員のフリをする。
■4.後ろを振り返る
上の作例では画面中央で後ろを振り返っている男性がそれに該当します。撮影中は色々な被写体を発見したいもの。ついついキョロキョロ見回してしまいます。
歩いている方向とは逆方向を振り返ってみたりもするでしょう。しかしこれも普通ではない「逸脱行為」として認識されてしまうそうです。世知辛い世の中です。
怪しまれないための対策:服を前後逆に着て振り返っているのを悟られないようにする。
■5.流れに逆らって歩いている
上の作例では画面奥で一人だけ右方向に歩いている男性がそれに該当します。人の流れと逆方向に歩くだけで怪しいとは酷い話ですが、これも世の無常でしょうか。
しかしフォトグラファーたる者来た道を戻ったり、時には被写体を求めて人の流れと逆方向に歩く必要もあるでしょう。
人の流れが激しい時はぶつからないように気を付けましょう。
怪しまれないための対策:ムーンウォークの要領で前を向きながら後ろに進む。
■6.持ち主不明の荷物
上の作例で言うと角の赤いトローリーバッグがそれに該当します。持ち主不明の荷物は危険物と怪しまれてしまうようです。
フォトグラファーは何かと荷物が多く、細かい移動やトイレ休憩などのために機材を置きっぱなしにしてその場を離れてしまいがちです。しかし機材を放置することは盗難の危険性だけでなく、他の方の邪魔にもなります。
場所取りのために機材を放置しないように気を付けましょう。
怪しまれないための対策:機材を放置しない。
■7.複数人の動きがシンクロしている
フォトグラファーにとってそれほどあるケースではありませんが、複数人が同調して行動することも逸脱行為として認識されるそうです。テロリストが襲撃に向かうようなイメージなのでしょうか?なんだか海外ドラマみたいですね。
一つの被写体を狙ってわらわらと移動するカメラマンの群れなどは一般の人からは異様な光景として見えるかも知れません。
怪しまれないための対策:振袖や紋付袴など、一人だけ違う格好をする。
■8.人の集団が急に散らばる
集団で行動していたものが急にバラけるのも逸脱行為として認識されるとのことです。テロリストが配置に付くために一斉にバラけるようなイメージでしょうか?まるで24 TWENTY FOURみたいですね。
フォトグラファーにとってこのような状況はまずありませんが、敢えて考えるなら、団体で撮影したのち解散するようなシチュエーションでしょうか。
怪しまれないための対策:同じマンションに住んで行動を共にする。
■フォトグラファーの怪しまれ率
選択項目 | 投票数 | 比率 |
ある | 447 | 52.8% |
ない | 399 | 47.2% |
合計 | 846 | 100% |
デジカメWatchのアンケートによると、「写真を撮っていて周囲に怪しまれたことがありますか?」との問いに対し、過半数の52.8%の方が「怪しまれたことがある」と回答しています。
多くのケースは夜景や星景撮影などの夜間の撮影と街撮りで、夜間に有名撮影スポット以外の場所での撮影や、街中で何を撮っているのか分からないような状況では疑われやすいようです。
画像:False Positives,livedoor NEWS,デジカメWatch,HICONSUMPTION
Reported by 正隆