日経新聞によると、パナソニックがデジタルカメラなど不採算の6つの事業を対象にリストラを踏み切るとのこと。さらに今春にはデジタルカメラをはじめ3つの事業部を解体して人員を減らすそうです。果たしてルミックスはどうなるのか!?
今回はこのパナソニックの再リストラとデジタルカメラ事業部解体のニュースをご紹介します。
■パナソニックデジタルカメラ事業の現状
パナソニック再リストラとデジタルカメラ事業部の解体
パナソニックは不採算の6事業を対象に、再リストラに踏み切るとのこと。2018年3月には液晶パネルの生産ラインや半導体事業会社の株式の売却を検討、今春にはデジタルカメラ事業など3つの事業部を解体し人員を減らすとのこと。
以前に大規模リストラを行い経営状態を回復させたパナソニックですが、やはり日本の電機メーカーは苦しい状況のようで、業績は低迷に対して次の一手として再リストラと不採算部門の売却や解体を決断したようです。
パナソニックはプラズマテレビやプラズマパネルから撤退し、鉛蓄電池など多くの事業を売却してきましたが、今回のリストラは残された赤字事業の最終処理とも言えるもので、その中にはルミックスブランドで知られているデジタルカメラ事業が含まれています。
昨春時点で37ある事業部のうちリストラ対象の6事業の17年3月期の売上高は計約3800億円と全体の5%を占め、営業損益は計約460億円の赤字になる見通し。
今期の連結最終利益(国際会計基準)見通しは1300億円と前期比2割減。世界の大手電機メーカーは価格下落に悩まされており、今回の再リストラと不採算事業の解体は、2019年の創業100周年3月期の連結純利益2500億円以上を目指しての決断だそうです。
■ルミックスのこれから
なぜパナソニックのデジタルカメラ事業は苦境に陥ったのか?
LUMIX G1でミラーレスの世界を切りひらき、先駆者となったパナソニックですが、その後、後発メーカーであるオリンパスやソニーに抜かれていきます。
その原因として世間では、
- 機能的方向性:動画需要に振ったためにニッチな方向にいってしまった
- 広告戦略:女流一眼隊などの広告が多数の男性層を弾いてしまった
- デザイン:LUMIXという名称やロゴなどが趣味層にやや受けが悪かった
- マウント:イメージセンサーが大型化していく時代に対応できなかった
などが言われているようです。
とはいえパナソニックがミラーレスという、デジタルカメラ以来の大きな潮流をつくり、カメラ業界に新たな風を吹かした先駆者であることは間違いありません。
デジタルカメラ事業部解体でどうなるルミックス!?
今後は、パナソニックのデジタルカメラや電話交換機、光ディスクを手掛ける3つの事業部は解体され、ほかの事業部の傘下に移管して人員も減らし事業規模を縮小するとのことですが、ルミックスがなくなるわけではなくデジタルカメラの販売も継続されるようです。
フラッグシップとなるLUMIX GH5を発表しプロサービスを開始した矢先ですから、これからのルミックスの素晴らしい復活劇に期待したいと思います。
Reported by 正隆