2017年春はフジフイルムからGFX 50S、パナソニックからLUMIX GH5、ソニーからα9とミラーレス各社からハイエンドミラーレスが発売されました。
ミラーレスだからこそ実現できた超高速連写や中判新マウント、最高峰の一眼動画など、進化著しいミーラレス業界。というわけで今回はそんなミラーレス機の中でも異次元のスペックを持つおすすめのハイエンドモデル3機種を簡単にご紹介します。
■動体撮影最強、SONY α9
α9の特徴
- フルサイズ積層型CMOSイメージセンサーの採用
- 最高20コマ/秒ブラックアウトフリー連続撮影
- 693点像面位相差検出AF(約93%の領域をカバー)
- 最大60回/秒の演算によるAF/AE追随
- 無音、無振動のアンチディストーションシャッター
- シャッタースピード最高5.0段のボディ内5軸手ブレ補正
- 約369万画素高精細・高輝度「Quad-VGA OLED Tru-Finder」
- 約2.2倍(NP-FW50比)の高容量バッテリー「NP-FZ100」採用
- SDカード(UHS-II対応)とSD/MSカードのデュアルスロット
スポーツ撮影だけじゃない、α9の魅力
α9は現在ミラーレスで最高峰の動体撮影機能を実現したモデルと言えるでしょう。
20コマ/秒の連続撮影速度と、693点の像面位相差オートフォーカスによって、従来の一眼レフでは実現不可能だった連写速度と非常に広いAFカバーエリアを実現しています。
またシャッタースピード5段分の手ぶれ補正など今考えうるあらゆる技術を詰め込んだミラーレスとなっています。
α9というと、とかくフルサイズイメージセンサーによる高感度耐性と秒間20コマという驚異的な超高速連写という組み合わせによる動体撮影ばかりが注目されがちですが、シャッタースピード5段分もの手ぶれ補正機構を搭載している点や積層型CMOSイメージセンサーによる高い高感度性能など、屋内外を問わず様々な撮影に対応できる万能性も持ち合わせている点も大きな魅力といえるでしょう。
α9の基本仕様
- 有効画素数:2,420万画素
- 手ぶれ補正:シャッタースピード5段分
- 常用ISO感度:ISO51,200
- 最高ISO感度:ISO204,800
- オートフォーカス:693点(位相差)/25点(コントラスト)
- 連続撮影速度:20コマ/秒
- メモリーカードスロット:SD/SDHC/SDXCデュアルスロット
- 撮影可能枚数:約480枚(EVF)/約650枚(液晶モニター)
- 外形寸法:126.9(幅)×95.6(高)×63.0(奥行)mm
- 質量:約673g(CIPA準拠)/約588g(本体のみ)
■画質最強、FUJIFILM GFX 50S
GFX 50Sの特徴
- 中判フォーマット(43.8×32.9mm)の5,140万画素CMOSイメージセンサー
- 画像処理エンジン「X-Processor Pro」搭載
- 着脱式369万ドット有機EL電子ビューファインダー
- 236万ドット静電式タッチパネル液晶背面モニター
- マグネシウム合金を使用した小型軽量、高剛性ボディ
- 防塵・防滴・耐低温構造
最高画質を実現した中判ミラーレス
X1D-50cに続いて中判ミラーレスカメラという新境地を開拓したGFX 50Sですが、X1D-50cがコンパクトを極めた中判ミラーレス機といった印象であるのに対し、GFX 50Sはより本格的な撮影を想定した仕様となっています。
3方向チルト可動式液晶モニターや、別売りのEVFチルトアダプターEVF-TL1を使用することで、自由なカメラポジションでの撮影を実現し、風景だけでなくポートレートやマクロ撮影、商品撮影などでも使いやすさを追求した作りとなっています。
もちろん防塵防滴構造を採用しており、屋外での風景撮影などでの堅牢性の確保やデュアルスロットによるバックアップ体制もバッチリです。
しかしGFX 50S最大の特徴は何と言っても43.8×32.9mmサイズの中判センサーを採用したその画質にあるといえるでしょう。素晴らしい高画質を従来の中判カメラとは異次元の現代的なボディで実現したGFX 50Sはまさに新時代の中判デジタルカメラと呼べるものとなっています。
GFX 50Sの基本仕様
- 有効画素数:5,140万画素
- 手ぶれ補正:なし(OISレンズに搭載)
- 常用ISO感度:ISO12,800
- 最高ISO感度:ISO102,400
- オートフォーカス:EVF(13×9)/LCD(25×17)のエリア選択
- 連続撮影速度:約3.0コマ/秒(電子シャッター)/約1.8コマ/秒(物理シャッター)
- メモリーカードスロット:SD/SDHC/SDXCデュアルスロット
- 撮影可能枚数:約400枚
- 外形寸法:147.5(幅)×94.2(高)×91.4(奥行)mm
- 質量:約920g(EVF装着時)/約825g(本体のみ/CIPA準拠)/約740g(本体のみ)
■一眼動画最強、Panasonic LUMIX GH5
LUMIX GH5の特徴
- 有効画素数約2,033万画素の新開発 Live MOSセンサー
- シャッタースピード約5段分のボディ内手ぶれ補正搭載
- 4K/60p動画記録を実現
- 4:2:2 10bitの4K/30p動画記録対応
- 秒間30コマ約1,800万画素の「6Kフォト」、秒間60コマの高速連続撮影が可能な約800万画素の「4Kフォト」を実現
- 最速0.05秒のAF速度を実現
- 「防塵・防滴設計」設計と軽量かつ耐久性のある「マグネシウム合金フレーム」採用
- 用途に合わせた記録ができる「ダブルSDカードスロット」 2基のSDカードスロットを搭載
一眼動画を求めるならコレ
今でこそ多くのメーカーが一眼カメラでの動画撮影機能を売りにしていますが、一眼動画を流行らせ、牽引してきた最大の立役者と言えば、やはりこのGHシリーズでしょう。
LUMIX GH5最大の特徴はその圧倒的な動画性能にあり、4K/60p記録だけでなく、4:2:2 10bitのSDカード記録、400Mbps記録(2017年夏ファームアップ予定)、メモリーカードが許す限り制限のない動画記録時間、センサー全域からの読み出しなど、まさにカタログスペックだけに終わらないプロレベルの動画機能を搭載しています。
また連写の概念を覆した4Kフォト(約800万画素)もさらに6Kフォトへと進化し、1,800万画素へと大幅にその解像力をアップしました。
「おまけじゃない本気の一眼動画を撮りたい」という方にとってLUMIX GH5はまさにその期待に応えるモデルとなっています。
LUMIX GH5の基本仕様
- 有効画素数:2,033万画素
- 手ぶれ補正:シャッタースピード5段分
- ISO感度:ISO25,600
- オートフォーカス:225エリア
- 連続撮影速度:9コマ/秒
- メモリーカードスロット:SD/SDHC/SDXCダブルスロット
- 撮影可能枚数:約480枚(EVF)/約650枚(液晶モニター)
- 外形寸法:138.5(幅)×98.1(高)×87.4(奥行)mm
- 質量:約725g(CIPA準拠)/約645g(本体のみ)
画像:Amazon
Reported by 正隆