statistaにCIPAが発表した2003年から2016年7月までのデジタルカメラ出荷台数が掲載されていましたのでご紹介します。
2010年には年間販売台数約1.2億台を記録したデジタルカメラ市場ですが、その後スマートフォンの普及に連れてコンパクトデジタルカメラの販売台数は激減し、比較的スマートフォンの影響を受けにくかったレンズ交換式カメラも2013年以降販売台数が減少しています。
■2003-2016年カメラ出荷台数
表のCameras with built-in lensはレンズ一体型カメラのことでいわゆるコンパクトデジタルカメラ、Cameras with interchangeable lensはレンズ交換式カメラ(一眼レフカメラ・ミラーレスカメラ)を表しており、デジタルカメラの販売は2010年の121.5million(1億2150万台)をピークに右肩下がりになっています。
スマートフォンに押されて急速に販売台数を減らしたコンパクトデジタルカメラに対し、レンズ交換式カメラへの影響は少ないと思われましたが、こちらも2012年をピークに落ち始め、2015年の販売台数はピークであった2012年と比較して大幅に減少しています。
上図の赤い部分がレンズ交換式カメラの販売台数ですが、コンパクトデジタルカメラほどではないもののレンズ交換式カメラも年々販売台数が減少していることが見て取れます。
2016年はまだ7月までのデータではあるものの、1300万台と大幅に減少しており、仮にこの2倍まで販売台数を年内に伸ばしたとしても2015年から大幅に販売台数を落とすことになります。
スマートフォンの登場以来苦戦を強いられているカメラ業界のように見えますが、もともとデジタルカメラの登場やカメラ女子ブーム、ミラーレスの登場などで飛躍的に販売台数を伸ばしたものの、元々のフィルムカメラの販売台数はピークであった1990年代でも2,000〜4,000万台程度でした。
人々が写真を撮らなくなったのではなく、一時的なカメラブームが去り、多くのカメラがスマートフォンのカメラ機能に形を変えてこれからも沢山の写真が世界中で撮られていくのでしょう。
参考:statista
画像:statista,4/3 RUMORS
Reported by 正隆